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今、再び月に戻るべきなのか

月に立った男が語る「宇宙開発の意義」【後編】

  • 中西 未紀

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2009年7月22日(水)

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 ちょうど40年前にアポロ11号に乗って月面に降り立ったバズ・オルドリン氏と、当時NASA(米航空宇宙局)のアポロ計画装備品担当官だったジェームズ・H・ラーガン氏。この2人と日本全国で「宇宙の学校」を主催するNPO法人(特定非営利活動法人)「子ども・宇宙・未来の会(KU-MA、クーマ)」を立ち上げたロケット博士の的川泰宣氏が、宇宙開発の意義を語り合う。

 地球から見た宇宙の魅力に触れた前編に引き続き、宇宙から俯瞰した地球のあり方まで話が広がっていった。

バズ・オルドリン
元アメリカ空軍大佐、アポロ11号着陸船パイロット。1930年生まれ。陸軍士官学校を卒業後、米マサチューセッツ工科大学航空宇宙工学科理学博士号を取得。空軍に入隊後、63年10月にNASAの宇宙飛行士第3期生となる。その後ジェミニ12号で宇宙飛行に成功、5時間半の宇宙船外活動時間の新記録を打ち立てた。そして69年7月20日、アポロ11号が人類初の月面着陸に成功した際、ニール・アームストロングに続いて月面に降り立ち、2時間15分の船外活動を行う。著書は自叙伝『Return to Earth』、『地球から来た男―宇宙への挑戦』(角川選書)。現在は世界中で講演するなど、宇宙に関して幅広く活動している。

オルドリン アポロはもちろん冷戦を終わらせる1つの布石となったわけです。が、アメリカそして民主主義がテロリズムに直面している今の段階で月に戻っていく流れというのは、民主主義をもっと発展させるためのものなんだという説明としては、まだまだ力が弱いんじゃないかという気がしますね。

 もっとも、今はイスラム教の人口が非常に増えていますが、世界にはイスラム教でない人もいます。そういう意味で西洋国家が何らかの形で継続的に進展、あるいは成長、発展というものを見せていくことは、非常に重要ではないかと私は思っています。

 そこには宇宙という概念だけではなく、非常に大きな、もっと広義な意味があります。それは「生き方」と言ってもいいかもしれません。

ラーガン 私の言いたいことはほとんど話してもらいました。これまでいろんなことを試みてきた人類が月にまた戻るということは本当に必要なのか、私も少し首をかしげている懐疑派ですね。

オルドリン 今は月に行くか、それとも南太平洋でスキューバダイビングでもゆっくりやっていたほうがいいんじゃないかと思っているくらいですよ(笑)。

的川 泰宣(まとがわ・やすのり)
宇宙工学者、工学博士。1942年、広島県生まれ。東京大学工学部卒業、JAXA(宇宙航空研究開発機構)初代宇宙教育センター長を務める。著書に『ハレー彗星の科学』(新潮文庫)、『人工の星・宇宙の実験室』(岩崎書店)、『宇宙のひみつがわかるえほん』(ポプラ社)など多数。2008年5月にNPO法人「子ども・宇宙・未来の会(KU-MA、クーマ)」を設立し、日本全国で「宇宙の学校」を開催。宇宙を切り口に子供たちの好奇心や想像力を膨らませることに尽力している。

的川 20世紀には核兵器も作られましたよね。私は広島で生まれたのでその意識が非常に強いのですが、核兵器を廃絶するためにはどうしたらいいのか、未だに分からない状態です。さらに20世紀は、地球の環境も非常に悪化してきました。生産力がどんどん発展すれば人類全体が幸福になれるという構図は、ちょっと崩れてきたかなという感じがあります。

 最近は「地球上の生き物が待っているのは人類の絶滅だ」なんて言っている本も出ていますよね。私は糖尿病を持っていますが、年をとって青年期から壮年期に入ったら、人は体に気をつけなければいけない。それと同じように、核兵器とか地球環境とかの問題というのは、まさに人間が壮年期に入りつつあるという感じがします。北朝鮮の問題も考えていかなければいけないですしね。

オルドリン 確かに原子物理学は非常に早く進化してしまいました。このまま行くとイランや北朝鮮が核兵器を持つのではないかと言われていますが、これから先の未来、残念ながら核兵器のない世界というのは非常に考えにくいと思います。

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