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どこまでも、ゴルファー――トム・ワトソン

The dream almost came true.(もう少しで夢が叶った)

  • 舩越 園子

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2009年7月23日(木)

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写真:平岡 純

 全英オープンは4ホールのプレーオフの末、トム・ワトソンがスチュワート・シンクに敗れ、59歳最年長優勝の夢は散った。

 大会初日から2位発進したワトソンを眺めながら、人々は昨年の全英オープンを思い出し、53歳(当時)のグレッグ・ノーマンでも勝てなかったのだから59歳のワトソンの体力気力が最後まで持つわけはないと予想していた。だがワトソンは、そんな予想を覆し、72ホール目を単独首位で迎えた。パーを取りさえすれば優勝というところまで健闘した。昨年のノーマンより勝利に近づいた。しかし、最終的にはプレーオフで敗北した。

 けれど、実際の勝負は72ホール目ですでに終わっていたのだと思う。プレーオフは4ホールとも最初から最後までボロボロだった。ワトソン自身、「プレーオフは戦いになっていなかった」と振り返った。

 あの72ホール目を食い入るように見つめながら、メディアセンターでは諸説が飛び交った。グリーン奥からパターで寄せようとしてピンを2メートルオーバーした第3打を見つめながら「パターを持ったのが間違いだったな」「いやいや、ここはパターで正解だよ」。そして、その2メートルを打ち切れず、パーを逃した様子を見つめながら「これが敗因ということになるだろうな」。

 確かに、第3打の寄せか、第4打のパーパットか、どちらかがワトソンにとって最も悔いの残るミスということになるのだろうなと、その時は思えた。しかし、ボロボロに崩れたプレーオフを終えたワトソンは、自らの敗北の決め手になったのは第2打だと言った。「9番アイアンで打つつもりだった。でも8番を持ってしまったら、やっぱり飛び過ぎた。9番で打つべきだった・・・」。

 9番で打っていれば、ピンの手前に乗せて無難に2パットのパーでまとめて優勝という筋書き通りのゴルフができていたはず。しかし、どうしてだか8番で打ってしまい、グリーンの奥へ転がり落ちてしまった。あの時、自分の敗北は決まっていたのだ、と。

 だからだろう。実質的に敗北が決した後ということになるプレーオフに臨んだワトソンからは優勝できそうな気配が消え失せていた。やっぱり「ガス欠」だったのか? 「そう見えただろう? そう感じてはいなかったんだけど、そう見えたよね。自分では72ホールまでと同じようにやっているつもりだったんだ。だけど体が動かなかった」。

 59歳が全英を制するという夢をワトソンも見続け、世界中のファンも見続けた。だが、その夢は残念ながら72ホールで終わってしまい、肉体の衰えが如実に表れた4ホールのプレーオフは、夢から覚めた現実だった。

The dream almost came true.
(もう少しで夢が叶った)

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