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敗北の無念――タイガー・ウッズ

Jack, finished second 19 times.(ジャックだって19回も2位に甘んじた)

  • 舩越 園子

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2009年8月20日(木)

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 さぞかし悔しかっただろうと思う。今季最後のメジャー、全米プロで優勝へのポールポジションに付けながら勝利を逃したタイガー・ウッズの表情が痛々しかった。

 最終日を首位または首位タイで迎えたメジャーは必勝――それがタイガーのセオリーだった。これまで挙げたメジャー14勝は、すべてそうやって達成してきた。今大会も単独首位で最終日を迎え、ポールポジションに付けた。

写真:中島 望

 おまけに最終組で戦う相手はメジャー優勝にはほど遠いと思われていたY.E.ヤン。誰もがタイガーの優勝を疑わない状況だったのに、蓋を開けてみれば激しい火花を散らすシーソーゲームになり、信じられないようなミラクルショットを見せたのは、タイガーではなく、14番で奇跡のチップインバーディーを決めたヤン。タイガーの悔しさは測り知れない。

 72ホール目。優勝を狙える最後のチャンスとなった第3打。グリーン左ラフからのチップショットがカップを2メートルオーバーしたとき、タイガーの戦いは終わった。その時、ヤンは心の中で「お願いだからチップインしないでくれ」と祈っていたと明かした。「米ツアーで僕は平均以下の選手」と自覚するヤンにしてみれば、王者のチップショットが失敗に終わることを土壇場で祈ったとしても無理はない。

 そのヤンがウイニングパットを沈め、激しいガッツポーズを何度も取った時、ヤンのすぐ背後でタイガーが下を向いていた。完敗を噛み締める王者の姿からは「無念」の二文字が伝わってきた。

 どんな顔でヤンと最後に握手を交わすのだろうか。そう思って眺めていたら、タイガーはキャップを取り、自ら右手を差し出して笑顔でヤンの右手を握った。スポーツマンらしさ、グッドルーザーらしさが感じられる爽やかな笑顔だった。さすがは王者だと思った。

 だが、そうは言っても、タイガーの胸の内悔しさで溢れ返っていたはず。優勝したヤンの目の前では笑顔で握手して見せたとしても、記者会見では、きっとその悔しさを言葉にするはずだ。そう思ってタイガーの一語一句に耳を傾けたのだが、王者はなかなか悔しさを口にせず、やっぱりグッドルーザーぶりを披露していた。

 しかし、この一言を聞いたとき、王者の心の奥底の悔しさが、どれほどのものかが分かったように思えた。

Jack, finished second 19 times.
(ジャックだって19回も2位に甘んじた)

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