• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

身勝手な上司がいる方によく効く『旧約聖書 ヨブ記』
~ワンマン社長の本音はこれかも!

  • 古川 琢也

バックナンバー

2009年8月26日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

旧約聖書 ヨブ記』 関根正雄訳、岩波文庫、600円(税抜き)

 業務成績は申し分ないのに、いまひとつ上司の受けが良くない人もいれば、それほど仕事ができるわけでもないのに、なぜか上司からの覚えだけはやたらとめでたい人もいる。

 どこの職場でもありそうなことだが、配置転換のある大企業ならともかく、社長ひとりで何でも決めている中小企業での話となるとこれは厄介だ。いかに仕事ができようと社長との折り合いが悪ければ、その社員は一生社内では浮かばれない。

 こうなってしまったら、「ウマが合わないんだから」と見切りを付け、さっさと転職するほうがいい場合が多い。だが仮に次の転職先も中小企業であるなら、辞表を出す前に一度、旧約聖書「諸篇」所収の一編『ヨブ記』を読んでおくべきかもしれない。中小企業の経営者は程度の差こそあっても皆ワンマン。建前とは裏腹な彼らの本音を知っておかないと、次の職場でも同じトラブルを抱えかねないからだ。

ヨブのいわれなき受難

 『ヨブ記』のあらすじはこうだ。その昔ウツの地に、誰もが認める人格者であり、ヤハウェの神への信仰心も篤いヨブという人がいた。神もヨブのことはたいそう自慢に思っていたが、ある日、神の「敵対者」がやってきて神をそそのかす。

「ヨブといえども理由なしに神を畏れたりするものですか。彼の持ち物にふれてごらんなさい。(ヨブは)あなたを呪わないではすみますまい」

 ヨブは妻との間に7人の息子と3人の娘がおり、さらに羊7000頭、ラクダ3000頭、牛500頭を所有する有力者でもあった。だが、敵対者の挑発に乗った神は、気まぐれにも彼の全財産と、愛する子どもたちを奪ってしまう。

 ヨブのもとに従者からの悲報が次々ともたらされる。

「シェバ人がやってきて、牛とロバを皆殺しにしました」
「神の火が天から下って、羊を焼き滅ぼしました」
「荒野の彼方から大嵐がやってきて、あなたの息子、娘たちが皆死にました」

 だが、そんな悲報を一度に受けても、ヨブは神を責めようとはしない。

 「ヤハウェ与え、ヤハウェ取りたもう。ヤハウェの御名は讃えられよ」と地に平伏するのみだ。

 その様子を見て、「それみたことか」と自慢げな神に対し、敵対者はなおも囁きを続ける。

「人は自分の生命のためなら、持ち物など全部差し出すものです。彼の骨と肉にふれてごらんなさい」

 そう言われた神は「ならば」と、あろうことか、ヨブの全身を皮膚病で爛れさせてしまう。

 ヨブの妻は見るに見かねて、「神を呪って死んだほうがましだ」と嘆くが、ヨブはその発言を愚かだと一蹴する。とはいえ、なぜ自分が神からこのような目に遭わされなければいけないのか考え出すと、彼にもさっぱり分からない。

「過去に何か咎められるようなこと、神の機嫌を損ねるようなことをしたのだろうか?」

 サタンの口車に乗った神が、気まぐれに信仰を試しているだけとは露知らず、ヨブは自問自答を続ける。次第に彼の心の中に、神への疑問が芽生えてくる。

「人を見張るものよ、わたしがどんな罪過をあなたに犯したというのか。何故わたしをあなたの的にし、あなたの重荷にされるのか?」

 ヨブのもとに3人の友人が慰めにやってきて、ヨブが神に不信を抱き始めていることを知る。神と人間の関係を、シンプルな因果応報の原則でしか考えられない彼らは、ヨブを慰めるどころか責め立てる側に立つ。ヨブが「自分は何もしてない」と反論すると、「父祖の代に罪を犯したのだ」と言いがかりまで付け始める。

コメント10件コメント/レビュー

詳細をつめていくと色々あるとは思うのですが、理不尽な上司にあっちゃっても、すぐ転職できないなら、まず尊敬を示しておくという結論はあっているかなと(∵悪魔=小心者の課長・神=力はあるんだけど尊敬されていないと嫌な部長・ヨブ=あなた。 無能で小心者の課長が、貴方を処理してしまおうと、神である部長をそそのかして全権委任を勝ち取り、いびりにかかる。友人である同僚も貴方が悪いのだろうというばかり…とするとより中小企業での実態にリアルに近づくのでは)。(2009/08/27)

「超ビジネス書レビュー」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

詳細をつめていくと色々あるとは思うのですが、理不尽な上司にあっちゃっても、すぐ転職できないなら、まず尊敬を示しておくという結論はあっているかなと(∵悪魔=小心者の課長・神=力はあるんだけど尊敬されていないと嫌な部長・ヨブ=あなた。 無能で小心者の課長が、貴方を処理してしまおうと、神である部長をそそのかして全権委任を勝ち取り、いびりにかかる。友人である同僚も貴方が悪いのだろうというばかり…とするとより中小企業での実態にリアルに近づくのでは)。(2009/08/27)

ヨブ記の真価を一言で言えば「人知を超えたところで働いている摂理に対する絶対的な信頼」で、絶対者もそれを予見していたがために、あえて試練を与えた、という話です。評者によれば、それはビジネスマンの逆境にも希望の光となるそうですが、隠喩で示されるユダヤ教における「啓示の作法」や「神と人間との関係」「信仰の意味」など、聖書の背景にあるものをもう少し勉強してから評論すべきではないでしょうか。(2009/08/27)

中小企業のみならず、大企業でも、上司の業務指示は絶対というような会社はありますよね。昨晩、上司の命令で仕方なくやっている風の淡白な若手の行動の話題が出てました。あくまでも服従するのはいいのですが、もう少しうまく立ち回ればよいかなと思っています。確かに、思い出せばサタンが直接手をかけたような・・・(2009/08/27)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

国際交渉では、自国のことをよく知っていることが強みになります。

行天 豊雄 国際通貨研究所名誉顧問