• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

男だったら、死ぬ前に一度は乗るべきだ!

第11回:日産 GT-R【試乗編】

2009年9月10日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 みなさまご機嫌いかがですか?フェルディナント・ヤマグチです。

 いやぁもの凄い勢いでしたね、民主党の政権奪取。これで長らく続いた官僚主導の政治にも終止符が打たれるのでしょうか。期待したいところであります。そもそも今回の選挙は、我が国が敗戦以来背負い続けて来た……と、このコラムで政治を語っても仕方がない。民主党の皆様にはせいぜい頑張って頂くとして、本題に入りましょう。お願いしますよ小沢さん……じゃなくて鳩山さん、か。

 今回の試乗リポートはニッサンが誇る世界の名車「GT-R」。自ら「マルチパフォーマンス・スーパーカー」と名乗るクルマの実力は如何ほどのものなのか。ホントにそれほど速いのか。様々なシーンで乗り倒した7日間1000kmに渡るテストドライブ。とくとご覧あれ。

画像のクリックで拡大表示

 先ずは前回IS Fの試乗にもご登場頂いた、私のメンター的存在である某一部上場企業のトップM氏とのドライブである。例によって早朝5時に世田谷某所のお屋敷にお迎えに上がり、首都高4号新宿線から山手トンネルを抜け、葛飾ハープ橋から湾岸を抜けてレインボーブリッジを通って環状線に戻るいつものドライブコースだ。

M:「今回はスカイラインのGT-Rか。いつも面白いクルマを用意してくれるから有り難い。ヤマグチ君には感謝しとるよ。この手のクルマに乗れる機会は滅多にないからな」

M閣下のお説教も引っ込む、鬼の加速

フェルディナント・ヤマグチ(以下F):「恐縮でございます。実はこのモデルから“スカイライン”の名前が取れまして、ニッサンGT-Rになりました。日産はスカイラインとは別のラインで、独立したブランドとして育成していくつもりのようです」

M:「そうかそうか。しかし毎回どうやってこんなクルマを引っ張り出してくるのかね。前回のISFでは確かは“友人のツテ”と言っていたが、ニッサンにも知り合いが居るのかな?」

 M氏は私が執筆活動をしていることをご存じない。あくまで堅気のリーマンだと思われている。当然氏とのやりとりがこうして全国津々浦々に晒されていることもご存じない。前回のレクサスIS F試乗記では、年寄りとか脳卒中とか多少イジって書いたのだが、万一それが氏の目に留まったりしたら只では済むまい。私はたちどころに業界からホされ、路頭に迷うことになる。従ってクルマの出所も厳重に秘匿しておく必要がある。

F:「……えぇまぁ……。学生時代の同級生がたまたま日産の広報に在籍しておりまして……。彼が少しの間乗ってみなよと貸してくれたのです」

 これはウソである。ホントはリクルートカーセンサー編集部の藤野氏が手を尽くして手配して下さったものだ(何しろ土日を挟んでの長期間貸与である。普通の試乗は2日間も借りたら“長い”とか“遊びで使うんじゃないの”とか言われるらしい)。残念ながら日産の広報に同級生はいない(大昔の“ミスフェアレディ”には同級生が偶然二人いたのだが、今では“ミセス日産ディーゼル”のような立派な体格に成長してしまっている)。

M:「なるほど同級生か。しかしクルマも良いが君は仕事をキチンとやっておるのかね? 乗せて貰ってこんな事を言うのもナンだが、若いうちは何もかも忘れて仕事に没頭しなくちゃいかんのだ。私が君くらいの年齢の時には、土日もなく深夜まで働いたものだ。だいたいだな。最近の若いヤツは仕事というものを……」

 うわ、出た。この方が説教モードに入ると長いのだ。仕事はちゃんとやっていますから。

画像のクリックで拡大表示

 しかしここで反論しても始まらないので、態度で示すことにしよう。GT-Rなら話は早い。アクセル一踏みでピタリと口を噤んで頂くことが出来る。私は強めにアクセルペダルを踏み込んだ。後方床下からカシャカシャとギアの噛む音が聞こえ、GT-Rは放たれた矢のように早朝の環八を疾走する。

 “絶句”、というのはこういう状態を言うのだろう。氏は説教の言葉を生唾とともに飲み込み、加速Gでガクンと後方に持って行かれた首を懸命に起こそうとしている。環八を右折して高井戸から首都高4号線に上る。うまい具合にクルマはほとんど走っていない。私はさらにアクセルを踏み込んだ。“暴力的”ともいえる勢いでクルマは加速を続ける。普段なら意識しないほどのカーブが結構なRに感じられる。つまりそれだけの速度が出ているということだ。しかし車体は路面に吸い付くように安定している。陳腐な表現だが、所謂“オンザレール感覚”である。

「恐ろしいが、怖くない」

M:「うぅ……なるほど……これは凄い……」

F:「エンジンは排気量3.8リッター、V6 のツインターボです。細部が煮詰められて、前年より5馬力アップして485馬力が出ています」

M:「……これがスーパーカーと言うものなのか……。恐ろしいほど速い。が、しかしそれほどの恐怖感が無い」

コメント30

「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」のバックナンバー

一覧

「男だったら、死ぬ前に一度は乗るべきだ!」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

もう中山素平のような人物が銀行の頭取という形で現れることはないだろう。

佐藤 康博 みずほフィナンシャルグループ社長