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息の仕方で面接に強くなる!?『「密息」で身体が変わる』
~胸式でも腹式でもない第三の呼吸法

  • 古川 琢也

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2009年10月7日(水)

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「密息」で身体が変わる』 中村明一著、新潮選書、1000円(税抜き)

 「プレゼン(面接)であがりやすい」「追い込まれた時に力を出せない」「だるくて集中できない」――。こういった自分自身の思うに任せないメンタリティーは、社会人、学生を問わず、多くの人が抱えている悩みだろう。これが、「呼吸ひとつで改善するかもしれない」などと言ったら、眉唾だと思われるだろうか。

 今回紹介する『「密息」で身体が変わる』の著者中村明一氏は、本業は尺八の奏者。それも、かつて禅宗の僧侶たちが修行の一環として吹いていた「虚無僧尺八」を伝える、現代邦楽界の第一人者だ。

 中村氏は20代の終わりから米国バークリー音楽大学、ニューイングランド音楽大学院に留学しており、かの地の管楽器奏者たちとも何度もセッションしている。そのときの経験も踏まえ中村氏は、西洋人と日本人では、骨格やライフスタイルに違いがあることから、理に適った呼吸法もおのずと異なる、と指摘する。

 中村氏によれば、ミュージシャンに限らず西洋人が普段の生活でも実践しているのは、腹の筋肉を動かす「腹式呼吸」だそうだ。

 本格的な腹式呼吸は、息を吸う・吐く、の動作を、骨盤を直立させた姿勢を保ちながら行う。したがって表層腹筋が発達していないと難しいのだが、西洋人の場合、東洋人と比べて平均的に腹筋の量が多く、骨盤も元々立っているので苦にはならない。だが表層腹筋が乏しく、骨盤も後ろに倒れている日本人にとって、本来は理に適った呼吸法ではないのだそうだ。

日本古来の自然な呼吸法

 その代わりに、いま日本人の多くがやっているのは、腹ではなく胸で息をする「胸式呼吸」。だがこの呼吸法だと、腹筋や横隔膜をほとんど動かさなくても息ができてしまうため、呼吸は必然的に浅くならざるを得ない。すると身体はこわばり、精神的にもなかなか緊張から解放されない……といった具合で、精神と肉体のバランスが崩れたまま日常を送っている人が、現代日本には思いのほか多いようなのである。

 中村氏は、「現代の日本人はあがりやすくなっている」「土壇場で力を出し切れない人が増えている」と指摘するが、それは日本人が固有の骨格やライフスタイルに適った呼吸方法をしなくなり、かといって西洋式の腹式呼吸を身につけるにも至っていないがための、必然的結果だという。

 しかし、かつての日本人の呼吸法はそうではなかったはずだ――尺八の古典に、胸式呼吸はもちろん、腹式呼吸でも吹きこなせない曲があまりにも多い(にもかかわらず、それを吹きこなすための呼吸法が文章化され、後世に伝えられているわけでもない)ことなどを根拠に、中村氏はそう考えた。

 日本人が胸式呼吸をするようになったのは、明治以降、西洋型のライフスタイルが浸透し始めてからであって、江戸時代までの日本人は、腹式でも胸式でもない、まったく違う呼吸法で生活していたはずだ、と言うのである。

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