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プリウスに貯めた電気が、朝見ると減ってるんですけど?

第18回:トヨタ プリウス【開発者編】その2

2009年11月13日(金)

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(前回「プリウスのお値段はこうして決まった」から読む)

 暴走族の人数が激減しています。

 1982年のピーク時には、全国で4万2510もの人数が確認されていたのですが、現在はその四分の一にまで減少してしまいました。“してしまいました”って、ああいう迷惑な方々は減ってくれた方が良いのですが、不良関係諸君の間でも、クルマ離れ、バイク離れが進んでいるのかと思うと何だか寂しい気がします。

 尾崎豊さんが「盗んだバイクで走り出す……」と歌ったように、当時はその辺に追いてあるバイクをかっぱらって来ては、原形を留めぬほどに改造して乗り回す悪いコたちがたくさんいました。さらに悪いコは、団地の駐車場に停めてあるクルマからガソリンを失敬して燃料代を節約していたりもしました。彼等は「ヘアピンとドライバーとホースさえ有れば、ガソリン代なんか要らねぇ」と嘯いていたものです。

 給油口の鍵の部分を壊さずに解錠して盗むことが彼等流の“仁義”だったようで(小学生の時に通っていたスイミングクラブのクラスが一緒で、のちに大変な不良になってしまった友人は、「ブッ壊しちまうのは簡単だけどよ。それじゃ持ち主に迷惑がかかるだろ」と独自の倫理観を語っていました)、グループの中には必ず高度な解錠技術を持った後輩がいて、ステッカー販売のノルマが減免されたり、ヤキ入れが免除されたり、とそれなりに優遇されていたようです。“芸は身を助ける”とはこの事です。それにしても、昨日満タンにした筈なのに、一夜明けたら燃料がカラッポになっているのですから、団地住民の方もさぞかし驚かれたでしょう。最初はまさかガソリンを抜いていくようなヤツがいるとは思わないでしょうから、タンクに穴が開いたか、燃料系が壊れてしまったのではないかと疑ってディーラーに駆け込んだ人がいたかも知れません。

 何でプリウスの記事で暴走族が出てくるのだ、と訝しく思われるでしょう。
 いくらエコの時代だからって、ハイブリッド車を改造して暴走する輩は居ないだろう、と。
 もちろん暴走族とプリウスには何の関係もありません。ただ、プリウスに試乗していて、とても気になることがあったのです。それは朝起きて走り出そうとスタートボタンを押すと、バッテリー残量が激減していること。昨夜帰宅した時は、インジケーターは間違いなく満タンを示していたのに、一夜明けるとそれがガックリ減っている。まさかハイテク武装した新手のエコ系暴走族が、拙宅のガレージに忍び込んで折角貯めた電気を盗んで行ったのでは……。

 プリウスの開発者大塚明彦氏のインタビュー。後半はこの「盗電問題」からスタートです。

画像のクリックで拡大表示

*   *   *

フェルディナント(以下F):プリウスを1週間お借りして、とても気になることがありました。うんと運転に気を付けて、バッテリー満タン状態で夜うちに帰って来て、ホクホクしながら眠るわけです。バッテリーのインジケーターが徐々に上がって行く感覚は、100円玉を貯金箱に入れていくような満足感がありますからね。ところが朝になるとそれが半分になっている。昔団地の駐車場に停めてあるクルマから暴走族がガソリンを抜いて行っちゃう事件がありましたが、あんな感じ。すごくソンした気分になります。あれはどういう事なのでしょう?

大塚明彦氏(写真:大槻 純一)

大塚(以下大):それには技術的な理由があります。バッテリーの電圧と容量は相関関係にありますから、プラス端子とマイナス端子の電圧差イコール、バッテリーの容量と見る事ができます。それを元にして残量を予測するのですが、どうしてもタイムラグが発生してしまう。ずっと充電状態で走っていても、電圧の追従には若干のズレがあるのです。

F:ははぁ、測定した電池の電圧をそのまま表示したのでは、容量をリアルタイムで反映していないから、お客さんにすれば「なんだ、ずっと坂道を下って来たのに、全然電気が貯まらないじゃないか」、と思われたりする(※編注:プリウスは下り坂で「Bレンジ」を選ぶかブレーキを踏むと発電が行われ、バッテリーに充電されます)。

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「プリウスに貯めた電気が、朝見ると減ってるんですけど?」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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