11月21日。ニンテンドーDSiの新機種「DSi LL」が発売されます。
画面が4.2インチとなり、従来よりも格段に大きくなりました。ただし性能そのものは、従来のものと同じだと思ってください。熱心なゲームファンにしてみれば「だから、どうしたの?」という変化しかしていないマシンともいえます。
しかし、このマシンに秘められている野望は、かなり大きいです。
ひとことでいうと、これは偵察兵みたいなものです。DSi LLは、市場の反応をチェックするために送り込まれたのだ、と考えるといいでしょう。
ゲームビジネスの現場は、刻一刻と状況が変化する、なんとも予測しづらい戦場です。そんな戦場に、任天堂は、誰もが予期しないチャンスを見いだして偵察兵を送り込み、未来のゲームビジネスに備えようとしているのです。
高齢化社会への対応
いきなりですが、ここで質問です。2009年のゲームビジネスという戦場における、最大の敵は何でしょう?
答えはカンタンです。現時点での最大の敵は、間違いなく「老眼」でしょう。
このコラムをお読みになっている方の多くは、すでに実感しているはずです。老眼の症状を自覚し始めるのは、40歳くらいからで、近くのものが見えにくく感じはじめます。症状は徐々に進行し、いずれ近くのものを見るときに老眼鏡を必要とするようになります。
かつては、ゲームユーザーの多くは若者だったため、老眼にさしかかった世代の人たちを考慮する必要がありませんでしたが、いまは違います。最新の国勢調査報告書を見てみると、日本の総人口のおよそ半分が、すでに40歳以上になっていることがわかります。国民の半数以上が、老眼を気にし始める(もしくは症状を自覚している)年齢になっているんですね。
これは日本だけの話ではありません。世界中の先進国の多くが、同じように人口ピラミッドを持つ高齢化社会になっています。全世界的に、ゲームユーザーの多くが、どんどん老眼になっているんです。
だからこそ、2009年というタイミングで、軽さや小ささを犠牲にしてでも、画面を大型化したゲーム機が、こうして市場に投入されたのですね。
これが、どのように市場に受け入れられるかによって、ゲームの未来が少し変化するでしょう。ちゃんと受け入れられれば、今後の携帯ゲーム機は「コンパクトさ・画質の精緻さ」を競うのではなく、画面の大きさや見やすさを重視する方向へシフトしていく可能性がある、ということです。
「DSi LL」は据え置きゲーム機でもある
「DSi LL」の最大の注目点は、画面が大きくなったことではありません。むしろ視野角が広くなり、正面だけでなく、かなり斜めの角度からでも画面が見えるようになったことのほうが大事ともいえます。
それが何を意味するかは、公式サイトを見てみるとわかります。
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