日経ビジネスオンラインの読者の皆さん、初めまして、内藤忍と申します。
今回から毎週木曜日に全6回の予定で、「執筆のすすめ」を連載させていただくことになりました。皆さんのお役に立てる内容にできるよう、全力で書いていきます。よろしくおつき合いください。
第1回はビジネスパーソンの新しいキャリア形成法について考えてみたいと思います。具体的には、「会社で仕事をしながら、本を書く」という新しいビジネススタイルです。
この連載コラムは、会社で仕事をしているビジネスパーソンの皆さんに“新しいキャリア戦略”を実践してもらうことを目的にしています。それは、会社という閉じた世界で完結するものではなく、社会という開かれた世界で自分の仕事の幅を広げようとする方法です。その1つとして、執筆活動があり、私自身が実践しています。
平日12時間は会社員でも年間3冊は出せる
自己紹介させていただくと、私は、現在、マネックス・ユニバーシティで社長を務めています。元々は信託銀行に勤務し、外資系投資顧問を経て、10年前にマネックス証券の設立に参加し、今の仕事に至っています。
マネックス・ユニバーシティは大手ネット証券であるマネックス証券と同じマネックスグループ(東証1部上場)の子会社です。個人投資家に投資コンテンツを提供するビジネスを展開していて、ネット上の動画やセミナー会場を使っての講演、さらに最近では生涯学習のユーキャン(東京都新宿区)でも、資産運用講座の教材を開発して販売しています。
会社の仕事の一方で、40歳になった5年前から資産運用に関する書籍を書き始めました。『内藤忍の資産設計塾』シリーズ(自由国民社)は累計で10万部を超えるベストセラーになり、現在も年間3〜5冊の出版を続けています。

私は、平日はオフィスに通勤していますから独立されたコンサルタントの方のように、自分で時間を自由にできる立場にはありません。平日の朝8時過ぎには出社し、夜の7時〜8時くらいまでは毎日オフィスで仕事をしています。ですから、本の執筆は、会社の業務時間以外の早朝と夜間に週末、そして通勤の合い間に、集中して行っています(実は、この原稿も通勤帰りのバスの中で書いています)。
仕事をしながら時間外に本を書いています、というと「よく時間がありますね」と言われることが多いのですが、実は、本を書くというのは皆さんが想像するほど難しいことではありません(ただしやり方には工夫が必要ですが・・・)。
私も5年前までは、自分の名前の入った本が書店に並ぶなんてことは、想像さえできませんでしたが、実際に出版された本が世に出ると、それからの社内のキャリアを大きく変えることができました。
やる気になればビジネスパーソンなら誰でも本を出版できると思います。そして、努力に対するメリットは想像以上に大きいのです。
私のように、本業の仕事以外に別の仕事をするのは、今まではアウトローのような扱いを受けてきました。しかし、後から説明するようにこれからは、むしろこのような仕事の方法が当たり前になっていくのではないかと思っています。
読者の皆さんの中には、これからのご自身のビジネスキャリアについて悩んでいる方もいるかもしれません。そんな方にこのコラムを読んで、これからのご自身のキャリアを見直すきっかけにしてもらえると本当にうれしいです。
会社と個人の関係は、これから変わる
実は、日本の企業社会は今急速に変化しています。日本企業の内部で先送りされてきた問題を一気に露呈させるきっかけになったのが2008年の金融危機です。簡単に言うと、終身雇用で、会社の中に人材を囲い込み、能力とは関係なしに年功序列で評価する仕組みがついに維持できない状態になったということです。
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マネックス・ユニバーシティ社長。1986年、東京大学経済学部卒業。91年、米MITスローン・スクール・オブ・マネジメント卒業(MBA=経営学修士=)。 住友信託銀行、シュローダー投信投資顧問、マネックス証券などを経て2005年11月より現職。 「日経マネー」などの雑誌での連載コラムやテレビ、ラジオのコメンテーターとしても活躍。 また早稲田大学オープンカレッジ、丸の内朝大学をはじめとするマネーセミナーや講演活動も行う。 主な著書に10万部を超えるベストセラーとなった『







