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ドラッカーも言っていた。「不足しているのはアイデアではなく・・・」

企業人とNPOのミスマッチ いくつかの典型的事例

  • 嵯峨 生馬

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2009年11月19日(木)

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 プロボノとは、仕事で培った専門的なスキルやビジネス上のノウハウを活かしてNPOなどの社会貢献活動を支援することである。

 プロボノは、一般に、どちらかというと単純作業や集団行動をイメージしがちなボランティアと異なり、自らの得意とする仕事のスキルを活かすことができるという点は、日ごろNPOや社会貢献とは縁遠いかもしれないビジネスパーソンにとっても入りやすいボランティアの手法の1つと言えそうだ。

 同時に、限られた人材の中で目の前の課題を解決することに精いっぱいなNPOにとって、プロボノを通じて、専門的なスキルを持った人材が活動をサポートし、活動の普及につながる効果的な戦略やツールを得ることができるとしたら、そのメリットはきわめて大きい。

 プロボノは、社会貢献的な活動に関心を寄せつつも具体的な入口が見えないビジネスパーソンと、活動そのものに必死になっているNPOとをつなぐ、Win-Winな方法となり得るものだ。

 ただ、ここで問題となることは、単純に企業人がNPOに行けば、それですべてがうまくいくというほど簡単な話かどうか、という点だ。

 日本でも外資系企業や弁護士などの業界では、プロボノという言葉はある程度一般的に共有されており、年間何時間をプロボノに充当する、といったことを会社として、あるいは業界として目標設定している例もある。こうした業界では、プロボノに関する一定の知見やノウハウが蓄積されているだろう。だが、それ以外の業界や企業では、そうした知見はまだまだ十分とは言えないだろう。

 企業人とNPO。

 この異質な他者をつなぎ合わせることの難しさは、どの付近にあるのだろうか。

NPOの「受け入れ体制」という現実

 例えば、こういうエピソードがある。

 あるWEBデザイナーが、どこかNPOでボランティアをしたいと思って、ネットで検索して見つけた団体にメールで連絡をした。「ぜひ、ボランティアさせてほしい」と。ところが、いつまでたっても返信がなく、結局、その団体を訪問することすら叶わなかった、というのだ。

 読者の素直な反応として「せっかく手伝ってあげようと思っている人がいるのに、なぜ、NPOはメールに返信をしないんだ!」と不可解に思われるかもしれない。

 しかし、筆者にはNPOの気持ちもわかるなあと思いながらこのエピソードを聞いていた。

 というのも、NPOには、それなりに頻繁に「ボランティアをさせてほしい」というメールが入る。そのことは大変ありがたいことだ。しかし、残念ながら、NPOの側からすれば、ボランティアとして応募してくる人は玉石混交であり、中には、一度話を聞いて、そのときは大いに興味深そうに反応したりするものの、その後二度と来ないという人もそれなりの割合を占めているという現状がある。

 また、ボランティアの中には、指示待ちタイプの人も多く、NPOの限られた事務局員にとってみれば、作業を指示するだけで骨が折れる、むしろ自分がやった方が早い、ということもしばしばある。

コメント3件コメント/レビュー

ここ最近の日経ビジネスオンラインのコラムでは、一番まともな記事だったと思います。NPOには職員、ボランティア、ボラバイト(ここでいうプロボノの廉価労働とお考えください)といろいろな形でコミットしてきましたが、それぞれの立場から見て一番欠けている点が今回上手くご指摘されていたと思います。常勤スタッフのいない団体も多い中、ポッと飛び込んできて好きなことを「ボランティア」と称して行われては、団体としてはたまったものではありません。多くの人は、いきなり団体へおしかけて自己実現をしたがる前に、その団体に定期的に少しずつコミットメントしていく中で、団体に必要なものを見極めてから自分の労働を提案するようにしていくと、ミスマッチはかなり防げるのに、と思います。NPOのボランティアも市場と同じく、需要と供給があるものなのですから。(2009/11/19)

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いただいたコメント

ここ最近の日経ビジネスオンラインのコラムでは、一番まともな記事だったと思います。NPOには職員、ボランティア、ボラバイト(ここでいうプロボノの廉価労働とお考えください)といろいろな形でコミットしてきましたが、それぞれの立場から見て一番欠けている点が今回上手くご指摘されていたと思います。常勤スタッフのいない団体も多い中、ポッと飛び込んできて好きなことを「ボランティア」と称して行われては、団体としてはたまったものではありません。多くの人は、いきなり団体へおしかけて自己実現をしたがる前に、その団体に定期的に少しずつコミットメントしていく中で、団体に必要なものを見極めてから自分の労働を提案するようにしていくと、ミスマッチはかなり防げるのに、と思います。NPOのボランティアも市場と同じく、需要と供給があるものなのですから。(2009/11/19)

基本的な質問で申し訳ありませんが、仕事と同様の品質・プロセスが求められるボランティア、ということは、仕事との差異は報酬の有無だけということでしょうか?だとすれば、相当うまくやらない限り「不当に安い報酬で仕事しろ」となる危険性がありそうですが、仕事を超える満足感を生み出すプロセスはどのようなところにあるのか、気になります。(2009/11/19)

 NPOと言う言葉が広まってきているのは間違いないのですが、NPOに関わる仕事をしていると日本のNPOは筆者のおっしゃるように、小規模なところが多いのが問題だと思います。企業で言えば零細企業レベルです。加えて、小さくて実行力がないにもかかわらず、似たような活動をしているNPOと連携して活動しようとしているところも少ないように思います。 日本のNPOはまだまだ発展途上であるということは肝に銘じて、NPOに関わっていかなければならないでしょう。一般企業と同じような対応をしてくれると思うのではなく、出来る限りベンチャーを育てるような温かい見方が必要かと思います。(2009/11/19)

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