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プロボノを成功させる、3つのキーワード

企業人とNPOとのWin-Winな関係構築の秘訣

  • 嵯峨 生馬

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2009年11月26日(木)

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 仕事のスキルを活かした、ボランティアの新しいスタイルである「プロボノ」。プロボノは、ビジネスパーソンがNPOなどの社会貢献活動に関わる切り口として、今後注目されていくだろう。

 プロボノという考え方は、外資系企業や弁護士などでは一般的だが、日本の多くのビジネスパーソンにとってはまだ認知度は高くない。

 しかしながら、日ごろパソコンに向かってデスクワークをしているオフィスワーカーにとってみれば、仕事のスキルを活かして社会的な課題解決に取り組むプロボノは、ボランティアへの参加の手法として親和性が高く、しかも、なかなかリアルに接することがない様々な社会的課題に対する理解や知見が深まるなど、“大人のための社会科見学”としての意味合いも持ち合わせている。

 NPOにとってみても、プロボノでさまざまな企業人が活動を手伝ってくれることは、基本的には大歓迎なことだ。

 とはいえ、NPO側の受け入れ体制や実行力の問題、あるいは、ボランティアとして関わる企業人の側のスタンスの問題など、企業人とNPOとをただつなげただけで物事がうまく行くとは限らない。(このことは第4回に詳述。)

 うまく行けばきっとお互いにWin-Winになりうるプロボノを、成功裡に実現するためのポイントは何か。ここでは3つのキーワードを提示したい。

NPOの担当者の言葉を鵜呑みにしてはいけない

 第1のキーワードは「マーケティング」である。

 企業人がクライアントと向き合って仕事をするとき、ごく当たり前の動作として、クライアント側の担当者との関係を相当重視し、担当者との関係を太く濃くしていくことに大きな労力を払う。

 プロボノとして、NPOにボランティアで関わる場合も、こうしたスタンスは基本的に変わるものではない。NPO側の窓口となる担当者とのやり取りは、プロボノを進めていく上で基本となることは言うまでもない。

 しかしながら、ここで注意しなければならないことは、NPOの窓口担当者が言うことを鵜呑みにしすぎてはいけないということだ。

 それは、決して、彼らが間違ったことを言っているからではなく、すべては、NPOの規模が小さく、一人ひとりの専門化・分業化が進んでいないということによる。

 第4回でも書いたことだが、日本のNPOの規模は概して小さい。新聞や雑誌によく取り上げられるような目立つ活動をしている団体でも、実際の有給の職員は1人とか2人である、ということは決して珍しくない。

 この相手方のNPOが、実は非常に小さい組織で切り盛りしているということは、窓口となる担当者であっても、数多くのタスクを抱えており、日々さまざまな作業に追われている可能性が高いことを意味する。

 筆者が運営に関わっているサービスグラントでは、NPOのホームページやパンフレットなど広報分野の支援を中心にプロボノの活動に取り組んでいるが、例えば、こうした広報やコミュニケーションなどの分野で専門的な知識を持っているNPOの担当者というのは、本当に数えるほどしかいない。

 多くの人は、さまざまな作業をこなしながら、時折ホームページの管理をしたり、新聞記者の取材に対応したリ、といったことを行っているものの、彼らの中に、いかに情報発信すればよいか、などについて、専門的でしっかりと煮詰められた戦略や戦術が存在するとは限らない。彼らは非営利活動のプロではあるが、広報のプロとは限らないのだ。

NPOのフラットな組織の特質を理解する

 もう1つ、これは企業とNPOとの組織上の最大の違いかもしれないが、ひと言で、NPOは、その組織形態が、企業と比較するときわめてフラットな組織であるという点を踏まえる必要がある。

 NPOの重要な意思決定機関は「理事会」というものだが、これは、筆者の理解では、企業の取締役会というよりは、例えばマンションなどの管理組合の役員会や、大学のサークルの役員などに近い。株式会社では、株主が出資比率に応じて発言権を持つが、NPOの場合、原則として誰でも所定の会費を払えば正会員になることができ、会員はあまねく1人1票の議決権を有し、理事は会員の中から選出される。そして、会員や理事の大半は、別の仕事を持ちながらNPOに関わっている。

 また、NPOにはボランティアスタッフという、企業にはない枠組みの助っ人もいる。ボランティアもまた、別に本業を持ちながら、NPOに何らかの関わり方をしている。

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