• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「プリウス納車は来年7月、キャンセル? ぜんぜん構いません」

第20回:トヨタ プリウス【総括編】

2009年11月27日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

(前回「『トヨタ』じゃなくて『プリウス』ブランドを作っちゃえば?」から読む)

 プリウスが売れています。

画像のクリックで拡大表示

 何をいまさら言いやがる、と思われましょうが、ともかく怒濤の勢いで売れていて、その勢いは止まるところを知りません。

 あまりの売れっぷりに、市場からは怨嗟も含めたさまざまな声が聞こえてきます。
 親しくしている私の友人は、神奈川県横浜市の某販売店に出掛けた際、「大変無礼な扱いを受けた」と憤慨しています。

「いくら待っても店員は出てこない。やっと出てきたと思ったら、あんたが買わんでも客はナンボでもおるわいっていう横柄な態度なんだ。何の営業努力をしなくても、店で待ってりゃボンボン売れるものだから、あいつら奢っていやがるのさ。もうプリウスなんか買うもんか!」

 と、それはもう大変な怒りようです。
 実態はどうなのでしょうか。友人だけの特殊事情なのか、はたまたホントに販売店は奢っているのか……。考えていても仕方がないから、実際にお店に出掛けてみましょう。

お店への距離までウェブで表示

 トヨタのホームページは実に良く出来ていて、希望の車種と自宅の住所を入力して検索すると、家から近い販売店を地図上に表示してくれる仕組みになっています。調べてみると、自宅から僅か600mの場所にネッツ店がありました(自宅からの距離も表示されるのです!)。プリウスは人気車種なので、レクサスを除くトヨタ車販売4系列の、どのお店でも買うことができます。今回は「家から近い」というただそれだけの理由でネッツ店を選びました。では早速。プリウス総集編として販売店潜入レポートをお届けします。

 連休最終日の11月23日月曜日。都内某所のネッツ店に出かけた。時間は午後2時ちょうど。駐車スペースには販促用のペラジャンを来た若い販売員が2名。直立不動で待ち構えている。私が入場するのを確認するや、すかさずクルマに駆け寄ってきた。

「いらっしゃいませ!どうぞこちらへ!おクルマお預かりします!」

 あれれ?感じ良いじゃん。友人の話とだいぶ違うなぁ……。
 店内へ入ると店長のバッジを付けた男性が揉み手をしながらにこやかに出迎えて下さった。

「いらっしゃいませ」
「こんにちは。今日はプリウスを見に来たのですが」
「は、かしこまりました。では早速、担当の者をお呼びさせていただきます」

 “お呼びさせていただきます”ってのは敬語としてどうなのよという気もするのだが、ともかく歓待してくれていることは間違いない。

 席に着くと、ほどなく担当の営業マンがやってきた。そして私の前に跪き、神前にお供物でも捧げるように、恭しく名刺を差し出した。

「いらっしゃいませ。販売の○○と申します。よろしくお願いいたします」

 えらく丁寧なので恐縮してしまう。

「あ、こちらこそよろしくお願いします。今日はプリウスのお話を伺いに来たのですが……」
「は、プリウスでございますね。そりゃもう良いクルマですよ。お陰様で大変な人気を頂いておりまして、ウチといたしましてももう嬉しい悲鳴を……。試乗はなさいますか? 試乗車はあちらです。ちょうど空いていますから、スグにご試乗いただけます」

 折角だが広報からお預かりした車両で試乗は既に存分にさせていただいている。しかしこの場ではあくまでも“一般客”を装わねばならない。潜入取材なんてバレたら、取り囲まれて袋叩きに……なんて事はさすがに無いだろうが、現場のホンネを聞き出せなくなる恐れがある。

跪いて「カタログをご覧ください」

「先週ゴルフの帰りに友達のプリウスを運転させてもらいました。ですから試乗は結構です。少しクルマの話を聞かせて下さい」

 あ~。俺ってウソツキ……。何でこう口からデマカセが平気で言えるのだろう。少し心が痛んだが、何も知らないセールスマン氏はにこやかに頷いてくれる。

「なんなりと、ハイ。こちらがカタログ。これは価格表です」

 この間、彼は私の前で跪いたままである。まるでJALのファーストクラスのようだ(あそこはファーストクラスに乗ると、事ある毎にCA嬢が跪いて対応するのだ。サンフラン行きのフライトで、何かの間違いで紛れ込んだ際、大いに面食らったものだ)。

コメント13件コメント/レビュー

価格の件ですが、今まで色んな所で205万円の価格設定はホンダのインサイトとは関係ないという記事やトヨタ側のコメントを見るたびに、「ウソつけ!」と思ってました。今回、営業の方の「当初はもっと高い価格表だったのに、発売直前で値段が30万円ほど下がった。」とのコメントで、自分(雑誌等)の推測が正しかったと確信できました。もちろん、開発の方の想定内というのも嘘ではないのでしょう。ただし、それは「その価格ならなんとか赤字にはならない」という想定で普通に利益を出せる価格ではないはずです。トヨタも世間の人を騙すような屁理屈を言うのはやめてもらいたいですね。(2009/12/15)

「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」のバックナンバー

一覧

「「プリウス納車は来年7月、キャンセル? ぜんぜん構いません」」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

価格の件ですが、今まで色んな所で205万円の価格設定はホンダのインサイトとは関係ないという記事やトヨタ側のコメントを見るたびに、「ウソつけ!」と思ってました。今回、営業の方の「当初はもっと高い価格表だったのに、発売直前で値段が30万円ほど下がった。」とのコメントで、自分(雑誌等)の推測が正しかったと確信できました。もちろん、開発の方の想定内というのも嘘ではないのでしょう。ただし、それは「その価格ならなんとか赤字にはならない」という想定で普通に利益を出せる価格ではないはずです。トヨタも世間の人を騙すような屁理屈を言うのはやめてもらいたいですね。(2009/12/15)

PriusのみならずHS, SAIの受注を見てもHV人気は異常とも思えてきますね。所帯の大きさゆえ、それだけ受注が上がってもHV以外も売れてくれないと立ち行かないでしょうけど。HV以外に選択肢がないように見えるラインナップが寂しい。で、GT-RのニッサンはGT-R以外は切り口がないのでしょうか。GT-Rの評判は同社の他車種に対してどのような効果をもたらしているのでしょうか?GT-Rのベタ褒め記事は「GT-Rしか取り上げるクルマがないんだよね」というメッセージなんでしょうか。今後、Leaf以外でどのようなニッサン車を取り上げるのか、注目していきたいです。しかし、なぜ「日産」ではなく「ニッサン」表記なのでしょうか。(2009/11/30)

本当にエコだと言うなら営業マンには正しい理解と客への説明を以ってハイブリッド車を売って貰いたいものです。HV車自身のデザインやブランド的価値等、それがどうしても欲しいと言うのを止める事は出来ませんが、それも含めてエコ補助には違和感があります。今のHV車では作成時と廃棄時の通常車に対する非エコ部分を、利用時に十分元が取れると言うほど走る人にこそ使って欲しい物。大して走る事の無い人には通常車の方がエコである事もあるからだ。(2009/11/29)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

店長や売り場主任などの管理職は、パートを含む社員の声を吸い上げて戦略を立てることが重要だ。

川野 幸夫 ヤオコー会長