• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

浅田次郎が語る幸福な仕事とは?

「男も女も人生の旬は40代からだ」

  • 松平 悠公子

バックナンバー

2009年12月8日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 このほど新作『ハッピー・リタイアメント』(幻冬舎、税別1500円)を発表した作家、浅田次郎さん。この小説は、50代半ばにして職場を追われ、JAMS(全国中小企業振興会)に天下りした元財務官僚と元自衛官2人のオヤジたちが、時効を迎えた借金の取り立てという“仕事”を利用して、一発逆転の人生を狙う姿を描いたエンターテインメント小説だ。

浅田次郎(あさだ・じろう)氏
1951年、東京都出身。95年『地下鉄(メトロ)に乗って』で吉川英治文学新人賞、97年『鉄道員(ぽっぽや)』で直木賞。2000年『壬生義士伝』で柴田錬三郎賞、06年『お腹召しませ』で中央公論文芸賞と司馬遼太郎賞。08年『中原の虹』で吉川英治文学賞をそれぞれ受賞。現代小説から時代・歴史小説まで、短編・長編双方の名手として幅広いファンを持つ。『プリズンホテル』『蒼穹の昴』など他にも著書多数。
(写真:川口賢典=ANARCHIC AGENCY、以下同)
画像のクリックで拡大表示

 シニカルな笑いと人生の悲哀をたっぷり盛り込んだ「浅田流幸福論」とも言えるこの小説は、小説家アサダが30年前に踏み倒した借金を、くたびれた男が取り立てにやってくるところから始まる。

 実は、冒頭のエピソード、すべて浅田さんの身に実際に起こった話なのだという。

 「事実は小説よりも奇なり、でね。ある日、とある金融機関の整理部の人が30年前の借金を取り返しにボクの家を訪ねてきた。小説家のサガでね、これはいける!とネタにさせてもらって、そこからどんどん話が膨らんでいって、1つの小説になったというわけです」

 「ボクは小説で読者を啓蒙しようとか、何かを教えてやろうとか、そういうのは嫌いなんでね。読者一人ひとりに楽しんでもらえるエンターテインメントを書こうと思いました。小説をどう読むか、どう受け取るかは本人次第。書き手としては、ただ楽しんでもらえればいいと思ってますよ」

ノンキャリの天下り、無視されるのは不思議

 小説の主人公は、50代半ばを過ぎた元財務官僚、慎ちゃんと元自衛官のベンさん。それに40代半ばのセクシーなシングル女性の教育係、葵がからむ。“ミッション”を遂行する同志として、3人の間に次第に育まれていく固い友情がこの本の1つのテーマになっている。

ハッピー・リタイアメント』(幻冬舎、税別1500円)
定年を4年後に控えた、しがない財務官僚・樋口慎太郎と愚直だけが取り柄の自衛官・大友勉。2人が突如再就職先として斡旋されたJAMS(全国中小企業振興会)は、元財務官僚の理事・矢島が牛耳る業務実体のない天下り組織。その体質に今イチ馴染めない樋口と大友は、教育係となった秘書兼庶務係の立花葵から、ある日、秘密のミッションを言い渡される…。

 50代半ばの主人公たちは、浅田さんのある意味での分身だ。外から見ると、冷や飯食いと見られがちなノンキャリアたちは、それでも人生を、仕事をあきらめることをしない。

 「主人公たちは、普通の男ですよ。生真面目に働き、自分の仕事を全うする。この小説のもう1つのテーマは、天下りですけれど、世に言われているキャリア組の華やかな天下りじゃない。部長とか、署長とか、ノンキャリ組の天下りがテーマです。世の中では、天下りと言えば、キャリア組のそれをイメージするけれど、実は、もっともっと多いのがノンキャリ組の天下りなんです」

 「組織の中で真面目に自分の仕事をやってきた男たちが、突然、仕事がないような状況に放り込まれた。その時にどうなっちゃうかな、さぞ居心地が悪いんじゃないかなと想像して、この小説を書きました」

コメント0

「著者に聞く」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

私の仕事は経営することではなく、リーダーであることです。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO