「デジタルエンタメ天気予報」

「マリオ」に込められた2つの革命

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2009年12月11日(金)

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 さあ年末商戦です。となれば商戦の大本命「New スーパーマリオブラザーズ Wii」に触れないわけにはまいりません。

 どんなゲームなの? とたずねられたら、「とにかく、凄いゲームですよ」と答えておきましょう。

シリーズ最新作となる「New スーパーマリオブラザーズ Wii」。(販売元:任天堂/5800円(税込み)/発売中) (C)2009 Nintendo
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 「スーパーマリオ」シリーズについては、説明する必要はありませんよね? ゲームの歴史に金字塔を打ち立てたアクションゲームであり、全世界でもっとも売れたシリーズです。今回の「New スーパーマリオブラザーズ Wii」も、全世界で1000万本を超えるヒット作となるのは間違いなく、2000万本まで行っても誰も驚かない、というケタ違いのブランド力を持っています。

 しかし、その最新作となる「New スーパーマリオブラザーズ Wii」は、ブランド力に甘えることなく、従来のゲームの常識を根本からひっくり返す、きわめて革命的な挑戦を行ってきました。

 くれぐれも、人気シリーズなんだから、売れて当然だよね――などと思わないでください。ゲームビジネスの未来に興味があるのなら、絶対に体験しておいて、そこに込められている挑戦心を知っておくべきタイトルなのです。

「誰とプレイするか」が面白さを変えていく

 すごいすごいと言ってるけど、何が凄いのか?

 まず、4人で同じステージを一緒に冒険できることが凄いのですね。これまでのように、1人でコツコツとステージをクリアしていくだけのゲームではなく、4人で同時にコントローラーを握り、同じ画面の中でキャラクターを操作して進んでいきます。

 おおげさにいうならば、これが「ゲームの常識」をひっくり返します。

 いままでは、誰もが、自分にとって面白いゲームを探し、プレイしてきました。当然のことです。それぞれゲームの腕が違うのだから、自分に合ったゲームをプレイするのは当たり前。

 しかし「New スーパーマリオブラザーズ Wii」は違う。なぜなら、このゲーム、あなたの実力だけでは面白さが決まらないんです。大切なのは「誰とプレイするか」なんですね。

4人同時プレイ。誰とプレイするかによって面白さが変わっていく、というゲームデザインは驚異的。 (C)2009 Nintendo
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 たとえば、パパと子供が一緒にプレイするのであれば、みんなで和やかに協力し合うゲームになります。互いに助け合うことができ、上手い人が先導し、下手な人を先へと連れていってあげる、といった遊び方ができます。

 しかし、ひとたび同じくらいの実力の人たちがコントローラーを握ると、ゲームはまったく違う顔を見せます。互いにちょっかいを出し、妨害しまくり、トップを目指すという、きわめてスリリングな「対戦・競争型ゲーム」に早変わりします。

 まったく同じステージを、まったく同じルールでプレイしているにもかかわらず、「誰とプレイするか」によって、ゲームが産み出すエンタテインメント性が、くるくると違う顔を見せてくるんですよ。これが、なんとも凄い。

 1人でコツコツと進めていくゲームとしての完成度を、ピカイチのレベルで保った上で、「協力して遊ぶ」ことや「対戦して遊ぶ」ことを、同時に配慮しながらステージを設計しているということです。いやはや、どれだけの労力を注ぎ込めば、こんなゲームが作れるのでしょう。

みんなをクリアに導く「おてほんプレイ」

 「New スーパーマリオブラザーズ Wii」は、もう一点、革命的なことにチャレンジしています。

 それが「おてほんプレイ」です。

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著者プロフィール

野安 ゆきお(のやす・ゆきお)

野安ゆきお

1968年生まれ。ファミコンの時代から、テレビゲームの関連記事・単行本の執筆に専念。製作に参加したゲーム攻略本・ゲーム関連書籍は100冊を超え、プレイしたゲームは1000本を超える。

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