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65. 下から目線とハードボイルド・ワンダーランド。

ヒゲマンとルサンチマン(2)

  • 千野 帽子

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2010年2月24日(水)

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 日直のチノボーシカです。英雄崇拝の話、これで3回目。

 連載の第53回第54回で、「下から目線」と「負の教養主義」の話をしたときに、「下から目線」の例としてつぎのような文章を挙げた。

トリックを一つ考えるだけの、わずかなエネルギーでもいいから、キャラクターの造型や、リアリティの補強に回してくれたらと、つい恨みごとが出てしまう。〔…〕

 ただ、それをやると本格ミステリーの枠からはみ出してしまう、という論議もあろう。あたかも、純文学でおもしろい波瀾万丈のお話を書くと、「堕落した! 転向した!」と糾弾? される、それと似たような状況になるかもしれない。しかし、〔…〕<分かるやつにだけ読んでもらえればいい>というのは、いささかゴーマンな考え方だろう。

〔逢坂剛「新・剛爺コーナー」の第36回「真理と芸術は、誰のものか?」(2008年8月号)〕

今回は「下から目線」の話題はもう終わったので詳述は省くが、この文が前回引いた江戸時代末期の戯作者につうじる「卑下慢」精神で書かれていることはよくわかるだろう。そのとき私はまた、これとそっくりなもうひとつの文を引用しておいた。

ミステリーというジャンルは、実は表現として"隠し事"が一切許されないジャンルだと私は思う。〔…〕"純文学"と偉そうに構えているジャンルの中では、こういった"嘘"や"隠し事"、さらには"独りよがり"が許されてしまうという印象が、私にはある。〔…〕ミステリーは、必ず大衆に向いている。〔…〕"解る人にだけ解ってもらえればいいんです"なんてことを言っていたらミステリーの世界では誰にも評価されない。

〔太田光「なぜ私はミステリーを愛読するのか」《yomyom》2008年12月号

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