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『こんな私が大嫌い!』からの脱出法
~自分を好きになれなんて綺麗事を言うな!

  • 澁川 祐子

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2010年3月3日(水)

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こんな私が大嫌い!』 中村うさぎ著、理論社 よりみちパン!セ、1000円(税抜き)

 嫉妬という感情はやっかいなものだ。ハナから手の届かないものには、妬む気持ちは起こらない。届きそうで届かないもの、ちょっと努力すれば手に入れられそうなものを持っている人に対して、嫉妬の感情は湧き起こる。

 たとえば三回転半ジャンプを飛ぶ真央ちゃんに、私は嫉妬したりはしない。ただ「すごいなあ」と感心して手を叩く。でも、タイミングよく冗談を言える人はどうだろう? うまく自分の仕事をアピールしている人はどうだろう? 正直に白状すれば、私はそんなふうに、するりと人付き合いをこなしている人に軽い嫉妬の感情を覚えることがある。

 「同じ土俵に乗っている」という前提があってこそ、嫉妬の感情は起きやすい。「どうしてあの人が私よりも社内で評価されるのか」と思う前提には、彼もしくは彼女と自分とは仕事の能力ではそれほど変わらない、という思い込みがまずある。そこで相手と自分をくらべて、「自分は不当に評価されていない」と感じるのだ。

 そして、ひとたび嫉妬の感情にとらわれてしまうと、その狭い土俵のなかで一人相撲をし始めてしまう。一人相撲だから、当然決着はつかない。自分が「やめた」と土俵を降りない限り、その一人相撲は続くのだ。

人とくらべるのは仕方がない

 じゃあいったい、どうすれば土俵から去ることができるのだろうか?

 その答えがこの本にある。著者の中村うさぎはご存知、買い物依存症、整形、ホスト通い、デリヘル体験と、女の業を一切合財背負って自ら実験台となり、その心の動きをつぶさに観察して言語化してきた人物だ。自分というものに人の何倍もこだわり続け、醜悪なところも決して目をそらさずにきただけに迫力がある。

 そんな著者はまず、「人とくらべず自分を好きになりなさい」というありきたりな処方箋を「綺麗事」と一蹴する。

〈だって、人とくらべなきゃ、自分がどんな人間なのか、客観的に判断することができないでしょ? 人とくらべるからこそ、自分の欠点もわかるし、長所も見つけられるんだ〉

 そもそも人とくらべなければ、自分のどこが良くてどこが悪いかもわからない。だから、自分と人をくらべてしまうことは仕方ないことだ、と著者はいう。

 ただ気をつけなければいけないのは、人とくらべるがあまり過剰な「自分嫌い」や「自分好き」に陥ってしまうことだ。著者からしてみれば、「自分嫌い」も「自分好き」も根っこは一緒。なぜなら、自分に執着していることには変わりがないからだ。

「自分嫌い」に拍車がかかると下手したら、拒食症や依存症などの病にかかってしまうこともある。「自分好き」が嵩じても、まわりが見えない自分勝手な人間になり、人の信頼を得ることはできない。どちらも結局は一人相撲をしているのに過ぎない。

コメント2件コメント/レビュー

そして太宰を読め、と言う事ですな。 何だか面倒だなあ。(2010/03/03)

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

そして太宰を読め、と言う事ですな。 何だか面倒だなあ。(2010/03/03)

ヘンな例えになりますが、関西人風に生きろ!と。そういう結論でしょうか。関西出身なので、記事にはフムフムうなずきつつ、あったり前な事を言うてはるなぁ~と思いました。…極論ですね、すみません。(2010/03/03)

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