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67. 太宰治は文豪界の長澤まさみである。

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2010年3月10日(水)

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 日直のチノボーシカです。

 これから話す体験は、この連載をお読みの諸兄(そうです、今回はとくに男性読者に向けて書いています)ならば、必ず一度や二度は身に覚えがあるのではないかと思う。

 私は何度となく体験している。最初は中学生時代のことだ。

 クラスの連中で雑談中に、当時人気だった女性芸能人のことがたまたま話題に出た。アイドルだったか、女優だったか、そのへんは忘れたが、とにかく「見た目」の人気商売だったことは確かだ。

 その名を聞くや、ひとりの女子が、ズバッと言ってのけた。

「この手の顔はね、メイク取ったらだれだかわかんないよ」

続けて、

「男の前だと言動をガラっと変えそうだしね」

 私たち男子は、なにか割り切れないものを感じつつも、彼女に反論することはできなかった。男の化粧といえばせいぜいロックミュージシャンくらいしか思い浮かばない時代だったから、芸能人のメイクについて女子には一日の長、いや何年もの長があると、私たちは思いこんでいた。

 そのときの割り切れない気持ちを、あとになって私は言語化できるようになった。

 ほっとけば見ることのない芸能人の「すっぴん」とか「平時の性格・言動」は、私たち一般人にとって、中世の人にとっての「月の裏側」みたいなもので、それを云々しても始まらないのではないか。

 俺たち夢見るボンクラ野郎どもは、芸能人がメイク取ったらだれだかわかんなかろうが、TVではイイ奴っぽくふるまっていて裏で性格がクソ悪かろうが、そんなことはどうでもいいのだ。

 なぜなら俺たちは調理された「豚のロースト」の話をしているのであって、調理前の豚肉をナマで食う話をしているのではないのだから。

 もし「イベリコ豚のロースト」がじつは産地偽装で、材料がそこらのスーパーで買ったノーブランドの豚肉だったとしても、調理の腕前でイベリコ豚に偽装しようという根性を、天晴れと思ってしまうかもしれない。

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