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「初めてのクルマは、父が譲ってくれたロードスターでした」

第34回:マツダ ロードスター【総括編】

2010年3月18日(木)

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 二回に渡ってお送りした、ミスター・ロードスターこと貴島孝雄氏のロングインタビュー。お楽しみ頂けましたでしょうか?

 インタビューを終えた帰り道、我々はマツダ東京本社の並びにある帝国ホテルに寄って、このホテル創業以来の名物であるパンケーキをパクパクやりながら話し合いました。編集Y氏とカーセンサー藤野氏と私の、むくつけき野郎3人がガン首並べてパンケーキを貪る姿は、端から見れば“異様”そのものだったでしょうが、興奮冷めやらぬ我々は他人の目など一向に気になりません。

「いやあ、今回は本当に面白かったですねぇ…….」
「うん、取材する俺たちが面白がってちゃいけないんだろうけど、本当に楽しかった。いろいろ勉強にもなったし」
「でもヤマグチさん、量産ミッドがFFベースなんてことは基本中の基本ですよ。あんなところで感心しないで下さい。貴島さんも呆れてましたよ」
「そうかなぁ……。貴島さんも楽しかったんじゃないのかな? あれだけ時間オーバーしても、まだ話し足りなそうな感じだったし」
「そんなワケないでしょ。どんだけ楽観的なんですかホント」
「しかし貴島さんて凄いよね。普通の人間ならとても成し遂げられないような仕事をされてきて、大変なご苦労もあっただろうに、それを眉一つ動かさずにサラっと話すんだもの。稀代の名車を造り上げた人なのに、傲ったところが一つもない」
「同感です。本当に偉い人は偉ぶらない。本当に強い人は強がらない。ヤマグチさんとは大違いです」
「フンだ。Yさんこそ“みちのく一人旅”のセピア写真にサインもらってキャアキャア騒いでたくせに。ジャニーズの追っかけじゃあるまいし、取材に行ってサインもらうヤツがいるかいな」
「今回は特別です。このサインは家宝にします」

朝青龍引退の号外をヨソに盛り上がる

 当日はちょうど朝青龍が電撃引退した日で、店内でも号外が配られていました。ケータイのワンセグで記者会見を見る人の回りには、それを覗こうとする人だかりが出来るほどの騒ぎになっています。しかし我々は文字通り“それどころの騒ぎじゃない”。プロの凄み、誇り高きエンジニアの矜持に触れ、制限時間を大幅にオーバーしたロングインタビューの余韻に酔いしれていたのでありました。そしてこの感動をどのようにお伝えしたら良いものか、大いに悩みました。

 書き手によってインタビューの方法は様々です。私は基本的にインタビューの最中にメモを取ることはありません。理由の一つはペンを走らせることにより集中力が削がれてしまうからで、もう一つは余りの悪筆故に、何を書いてあるかが(自分の書いた字であるのに)後でサッパリ分からなくなる事が多いからです。貴島氏の取材を終えてから数日後、Y氏から当日録音した会話を忠実に再現した、いわゆる“テープ起こし”が送られてきます。

 これがまた何度読み返しても面白い。読み返す度に新しい発見があります。どこを書き、どこを捨てたら良いのか全く判断が付かない。もうこのまま全部載せてしまおうかと思うほどに充実した内容です。しかし現状のペースで全文掲載していくと、20週間連続掲載しても足らないほどの分量。これではこの「走りながら考える」が「週刊ミスター・ロードスター」になってしまう。ですから前回まで二回に分けてお届けした文章は、私なりに煮詰めに煮詰めた、フォン・ド・ボーのようなものなのであります。

 というわけで、クルマとしての総括はもう付け加える点はほとんどない。

 今回は、貴島氏がインタビュー中に何度も、「お客さんをナメちゃいけません」「ウチのお客さんならそれが分かります」と表現された“乗り手”の方々はどのような人なのか。例によって街中でイキナリ声を掛けさせて頂きました。そしてこれがまたエラいマニアに当たってしまった。以下、街頭突撃インタビューです。お楽しみ下さい。

画像のクリックで拡大表示

 土曜日の昼過ぎ。環状八号線沿いにあるクイーンズ伊勢丹の自走式立体駐車場。買い物に出かけたら赤い三代目ロードスター(NC)が停まっている。右側が空いていたのでそこに私のクルマを滑り込ませ、オーナーが帰って来るのを待つ。すぐに紙袋をぶら下げた30歳代の男性が店内から出てきた。

「あのぉ、スミマセン。このおクルマの持ち主の方ですか?」
「……そうですけど……」
「ロードスターの事で少しお話しを聞かせて頂けませんか?日経ビジネスオンラインというサイトがありまして、そこにですね……」

 私がここまで言いかけると、彼は「えぇ!」と頓狂な声を上げてこちらに歩み寄って来た。

「あなた、フェルナンドさんですか?」

コメント14件コメント/レビュー

ロードスター、日本車のラインナップには絶対必要な車だと思います。軽自動車や商用車と共に。世界に対して、日本の自動車文化をアピールするという目的の為にも。「お客さんをナメちゃいけません」「ウチのお客さんならそれが分かります」素晴らしいですね。こういう開発者の方が、開発された車、感動しました。最近「お客さんをナメちゃって」いる車が多い気がするのですが・・・。そんな車を見ていると、「車が売れない」と嘆く前に、「よく、こんな車をお客様が買ってくれたな」と思うのですが・・。新型ロードスター、軽くて小さくなるんですか?そんなこと聞いちゃったら・・・小遣いを貯めて購入資金作らなきゃならないじゃないですか(笑)直ぐは無理ですが、必ず買いますからね、マツダさん!イッチョ、パリッとした新型、期待していますよ!(2010/03/19)

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「「初めてのクルマは、父が譲ってくれたロードスターでした」」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ロードスター、日本車のラインナップには絶対必要な車だと思います。軽自動車や商用車と共に。世界に対して、日本の自動車文化をアピールするという目的の為にも。「お客さんをナメちゃいけません」「ウチのお客さんならそれが分かります」素晴らしいですね。こういう開発者の方が、開発された車、感動しました。最近「お客さんをナメちゃって」いる車が多い気がするのですが・・・。そんな車を見ていると、「車が売れない」と嘆く前に、「よく、こんな車をお客様が買ってくれたな」と思うのですが・・。新型ロードスター、軽くて小さくなるんですか?そんなこと聞いちゃったら・・・小遣いを貯めて購入資金作らなきゃならないじゃないですか(笑)直ぐは無理ですが、必ず買いますからね、マツダさん!イッチョ、パリッとした新型、期待していますよ!(2010/03/19)

 初代NAの発表を新聞広告で見て雷に打たれた女子(当時)です。父に「この車、自分で買ってもいい?」と了解を取ってから教習所に通い、最短で免許を取った後、納車までの数ヶ月は弟が乗っていた86トレノで運転を学びました。赤い彼とは4年間で12万キロおつきあいし、私が都心に独居を始めたのをきっかけに泣く泣くお別れしました。 以来、車を所有していません。あの赤い彼に初めて会った日の心の震えと、街も山も一緒にぐんぐん走った一体感を忘れられないせいです。どんどん大きくなっていく、二代目、三代目に、時の流れを感じていました。 今回の記事では、当時の熱い気持ちを思い出させていただきました。そして、またコンパクトな彼が現れるかも、との報に心が揺れています。夫を隣に乗せて、私が運転したいなぁ。すてきなインタビューをありがとうございました。(2010/03/18)

フェルナンドさん、失礼、フェルディナンドさんもFM2オーナーでしたか。なんか共感を覚えます。FM2とロードスター、どこか通じるものを感じさせますよね。操作したときの心地よさと運転したときの心地よさ。メーカーの良心というか純粋さ。読み返すたびにロードスターを買い戻したくなってしまいました。(2010/03/18)

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井上 礼之 ダイキン工業会長