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初対面修行に効果てきめん!『東京立ち飲み案内』
~おひとりさまでも気軽に通えます

  • 石原 たきび

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2010年4月7日(水)

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東京立ち飲み案内』吉田類著、メディア総合研究所、952円(税抜き)

 酒を立って飲みたいのである。

 居酒屋に入ると、席料としての「お通し」が勝手に出てきますよね。これが、まず煩わしい。「ひじきの煮物か。今日はそういう気分じゃないんだよなあ」などと思うことが多々ある。

 では、立ち飲み屋の場合はどうか。そもそも、立って飲む=座らないのだから、当然お通しはない。ふらっと入って、ふらっと出る。このかんじも、じつに心地いい。

 そんな立ち飲み屋の人気店を訪れ、食べ、飲み、それぞれの店の特徴やウリを活気あふれる写真とともにレポートしたのが本書。

 しかし、単なる飲食店ガイドブックと侮るなかれ。創意工夫と気づかいが満ちた人気店からは、ビジネス的にも学ぶべき点は多い。

 いまや、1000軒にも上るといわれる東京の立ち飲み屋。この中から厳選された72店を駆け足で“はしご”しつつ、それを証明したいと思います。

“立ち飲み屋”急増の背景

 その前に、著者の吉田類氏を簡単にご紹介。彼は1949年生まれのエッセイスト兼俳人で、90年代から酒場をテーマに取材・執筆を始めた。

 日本各地の居酒屋を訪ねるという、知る人ぞ知る名番組「吉田類の酒場放浪記」(2003年~、BS-TBS)は根強いファンを獲得している。

〈立ち飲み屋に絞っても、過去に訪れた店は数百軒〉という彼は、東京の立ち飲み屋をめぐる状況について、こう記している。

〈ここ4~5年の間、東京の立ち飲み屋の数は急増し、味、雰囲気ともに洗練され、多くの女性ファンを獲得した。(中略)オリジナリティーに富んだ店造りで、スペインバル風の店や、ワイン、清酒、焼酎などの酒類と、和、洋、中華、創作料理がいただける〉

 立ち飲み屋に注目が集まるのは、不況の影響で客が安い店に流れているという理由も大きいだろう。また、イスがないためスペースが有効に使え、滞在時間の短さは高い回転率につながる、といった店側のメリットもある。

 しかし、ただ立って飲ませれば客が集まるというわけではない。人気店には必ず創意工夫があるのだ。以下、本書に載っている店の個性的な取り組みを抜粋してみよう。

  • 浜人‐はまんちゅ(築地)
    イカ料理がウリで、店主はイカマイスターの資格を所有。店頭には回転イカ干し機がぐるぐる回る。
  • 安兵衛(浅草)
    WINDS(場外馬券場)が近いため、レース開催日には店名を「でんでん虫」(本命馬◎の意味)に変更。
  • うけもち(水道橋)
    客がお湯割り、ロックのいずれかを選択した上で、酒類セルフサービスでコップに注ぐシステムを採用。
  • 壌‐じょう(西麻布)
    メニューは店内のパソコン画面に映し出される。無線LANの使用も可能。
  • Quien‐きえん(恵比寿)
    建物は元反物屋で、築80年の日本建築をそのまま活かした外観。珍しい外国タバコも揃う。

 どうですか、このバリエーションとエンターテインメント性。「美味い」のは当たり前。その先の創意工夫こそが、人気店と不人気店を分ける境界線なのだ。

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