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ノーガード戦法! 三菱の技術者は太っ腹?

第38回:三菱  i-MiEV【開発者編・前編】

2010年4月16日(金)

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 あ~あ、がっかりです。担当Y氏が"カミ"媒体に異動されたことは既報の通り(「日経ビジネス アソシエ」に決まったそうです。みなさんご祝儀代わりに最新号をぜひ一冊!)。新しい担当編集さんと心機一転これから再スタート……というところで、のっけから"放送事故"です。ご愛読いただいている方々はお気付きでしょう。はい。先週金曜にUPされた記事が、当日発行のメルマガからすっぽり抜け落ちていたのですね。故に金曜日は多くの方がupされたことに気付かれないまま華麗にスルーされたワケでございまして……。月曜朝発行のメルマガで慌ててフォローはしていただいたものの、読者の方々に気づいていただけなかった、という悔しさは消せません。担当者が変わっただけで、かくも仕切が悪くなるものなのでしょうか……え? なに? 今回はまだY氏の担当だったって? 何をしてやがるんでございましょう、マッタク……。

 というワケで二週連続で特別記事が割り込んだ「走りながら考える」。今号より通常モードに戻ります。三菱自動車で長年電気自動車の開発に携わって来られたi-MiEVの産みの親。開発本部 EV・パワートレインシステム技術部担当部長の吉田裕明氏のロングインタビューをお送りします。

画像のクリックで拡大表示

*   *   *

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):この度はお時間を頂き誠にありがとうございます。よろしくお願いします。

吉田(以下、吉):よろしくお願いします。

担当Y:あれ? あの、インタビューは吉田様お一人でよろしいのですか?

 何と、吉田氏はインタビューの会場にお一人でいらっしゃった。通常このテのインタビューは広報の人が同席されて、ガッチリとガードを固められるものなのだ。「ヤマグチさん、いまはまだその話はちょっと……」と話を中断されてしまうこともままある。両手ぶらりのノーガード戦法。さすが三菱、Drive@Earth。一味違う。

広報さん不在。「いつもの同じ話」では済まさないぞ!

吉:(笑)たぶん私は、いつも同じ話を喋るので大丈夫だと思われているんでしょう。

F:(ヒソヒソ声で「いつもの同じ話」じゃ絶対に済まさないぞオレは)

Y:(なに、かえって都合が良いじゃないですか。ガンガンやっちゃって下さい。どうせボクは異動ですから後のことは知ったことじゃ……イヤナニ。読者の為にも忌憚の無いところを引き出して下さい)

F:(忌憚の無いところね。フフフ。任せときな)。

 え~と、コホン。いや失礼しました。吉田さんはEV(electric vehicle:電気自動車)の開発に10年以上携わっていらっしゃると伺いましたが。

三菱自動車 開発本部 EV・パワートレインシステム技術部担当部長 吉田裕明氏

吉:そうですね。94年の暮れからですから、かれこれ16年になりますか。

F:そんなに長く! すると日本の、いや、世界の自動車メーカーとしては最長、最古になるのでしょうね。

吉:いや、古さから言えば実はそれほどでもない。もともと、自動車メーカーが電気自動車を始めるきっかけになったのは何か、ご存じでしょうか。

F:スミマセン、教えてください…。

吉:1990年に米国のカリフォルニア州で「ZEV(Zero Emission Vehicle)規制」というのが出ましてね。カリフォルニア州政府の環境庁みたいなところが、「カリフォルニアで販売する車の10%はゼロ・エミッション・ビークル(ZEV)でなければいけない」と打ち出した。

F:ゼロ・エミッション。無公害車。

吉:ええ、これが自動車メーカーにとっての、事実上の電気自動車の導入義務付けだったんです。

カリフォルニアの州規制から始まったEV開発

F:いきなり販売台数の10%とは厳しいですね。

吉:カリフォルニアにおける年間販売台数が3万5000台以上のメーカー、「ビッグメーカー」と呼ばれていましたけど、そこが対応を迫られた。該当する企業は全部で7社ありました。アメリカのビッグ3と、それから日本のトヨタ、日産、ホンダ、マツダです。ここまでが入っていた。三菱は年間34000台で、あとちょっとのところ。この辺りが必死になって電気自動車の開発を始めたんですね。

F:するとそもそも電気自動車は、世界最大の市場である北米で売りたいが故に始まった、と。

吉:いずれはやらなければいけない開発ではあったのですが、そういう部分も多分にありました。でもこの法律は2年に一回見直しがあって、どんどん変わっていってしまうんです。「全体量の10%じゃなくて、やっぱり5%でもいいや」とか、「そのうち3%は他の種類でいいから2%だけは電気自動車にしろ」、とかね。アメリカは最初にまず法律をドンと作るんです。作るだけ作って、それを後からどんどん変えていっちゃう。ともあれ当時はどのメーカーも真剣に取り組んだんです。だからトヨタさんはRAV4 EVというのを出してきたし、日産さんは確かアルトラEVというのを出してきた。RAV4EVは大型のニッケル水素電池を積んでいましたね。日産は大型のリチウムイオン電池だったな。

F:リチウムイオン。現在のi-MiEVに積んでいるのと同じやつですね。

吉:i-MiEVのとはちょっとタイプの違う、大型の円筒形の物でした。あとはまだ鉛電池が殆どでした。ウチではそのころまでは鉛電池を使って、リベロのEVを国内販売していました。

F:リベロ……4代目のランサーがベースのステーションワゴン、というかライトバンみたいなクルマですね。値段も高かったでしょうし、一体誰が買うのですか?やはり官公庁とか?

吉:官公庁と電力会社ですね。ウチはもともと40年も前から、主に電力会社さんから委託されるような形で開発をしていましたから。

F:三菱グループ挙げての販売戦略があったのですか? 三菱重工の重電部門が火力発電所のセールスツールとして、「ウチで発電所を作ったらオマケで電気自動車を10台付けますよ」とか?

Y:おいおいおいおい。

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「ノーガード戦法! 三菱の技術者は太っ腹?」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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