「フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える」

自動車百年の革命なるか、そしてF氏は豹変す。

第39回:三菱  i-MiEV【開発者編・中編】

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2010年4月22日(木)

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 いや、日経ビジネスオンラインの絶大なる“社会的影響力”を思い知らされました。

 前号のi-MiEV開発者インタビューで吉田氏から教えて頂いた興味深い映画、「誰が電気自動車を殺したか」。皆様にご覧頂こうと日本版DVDをアマゾンのサイトへリンクしておいたら、3万位前後をウロウロと低迷していた販売ランキングが、あれよあれよと上昇して堂々の100位台へ……。ひゃあ凄ぇなあと感心しながら翌日再び覗いてみると、早くも売り切れになっているではございませんか。

 何たる機動力。みなさま思い立ったが吉日、とばかりにクリックされたのでしょう。知的好奇心が旺盛な当欄の読者諸兄は実に動きが早い。混迷する現代社会を生き抜くためには、こうでなければいけません。件のDVDは先ほどアマゾンへ再入荷されたようなので、遅ればせながら私も早速ポチっと購入いたしました。手許に届くのが今から楽しみです。

 そんなクイックレスポンスの皆様に、今回は折り入ってお願いがございます。先々週のNBOにも掲載された(「箱根駅伝、プロ野球、天皇杯、みーんなチャリティ!」)、盟友湯本優氏が主宰する一般財団法人ジャスト・ギビング・ジャパン。これは2001年にイギリスで作られたソーシャル寄付サイトの日本版で、誰でもチャリティ・プログラムを立ち上げることができ、また多くの人が気軽に寄付に参加できるという大変良くできた仕組みです。こちらに寄付をお願いしたい。

 ボランティアやチャリティなどからは程遠い、七つの大罪満喫ライフを送る私フェルディナントでございますが、こんな素敵な仕組みができたのなら何とかお手伝いができそうです。しかも寄付先はジャストギビングが認めたNPOならば自由に選べるという。先だってドラテクを教えて頂いた太田哲也さん。実は太田さんもNPOを主宰しておられるのです。不慮の事故で瀕死の重傷を負い、絶望の最中から不屈の闘志で甦った自らの体験談、決して諦めずにチャレンジし続ける気持ちを全国の学校に講演して回っていらっしゃる。太田さんは機会が有れば少年刑務所や養護学校等にもどんどん講演に行きたいと仰っています。しかし手弁当での活動には限界がある。それならば、氏のNPOを寄付先に指定すれば良い。

ジャストギビングのお題は、私のリベンジマッチ

 流れはこうです。私がチャレンジャーになり「これをやります」と宣言する。その宣言に対して少しでもピンと来たら、ジャスト・ギビング・ジャパンのサイトにアクセスして、私の項目のボタンをクリックして下さい。金額はおいくらでも結構です。そのお金はそっくりそのまま太田さんのNPOであるkeep on racingへ寄付されます。せっかくクルマの事を書いているのだから、何かクルマに係わる事が良いなと思っていたところでした。私にカネを持たせるとロクな事になりませんが、太田さんなら大丈夫。安心してお任せできるというものです。

 肝心の私のチャレンジ項目ですが、「ホノルルトライアスロンを完走する」です。

 去年参加した銚子国際トライアスロンのバイクセクションで接触転倒してしまい、重傷を負ったのは既報の通り。精神的なダメージ(生身の体で時速50kmでコケたのですから、そりゃ今でも怖いです)と、物理的なダメージ(結構な値段のしたフルカーボンのバイクはものの見事にブッ潰れました)、そして無論身体のダメージ(肩鎖関節の靱帯が3本とも裂断してしまい、まだ肩がちゃんと上に上がりません。ゴルフもできず……)は未だにタップリと残っていますが、このまま尻尾を巻いて引退したのでは男が廃ります。気合いを入れてのリベンジです。どうか皆様の浄財をご寄付下さいますよう、伏してお願い申し上げます。興味を持たれた方はこちらをご覧下さい。オヤジレーサーズの皆様も是非! Team alapaの諸君はマストね(笑)。

 さてさて、前置きが長くなってしまいました。お待ちかね三菱が産んだ世界の電気自動車、i-MiEVの開発者インタビュー後編であります。「ここがこうなると、ガッとこうなるでしょ。するとこっちがフッとなって最終的にはバーンと行くんです」。身振り手振りを交え、擬態語擬声語全開バリバリの熱きエンジニア吉田裕明氏。生物の授業なのにロケットの事を話し出すと止まらなくなった中学の時の優しい先生を思い出した(ホントにこういう先生がいたのですよ。お陰で生物の点数は散々でしたが、面白かったなぁ……)。

 それでは参りましょう、三菱製EVの開発秘話。とくとご覧あれ。

画像のクリックで拡大表示

*   *   *

フェルディナント・ヤマグチ(以下、F):それにしてもi-MiEVの走りは素晴らしい。エンジンのアイよりもずっと良い。モーターの力というのはあんなにクルマを楽しく走らせるモノなのかと、私は本当に驚きました。

三菱自動車 開発本部 EV・パワートレインシステム技術部担当部長 吉田裕明氏

吉田(以下、吉):モーター、いいでしょう。あれは永久磁石式同期モーター、我々はPM(Permanent Magnet)モーターと呼んでいますけれども、あの技術がここ15年くらいですごく進化してきたんですね。

F:それはイコール永久磁石が良くなったという事でしょうか。15年前というと、サマコバ(サマリウムとコバルトを主成分とする磁石)からネオジ(ネオジウム、鉄、ホウ素を主成分とする磁石)に主役が変わってきたタイミングです。

吉:そうですそうです。磁石とそれに制御ですね。ネオジは住友金属だったかな。日本が世界に誇れる偉大な発明です。

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著者プロフィール

フェルディナント・ヤマグチ

フェルディナント・ヤマグチです。皆様と同じようにビジネスの最前線で仕事をする傍ら、アチコチの雑誌で連載を持っています。つまりクルマ業界に接してはいますが、本業ではない。首まで浸かっていない故、かえってギョーカイのシガラミや仕来りを超越して、好き勝手なことを書き倒すことが出来る微妙且つナイスなポジションに立っています。もちろん皆様と同じように昔からクルマが大好きで、学生時代はかなり無理をして懸命にクルマを購入したクチでして、一番最初に買ったのは、初代RX-7でした。最後は青山墓地の前で追突され大破してしまいましたが、あれは良いクルマでした。本業はかなり堅い会社で管理職を務めるリーマン稼業なものですから、顔出しNG&ペンネームで失礼いたします。や、そう警戒なさらないで下さい。決して怪しい者ではございませんので。



このコラムについて

フェルディナント・ヤマグチの走りながら考える

 この度、故有りましてこの日経ビジネスオンライン上で、クルマについて皆様と一緒に考えていくナビゲーター役を仰せつかりました。どうぞよろしくお願いします。
 なに、“考える”と言ってもそれほど大袈裟なことではありません。クルマはこれからどうなって行くのか。現在売り出されているクルマは何を考え、何を目指して開発されたのか。実際にクルマに乗り、開発者に会ってお話を伺い、販売現場からの声にも耳を傾ける……。ビジネスはビジネスとして事実をしっかりと捉まえた上で、もうちょっとこう明るく楽しくクルマを味わって行こう、というのがこの「走りながら考える」の企画意図です。

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