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浮気や不倫は中年男性の懸命なあがき

では「セックス・アンド・ザ・シティ2」は女性の危機を描けたか?

  • 吉原 真里

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2010年6月23日(水)

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 日経ビジネスオンラインの読者層が通過しがちな人生の段階を指す英語表現に、「ミッドライフ・クライシス(midlife crisis)」というものがある。

 訳せばそのまま、「人生なかばの危機」、つまるところは「中年の危機」である。一般的には、この危機を経験するのは、30代から50代くらい。仕事においてそれなりの実績を上げ立場を築き、家庭においても平穏な暮らしを送っている。はたから見ればなんの不満もなさそうな状況にある人が、あるときふと、「自分の人生はこれでいいのだろうか」とか、「こんなふうに、敷かれたレールに乗った人生を送ることが幸せだと言えるのだろうか」とか、「自分は妻/夫を本当に愛しているのだろうか」とかいった疑問を抱き始める。

 体力や容姿においても、20代のときの自分と比べるとあきらかな低下が見られるし、自分の能力を含めた現実をかんがみて、残りの人生でできることを冷静に考慮するようになる。そうしたことをいったん考え始めたら、焦りや圧迫感で、いてもたってもいられなくなる。それがミッドライフ・クライシスである。

 もちろん、日本でもこうした経験をする男女はたくさんいるが、アメリカではそれにずばりと名前がつき、その表現が日常会話で普通に使われるほど定着しているところが面白い。

 このいてもたってもいられない状態になったときに、人々がとる行動はいくつかのパターンに分けられる。

シワ取りから浮気・不倫までさまざまなパターン

 まずは、やけに若作りな髪型に変えるとか、髪を染めるとか、急にジムに通って身体を鍛え始めるとか、強壮剤を飲むとか、シワ取りや整形手術をするとかして、身体的に若返ろうとするパターン。

 これと関連してよくあるのが、これまで子どもの送迎に使っていたセダンやステーションワゴンをコンヴァーティブルのスポーツカーに買い替えるとか、自転車で通勤することにして車を売ったお金でヨットを買うとかして、ライフスタイルの変化を主張するパターン。

 より本格的な人生改革としては、それまでの会社勤めを辞めて自分の店を始めるとか、高い収入や地位の専門職を捨てて教師や社会奉仕事業に転職するとか、それまで趣味でやっていた音楽や執筆を本職にしようとするとか、あるいは仕事を辞めてしばらく旅に出るとかいったケースもよくある。

 より自己破壊的な形のミッドライフ・クライシスの表出としては、アルコールや薬物への依存症といったものがある。

 圧迫感や鬱屈感の生産的な解消法が見つけられない男女がこうした道をたどる。また、中年期に入って急に性に目覚め、まるで気が狂ったかのように、相手を見つけては片っ端から性交渉をもつといった例もあるが、タイガー・ウッズの例に見られるように、これも一種の依存症である。

 そして、もっともありがちでかつはた迷惑なパターンが、浮気・不倫である。ひとまわりもふたまわりも年下の相手と浮気をするとか、出張先で知り合ったゆきずりの相手と交際を続けるとか、職場の秘書と関係をもつとかいったケースが多い。同窓会で昔の恋人や友達と再会し、焼け木杭に火がついてしまうこともある。

性的なものに走る男性

 私の周りにも「あそこにも、ここにも」というくらいあてはまるケースがある。人によっては、ミッドライフ・クライシスが何十年も続いたまま60代や70代に突入しているような人もいる。

 アメリカの公共ラジオ局ナショナル・パブリック・ラジオの人気番組「カー・トーク」(Car Talk)では、「ミッドライフ・クライシス車を買ったんだけど、コンヴァーティブルの屋根はどうやって手入れしたらいいのか」といった質問の電話をかけてくる中年男性がけっこういる。自分で「ただいまミッドライフ・クライシス」などと言えるほどの冷静な自己認識と自分を笑える心の余裕のある人はいいが、そうでないと、ミッドライフ・クライシスは自他ともになかなか苦しいものである。

 アメリカのステレオタイプでは、ミッドライフ・クライシスを経験するのは、おもに男性である。

コメント11件コメント/レビュー

う~ん、中年になるのが怖くなってきました。何か、もしくは誰かを演じているのが辛くなってきているんでしょうかね?「本当のわたし」を追い求める20代とあんまり変わらないような。。(2010/06/29)

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いただいたコメント

う~ん、中年になるのが怖くなってきました。何か、もしくは誰かを演じているのが辛くなってきているんでしょうかね?「本当のわたし」を追い求める20代とあんまり変わらないような。。(2010/06/29)

記事の他に、旦那が浮気してとのコメントも読みまして、そのクライシス(危機)に対する認識に疑義を呈するものです。◆私にとっては10年前の事でしたが、フッと、違う女性と違う道を歩くのもアリかなと思い、人生の転機を迎える事となりました。最初は単なる機会主義の私にチャンスが巡って来ただけの事でしたが、次第にのめり込んで30台前半からの人生の再体験を望むようになったものです。◆現在、定年まであと5年ですが、何故、その様な気持ちに強く駆られたのか、自分では解りません。その結果として、家族を変える所までは行きませんでしたが、職は変わる事となりました。何気ない日常の延長の影にその様な陥穽がある事を強く意識すべきと。(2010/06/25)

先日、主人の浮気が発覚しました。最初悪びれる様子もなく、俺は59歳残りの人生を考えたら今を輝きたいと言い放ちました。それだけはないと信じていた人だけに衝撃でした。クラス会でのラブアゲインです。結局世間体もあり別れるとは言ってますが、どうだかなと疑問符です。記事を読んでまさしくこれだ!と思いました。タイムリーです。主人が帰ってきたらこれを見せて反応を見たいと思います。うまくこの危機を乗り越えられるといいのですが。(2010/06/24)

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