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縦書きの日本語は電書になじまない?

「文学フリマ」で分かった「電書」の大いなる可能性【その4】

  • 深川 岳志

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2010年7月14日(水)

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 米光一成立命館大学映像学部教授とエンジニアの松永肇一氏の対談の4回目は「デバイス」のお話です。

 前回は、電書は人件費を除けば、ほぼ経費ゼロで作り、販売できるという驚きの実態が明らかになった。書店との共存や、すでにあるコンテンツとの相性もいい。驚いたのは、この方法がビジネスに大きな可能性をもたらしそうなことでした。

 第4回目はそんな「電書」を読むために必要不可欠な「デバイス」の問題に切り込む。海外製のデバイスは果たして日本語の表示に耐えられるのでしょうか?(前回から読む)

―― 実は、ぜひお聞きしたいことがあって。私は、あるページ以上の電子書籍を完読できた試しがないんですよ。ところが、アメリカではおばあちゃんやおじいちゃんが、キンドルでダン・ブラウンの500ページの小説を読んでいるという現実がある。日本語は電子化になじまないのではないかという根本的な疑問があるんです。

キンドルで長編小説を読めるか

米光 面白いので反証すると、僕はキンドルで長編小説を読んでいます。太宰治が「青空文庫」に入っているので、じゃあ、年代順に読んでいこうと決めて、読み始めたんですよ。

 ただ、1個、『思ひ出』が新字体のテキストがまだ入力中で旧字体だった。しょうがないので『思ひ出』だけ旧字体で読もうと思ったら、PDFの埋め込みのフォントがなくて旧字体でも表示されないんですよ。飛ばして読むのも嫌だなあと思っていたら、「あ、これ、うちに文庫があるわ」と思い出した。

―― 文庫で埋めた。

米光 埋めようとしたんです。でも、おふくろが買ったものなので、字が小さいんですよ、昔の文庫本はね。そうすると、文庫本の方が読みにくいということになっちゃう。

―― ああ、それは面白い。

米光 Kindle(キンドル)の方が圧倒的に読みやすくて、しょうがないから『思ひ出』は、新しい文庫本をもう1回買った。新しいのになると活字が大くて、キンドルと同じぐらい読みやすい。

 『ヴィヨンの妻』もキンドルで読みました。長編小説は読めます。それはおそらく、キンドルの画面がEInk(反射光を発しない)で目が疲れないのと、重さが軽いハードカバーぐらいなので、読めるんでしょう。寝ころんだ姿勢で読めちゃうから、そこはでかいと思うんですよ。

―― 逆に言うとiPadのサイズだと、ちょっとキツいかな。鮮やかだけど、透過光のキツさもありますね。

米光 iPadで寝っ転がって読むと、相当腕力が鍛えられちゃう。

 透過光だから悪いということはなくて、iPadはむしろ雑誌とかビデオ向きで、本じゃないかもしれない。僕もiPadで長いものを読むのはしんどいです。でも、それは技術の問題なので、いずれ解消されると思う。キンドルは今でも日本語もいけるっていうのが僕の印象。

―― 視読性の問題じゃないかと思っていたんです。iPadでも短いものはさくさく読めるし、今回の電書チームがやった短いのをぱらぱらと読むにはちょうどいい。

米光 逆にキンドルは雑誌がだめなんですよ。めくりのリフレッシュが遅いので、ぱらぱらっといけないのがつらい。ムービーが出ないのも、iPadと違う。僕は、キンドルは本棚をもう1個買おうという人が本棚代わりで買うぐらいでちょうどいいかなと思います。もう本棚を部屋に置けない人向け。

―― スチールラック2個分の値段ですしね。

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