日直のボウシータです。お暑うございます。
前回、1970年には勅使河原宏や岡本太郎などの戦後モダンアートと昭和40年代特撮怪獣ドラマが兄弟だった、という話をした。
たとえば、1960-70年代に円谷プロ制作の特撮怪獣ドラマでウルトラマンやウルトラ怪獣や各種メカのヴィジュアルを生み出したデザイナー成田亨は、1950年代から活躍する彫刻家であり、また「太陽の塔」(1970)の内側の「生命の樹」をデザインした美術家でもある。
いろんなものを無節操に呑み込んでいくのが、サブカルチャーの強みだ。
1970年に、浦沢直樹も庵野秀明も10歳だった。
浦沢直樹原作の映画『20世紀少年 第2章 最後の希望』(2009)公開時のイヴェントで、「太陽の塔」が「ともだちの塔」になったとき、上下の顔は「ともだち」のシンボルマーク(目と手。一見手抜きっぽいがよくできている)になっていた。
なんだか「太陽の塔」自体が、庵野秀明の『新世紀エヴァンゲリオン』TV版の第10使徒サハクィエル(これも目の怪物)になったみたいだった。
そもそも「太陽の塔」には上の顔と下の顔があるが、金色をした上の顔はウルトラマンだけでなく、TV版の第3使徒サキエル(『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:序』[2008]の第4使徒)や『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破
』[2009]の第7使徒の顔ともつうじるものがある。
戦後「大衆的前衛」芸術は、世紀転換期の物語コンテンツに回帰してきたのだ。
庵野秀明が大阪での日本SF大会(1983)のさいに自主制作特撮映画『帰ってきたウルトラマン MATアロー1号発信命令』の監督・主演をやっていることはよく知られている。
TV版第5使徒ラミエル(『序』では第6使徒)が形も音も光怪獣プリズ魔へのトリビュートであることは有名だが、これとかTV版第10使徒サハクィエル、第12使徒レリエル、『破』の第8使徒のような抽象度の高いデザインの敵は、プリズ魔やブルトン、バルンガといった、顔も手足もない連中へのトリビュートとすら思えてしまう。
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