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理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由・リターンズ

『ワタシの夫は理系クン』鼎談+1・トリセツに作り手の“キャラ”が見えるって、いいじゃない?

  • 平湯 あつし

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2010年8月23日(月)

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 2009年12月、日経ビジネスオンラインに載った「理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由」という記事が、「マニュアル業界」でも話題になりました。

 そこでは、ライター・渡辺由美子さんの著書『ワタシの夫は理系クン』をベースに、渡辺さんら3人が、マニュアルへの厳しい批判を語っていました。マニュアルとは、ケータイや電子レンジを買うとついてくる、あのマニュアル、いわゆる「取説」です。

 「電子レンジで温める秒数を指定する」という基本的なことが、マニュアルの最後の方まで読まないと出てこなかった、などといった例からはじまり、「マニュアルはなぜ読みにくいのか」「なぜすぐに使いたい機能の説明が見つからないのか」「なぜ開発側とユーザーのギャップを埋めるはずのマニュアルが、そのギャップの象徴のようになっているのか」などなど、マニュアルへの批判は尽きるところがないようです。

「マニュアル業界」から届いた“果し状”

 あ、ご説明が遅れました。私、マニュアル業界で暮らす、平湯と申します。

 で、そもそも、「マニュアル業界」とはどんな業界なのか。それは、マニュアルを作る人々の業界です。そういうのがあるのです。マニュアルは製品のメーカーが内部で作る場合もありますが、専門に作る会社に外注する場合もある。メーカーの子会社だったり、印刷会社の一部門だったり。そうした業界関係者が参加する、テクニカルコミュニケーター協会(略称「TC協会」)という、その業界の団体もあるのです。

 そのTC協会が、この記事を読んで渡辺さんにメールを送りました。「8月末にマニュアル業界のシンポジウムを開催するので、パネルディスカッションに参加してほしい」という内容。いわばこれは、マニュアル業界からの果たし状といえましょう。

 シンポジウム本番を前に、渡辺さん、日経ビジネスオンラインの編集スタッフと、TC協会は、お互いの手の内を探り合うべく、都内某所で会合を開きました。マニュアル制作側の言い分、ユーザーのひとり、かつ「理系クン」の旦那様を持つ渡辺さんの言い分、あなたはどちらに軍配を上げますか? (平湯 あつし)

渡辺由美子:アニメ・コミックをフィールドにするカルチャー系ライター。著書に『ワタシの夫は理系クン』(NTT出版)。当サイトで「アニメから見る時代の欲望」を連載。現在、ASCII.jpで「誰がためにアニメは生まれる」を連載中(土曜日更新)。

山中浩之日経ビジネスアソシエ副編集長。日経ビジネスオンライン編集委員時の渡辺氏の担当編集。

園田 治:テクニカルライター歴20年。テクニカルコミュニケーションシンポジウム委員。株式会社情報システムエンジニアリング所属。

平湯あつし:雑誌の編集プロダクションからプログラマーを経てテクニカルライターに。雑誌の編集プロダクションからプログラマーを経てテクニカルライターに。株式会社カイ代表。筑波大学知識情報図書館学類非常勤講師。著書に『ツイッター完全活用術』(アスキー・メディアワークス)。

【今回の記事についてのおことわり】
 お久しぶりです、もとNBO編集の山中です。「『ワタシの夫は理系クン』鼎談」に引き続き、今回の座談会も渡辺さんの旦那さま、並びにそれに近い視点・行動様式の方を「理系クン」と呼ばせていただきますが、これまた前回までと同様、「理系」「文系」のレッテル貼りや、例えば理科系大学出身者を一様にこうだという決めつけを行う意図はありません。また、渡辺さんの意見が、たとえば女性・文系一般を代表する、というわけでももちろんございません。過度な一般化に読めるとしたら、それは、個別の体験から一般化できる要素をすこしでも引き出せないかと努力したけれど、やっぱり力不足を隠せなかった箇所、ということで、なにとぞご容赦を。

渡辺 とうとう、「マニュアルの人」にみつかってしまいましたね。

園田 はい。マニュアル業界は、いま渡辺さんに注目しております。

平湯 司会の平湯です。私も「マニュアルの人」なんですが、きょうは、園田さんがいらっしゃるんで、できるだけ中立な立場で司会したいと思います。で、その、そのマニュアル業界には、毎年、夏にTCシンポジウムという、コミケみたいなお祭りがひっそりと開催されているんですが……。

園田 ひっそりじゃないですよ。50万人規模のコミケにはとおーく及びませんが、東京では、新宿の工学院大学に1000人以上の人を集めますし、京都でも大規模にやっています。

平湯 そこに渡辺さんをお呼びしたいと言い出したのは、園田さんですよね。

園田 そうです。日経ビジネスオンラインの「理系クンが書くマニュアルが読みづらい理由」という記事にはショックを受けました。

平湯 やっぱり、あの記事への反論をぶつけたいんでしょうか?

園田 いや……そうですね。マニュアルはわかりにくいって言われ続けているんですが、最近はずいぶん変わってきているんですよ。それなのにやっぱり批判される。

渡辺 えっ、でも、うちの電子レンジのマニュアルはホントにわかりにくいんですよ。買い替えても買い替えてもわかりにくい。

豪華なレシピより、私にできる小さなステップを

平湯 実は電子レンジのマニュアルって、いま、マニュアル界でいちばん表舞台に立っているんですよ。だって普通、家電の売り場にマニュアルは置いてないんですけど、電子レンジのコーナーにだけは製品といっしょに置いてあるんです。マニュアルといっても、中身の半分くらいはレシピなんですけどね。

渡辺 残念ながら、レシピの大半は見ていないですね。非常に申し訳ないんですけれども、あまりうれしくない。

平湯 え、ダメなんですか?

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