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トラブルとの遭遇で試される『生きるチカラ』
~だれの身にも公平に起こることを不幸と呼んではいけない

2010年9月13日(月)

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生きるチカラ』植島啓司著、集英社新書、735円

〈しかし、よく考えてみよう。もしあなたにいかなる災難もふりかかってこなかったとしたら、それこそ幸せな人生といえるのだろうか〉

 人は、トラブルや災難を回避したいものだ。マニュアル本が絶えないのも、困らないようにしたいと願う心理があってこそ。しかし、何一つトラブルと出会わない人生ってどうよ? と植島啓司さんは『生きるチカラ』のなかで、災難に遭遇した自身の体験や文学作品や映画を話題にしながら、読者に問いかけていく。

 大変な状態を乗り越えられたときにこそ「ああ、よかった」となるわけで、何の過不足もなく過ごしていたのでは「よかった」は生まれない。失敗抜きの成功はないし、トラブルも2度目ともなれば、落ち着いて対処できたりする。これも経験してこそと言えるだろう。

 もともとワタシは極端に視力が悪く、ずいぶん前から目の前に、虫が飛んでいるふうに見えたりする眼病もちでもある。片眼が以前よりぼやけるようになっても、電話と病院とパーティが苦手なものでムニャムニャッと今も対処を先延ばしにしている。

 数年前に眼科を受診したときに、「網膜はく離の手術をしたことは?」と訊かれ、「いえ、ないです」「そうなの……じゃ自然治癒したってことなのかなぁ」と、しげしげと見かえされたことがある。

 そんなことがあるんだろうかと思ったが、そういえば霞んで見えにくかったときがあったもんなぁ……ということで再びラッキーなことを期待しているわけだ。というか、決定的なことを告げられたらどうしよう、という不安で、ウジウジしているだけなんだが。

計画しない旅のススメ

 さて。植島啓司さんの『生きるチカラ』は、そんなふうにクヨクヨしているときにこそ、灯りになる本だ。

 植島さんは「気鋭の」と若い頃に言われまくった宗教人類学者の先生で、世界中の奥まった聖地を旅して学術調査する一方で、サブカルカチャーの翻訳をしたり、本業はバクチなんじゃないのというほど競馬やギャンブルに熱中したりしてきた人だ。

 もう20年くらい前だが、何度かお会いした折の印象では、物腰は柔らか。なんだけど得体はつかめず、インテリなのに知識をハナにかけるところはなく、話も豊富だから長居していたくなる。めずらしい人である。

 本書では、マイナスと思うことについて、こんなふうにも考えられるのでは?と発想の転換を促している。例えば、傘問題。

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