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91. 東宝サラリーマン喜劇の雑味とアイロニー。

「働く大人」を異化する

  • 千野 帽子

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2010年9月22日(水)

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 日直のチノボーシカです。

 前回更新の翌日(9月16日)、俳優の小林桂樹が亡くなった。

 第87回に続いて第88回で林芙美子『放浪記』の成瀬巳喜男による映画化に触れたさい、ヒロインの終世のパートナーとして終盤に登場する藤山(モデルは手塚緑敏)を演じる小林桂樹の名を出してから、まだそんなに日数が立っていない。そもそも第88回は今敏監督への追悼から書きはじめた回だった。

 藤田まことや谷啓についても、ここで名前を出すだけにしておく。ひとさまの死をきっかけに文章を書くって、あまりいいことじゃないと承知の上で、それでも小林桂樹がレギュラーをつとめた、東宝・社長シリーズの思い出に導かれるようにして、この文章を書いてみる。

 きょうは、「働く」には関係あるけれど、ほとんど「文学」じゃない話題について書くことになりそうです。

*   *   *

 NHK-BSなんかで、1960年代東宝のコメディ映画をやっていると、つい見入ってしまう。

駅前旅館』豊田四郎 監督、東宝ビデオ、4725円(税込)
駅前旅館』井伏鱒二 著、新潮文庫、420円(税込)

 具体的には、森繁久彌・小林桂樹・加東大介・三木のり平の社長シリーズ(1956-70)、森繁・伴淳三郎の駅前シリーズ(1958-69)、そしてこれとは正反対の方向で製作された植木等の日本一シリーズ(1963-71)である。

 この時代、東宝は加山雄三の若大将シリーズ(1961-71)や円谷印の特撮怪獣映画もどんどん作っていた。たいへんなコンテンツ産業だったのだなあ。

 駅前シリーズは、第1作にだけははっきりとした原作がある。私のお気に入りの1冊、井伏鱒二の小説『駅前旅館』だ。2作目以降は、この小説とはとりあえず無関係と見ていい。TVの必殺シリーズ(1972-)で第1作『必殺仕掛人』のみ池波正太郎の仕掛人・藤枝梅安シリーズを原作としているのとちょっと似た事情です。

 『駅前旅館』で主演トリオがあまりにいい仕事をしすぎたのか、この3人のキャラクターを活かして、登場人物のキャラ設定は連続性を持たせずにシリーズ化していった。このあたり、同時期の東宝のクレージー作戦シリーズ(1963-71)とも共通している。

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