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「パレート最適」の先生の冷たい方程式に、あえて熱く燃えてみる

『エリートの周流』ヴィルフレード・パレート著

2010年10月5日(火)

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「最適」ってどういう意味?

限りあるものは、なるべく効率的に使いたい。
できるだけ適切な割合で配分したいと思う。

でも、どういうふうに配分すると、「最適」な配分になるのだろう。

たとえば受験生を想像してみよう。
彼は浪人生で、今、一日の生活プランを立てている。
一日24時間という限られた時間を「最適」に配分するには、どうしたらいい?

食事・入浴に4時間必要。それ以下は無理で、それ以上はいらない。これは4時間で決まりだ。
残り20時間を、睡眠と勉強に配分しよう。
彼は熟慮の末、「睡眠5時間、勉強15時間」に決める。

これ以上、睡眠時間は増やせない。勉強不足になって学力が落ちるから。
これ以上、勉強時間も増やせない。睡眠不足になって体を壊すから。

睡眠5時間と勉強15時間は、どちらも、もうこれ以上増やせないギリギリの時間配分だ。
これが受験生の彼にとって、「最適」の時間配分なのである。

パレート最適

社会資源も限りがあるから、適切に配分しなければならない。
その場合も、「誰に対しても、これ以上は増やせない。これ以上増やすと、他が損してしまうから」というギリギリの割合で配分した状態がある。
この状態を「最適」と呼ぶことにしよう。

そう提案したのは、ヴィルフレード・パレート(1848年生―1923年没、イタリアの経済学者、社会学者)だ。
彼の名をとって、この定義は「パレート最適」と呼ばれる……。

ぼくは経済学に疎い。今回、有名な経済学者パレートの本を取り上げるにあたって、その前フリとして、記憶の底に眠る「パレート最適」を引っ張り出してみたけれど、正直に言うと、この子どもじみた理解が正しいのか間違っているのかさえ、よくわからない。

ぼくは高校生のときに、彼が書いた社会学の本『エリートの周流』に出会った。
この本は、これ一冊だけで「うーん、ぼくは、もうパレートは十分だ」とうめき声を上げてしまいそうなほど、強烈にシニカルな本だった。だから、ぼくにとってパレートは、今になっても「あの『エリートの周流』を書いた社会学者」であって、その他の面は知らないままなのである。

この世は、エリートが支配する

『エリートの周流』は、こんな本だった。

すべての社会は少数のエリートによって支配されている、とパレートは言う。
社会は絶えず変化するものだが、それでも少数エリートによる支配は揺るがない。社会に変化をもたらすのも、人数の多い大衆ではなく、エリート内部の事件や意志決定だ。

それでは、支配する少数エリートは強く、その地位は安泰なのだろうか。
いや、エリートのひとりひとりを見れば、必ずしも安泰とは言えない。エリートのひとりが大衆に転落することもある。
また、大衆のひとりとして生まれた人間は、一生、そのままというわけでもない。大衆のひとりがエリートに成り上がることもある。
さらに、既成のエリート集団がまとめて没落して、新しいエリート集団とそっくり入れ替わることだってあるのだと言う。

つまり、エリートを構成しているメンバーは変わっていくが、「少数エリートが大多数の大衆を支配する」という構図そのものは不変だ、ということである。

人類の歴史は、絶え間ないエリートの交替の歴史である。

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