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元甲子園球児が腕をふるった『巨人ナインが愛した味』
~気配りは、すべてのメンバーに行き届いてこそ

  • 折野 冬葱

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2010年10月18日(月)

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 中学2年の梅田少年が縁もゆかりもなかった「野球」にのめり込んだのは、一も二もなく、「三」であった。

 たまたまたテレビに映っていた、六大学野球、立教大学の「三」塁手、「長嶋茂雄」を見た瞬間である。

〈家の近所の電気屋の店頭に置かれていた、一台の白黒テレビ。今思えば、それがすべての始まり。画面に映る一人の野球選手に、ボクは一瞬で目が釘付けになりました。テクニックとか、動きとか、何がどうだっていうのではなく、ただただ光り輝いて見えた。同じ男ながら、一目惚れ。立教大学4年生、長嶋茂雄〉

 それまでまったく野球に興味のなかった梅田少年はすぐ野球部に入り、猛特訓に耐えてめきめき上達、4番サードと長嶋選手と同じポジションを任されるようになり、高校は名門鎌倉学園からスカウトされるほどの腕前となった。もちろん猛練習に明け暮れ、その頃には梅田少年の家にもテレビが来たものの、プロ野球中継を見る暇もなかった。まさにスポ根漫画を地でいく高校生活である。

〈でも、翌朝のスポーツニュースで、十分に満足でしたよ。長嶋さんはいつも主役だし、しかも打てば必ずというほど、巨人軍が勝つんですから〉

 ここまで、「巨人、巨人」と言われると引く方もおられるだろう。大丈夫である。阪神ファンの筆者は、ぐんぐんのめりこんで読んだ。

 プロ野球に興味のない方にも大丈夫である。野球を全く知らない筆者の家人が何度も読み直した。

果たせなかった甲子園での再会

 薄い本である。約半分はレシピである。では文章部分に中身がないかと言えば、これ以上詰めたら、コロッケなら油の中で爆発するであろうほどに、梅田の人生が詰まっている。そして、レシピが美しく、豪華である。これも楽しみにしていただきたい。

 すべてのレシピに感動するが、1つあげるならなんといっても“野球カレー”であろう。たっぷりの牛肉を使いながら、まったく胃にもたれず、試合前の選手でもさらりと食べられる工夫が凝らされている。

 先ほど「スポ根漫画」と書いた。

 春の選抜に南関東代表として選ばれた鎌倉学園は、当時、神奈川県出場校の宿泊所となっていた、兵庫県芦屋駅前にある、竹園旅館(現・ホテル竹園芦屋、以下、竹園)にスパイクを脱ぐ。

 竹園は、巨人が関西遠征に出たとき、必ず泊まる定宿であった。補欠ではありながら、憧れの長嶋選手、憧れの巨人の定宿に泊まりつつ、梅田少年にはもう1人憧れができた。竹園の末娘、多美子さんである。

〈あの年の甲子園は雨にたたられ、第一試合、第二試合と勝ち進んだものの、予定よりも滞在が長引いていたんです。竹園で過ごす時間もたっぷりあったせいか、多美ちゃんへの思いは募るばかり。試合に勝って、テンションも上昇中。が、ふと気づけばマネージャーが多美ちゃんと仲良くなっている。この後負けてしまえば二度と逢えない〉

〈「多美ちゃん、好きだ」。彼女は試合を見に来ると約束してくれましたが、純情真っ盛りの頃ですから、手すらつないでいませんよ〉

 しかし、多美ちゃんが見に来てくれた試合で負けてしまい、必ず夏に甲子園、そして竹園に戻ってくるぞ!という思いで意地でも持って帰らなかった甲子園の砂。せっせと手紙が行ったり来たり。が、夏、地区予選決勝に負けて、竹園に戻れず。

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