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荒波に立ち向かう経営者が持つ「芯の強さ」

経営者100人の肖像『産業人魂』 写真家・海田悠氏《後編》

  • 岡橋 香織

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2010年11月25日(木)

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海田 悠(かいだ・ゆう)氏
1947年1月、大阪生まれ。1977年、東京綜合写真専門学校研究科卒業後、友人とスタジオを作り、広告写真を手がける。1985年に海田悠写真事務所を設立。1993年に経営者130人のポートレートによる「経営者の肖像」展を東京・銀座和光ホールなどで開催、写真集を発表する。以後、経営者だけでなく、料亭の女将や芸術家、政治家など様々な分野で活躍する人々を撮り続けている。下が11月24日に発売となる写真集『産業人魂』(文藝春秋、1万5750円)。

(「『小粒』を自認する経営者が秘める『自信』」《前編》から読む)

 中村邦夫さん(パナソニック会長)は、私の中でなかなか表舞台に出ていらっしゃらないイメージがあって。ですから、今回お引き受けいただけたことにまず感謝しました。

 実は撮影の前日、中村さんがぎっくり腰になるというハプニングがあったのです。しかも、中村さんが今回の企画でお撮りする最後の一人だった。正直、慌てましたね。もし撮影できないということになれば、企画自体が成立しなくなってしまいますから。

 しかし、中村さんのご好意で後日改めてお時間をいただけることになったのです。まだ体調が万全でない中、丁寧に取材を受けてくださってね。これには感謝してもしきれません。ですから、こちらもその気持ちを精一杯、撮影にぶつけさせていただきました。

 メッセージとして書かれた「百忍千鍛事遂全(百を忍び千鍛えれば事遂に全うす)」は、中村さんの生き方そのものです。「忍耐に忍耐を重ねれば、どんな物事も達成することができる」と。

 この言葉は、トヨタグループ創業者である豊田佐吉さんのお宅にあった掛け軸からいただいたとのことです。パナホームとトヨタホームの関係で挨拶に伺った際、「せっかくだから」と仏壇で手を合わせて、ふっと顔を上げたら隣にこの言葉が書かれた掛け軸があったそうです。

大器晩成を目指すべき

 それからというもの、中村さんはこの言葉を書いた紙をいつも胸ポケットに入れて経営再建に取り組まれたそうです。社長になった途端、あれだけのマイナスからスタートしなければならなかったのですから、想像を絶する苦労がおありだったでしょう。ご本人も「当時は本当に悩んだ」とおっしゃっていました。

中村 邦夫 パナソニック会長(写真:海田悠)

 この言葉通り、中村さんはコツコツとした努力を惜しまない方です。広報担当者からうかがったのですが、1989年にアメリカ松下電器(現・パナソニックノースアメリカ)の社長に就任した際、英語を勉強しようと映画『目撃者』を100回観られたそうですよ。

 普通なら50代でなかなかできることじゃありませんよね。そんな中村さんだからこそ、パナソニックの奇跡的な再生を成し遂げられたのではないでしょうか。

 取材時に「最近の若い人は若くして成熟しようとするが、本来は大器晩成を目指すべき。自分も60歳で社長になって本当に驚いた。修行時代に身を持って苦労を体験し、自分の頭でしっかりと考えることが重要だ」とおっしゃっていたのですが、幾多の試練を自ら切り開いてこられた重みを感じました。

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