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「失言」で辞めたあの人なら、砲撃について何と言うだろう

2010年11月26日(金)

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 柳田前法務大臣をおぼえておいでだろうか。
 先週の今頃は、まさに「時の人」という感じだった。
 それが、辞任が決まって記者会見が終わると、その場で「過去の人」になっている。用済み。産業廃棄物。更迭記事要員。なんという使い捨て感覚だろう。ボタン電池大臣。鼻紙閣僚。残飯内閣。ガベージ・キャビネット。まるで宵越しの寿司だ。高級食材がたったの一晩で生ゴミに化ける。再生は無理なのだろうか。トカゲの尻尾にだって使い道がありそうなものだと思うのだが。

 ……でも、もはや回収不能なのだろうな。
 というよりも、はじめから使い道がなかったのかもしれない。
 法務行政の経験もなかったのだそうだし。
 法務レス大臣。
 寿司みたいに短命なミニスター。廻転ネタ閣僚。生き腐れ大臣。
 あんなにイキが良かったのに。

 結局、柳田前法相関連のニュースは、北朝鮮が国境の島に砲弾を打ち込むと、その瞬間に吹き飛ばされ、ワイドショーのヘッドラインからも消えていった。

 いまさら、辞めた大臣についてあれこれ言おうとしているのではない。
 辞任(←実際には「更迭」だったらしい)の是非や、任命責任について意見を述べるつもりもない。
 過ぎた話だ。
 前例からして、この種の舌禍事件を起こした大臣は、一週間ほどで職を辞することになっている。それが最近の傾向なのだ。善し悪しはともかく。

 あらためて振り返っておく。
 コトの発端は、柳田法務大臣(当時)が、11月14日地元の国政報告会の中で述べた以下のような発言だった。

「法務大臣はいいですよ。“個別事案はお答えを差し控える”、“法と証拠に基づいて適切にやっている”と、この2つ覚えておけばいいんですから」

 この発言は、その日のうちに話題になり、「国会軽視」発言として問題視されることになった。
 軽視と言われればその通り。モロに軽視した発言だ。

 でも、思うに、これはジョークだ。
「ジョークなら何を言っても良いのか?」
 とおっしゃる向きもあるだろうが、ジョークというのはそもそもそういうものだ。何かを軽視していたり、誰かを揶揄していたり、必ずや不適切な要素を含んでいる。
 笑えるとか、洒落ているとか、センスが光るだとかいったことは、ジョークにとっては、副次的な(しかも幸運な場合の)効用であるに過ぎない。

 ジョークの本然は、あくまでも「不適切」というところにある。
 場にそぐわない発言。立場をわきまえない言明。不謹慎な言及。ジョークは、常に場をかきまわしに行く。必ずしも笑わせたいのではない。彼の目的は混乱を引き起こすところにある。

 だから、笑えないケースも多い。
 というよりも、真にクリティカルなジョークは、場に沈黙をもたらすものなのだ。聞いた人間は、息を呑み、目を見開き、あるいは視線を逸らす。とてもじゃないが、笑うことなんてできない。それが本当のジョークだ……というのは、まあ、私見なわけだが。

コメント71件コメント/レビュー

この人はジョークのせいで辞めさせられたのではない。民主党の都合だ。都合で大臣にされ、補正予算を通すため、民主党の都合で馘首された。無能の人でもある。天下の悪制度「子ども手当」を、党の指示のままに通した張本人だ。いつでも、あくまでも党の都合。背景には民主党のお粗末さがある。大臣であるべきでない人を大臣にせざるを得ない、悲しい人材不足。首相本人もその器にあらず。予算委員会を見たか?知識も度量も学習能力もない意欲もない、ペーパを読むだけでまともな答弁のできない「大臣」どもこそが、あの事態を産んでいる。今ここで読むべきペーパーを見つけることすらできない「大臣」がいる。まともな議論が成立しないから、揚げ足とりするしか無くなる。まともな答弁しているのは総務大臣だけ。この政治の体たらくの背景には、まともな批判ができないマスコミがおり、マスコミの偏った報道を鵜呑みにした人々がいる。中国に財布を握られたマスコミは、中国の嫌う報道はしない。あのときライブドアがフジテレビを掌握していれば、せめて1局くらいはまともな報道をしていたかもしれないのに・・・(2010/11/29)

「小田嶋隆の「ア・ピース・オブ・警句」 ~世間に転がる意味不明」のバックナンバー

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「「失言」で辞めたあの人なら、砲撃について何と言うだろう」の著者

小田嶋 隆

小田嶋 隆(おだじま・たかし)

コラムニスト

1956年生まれ。東京・赤羽出身。早稲田大学卒業後、食品メーカーに入社。1年ほどで退社後、紆余曲折を経てテクニカルライターとなり、現在はひきこもり系コラムニストとして活躍中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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この人はジョークのせいで辞めさせられたのではない。民主党の都合だ。都合で大臣にされ、補正予算を通すため、民主党の都合で馘首された。無能の人でもある。天下の悪制度「子ども手当」を、党の指示のままに通した張本人だ。いつでも、あくまでも党の都合。背景には民主党のお粗末さがある。大臣であるべきでない人を大臣にせざるを得ない、悲しい人材不足。首相本人もその器にあらず。予算委員会を見たか?知識も度量も学習能力もない意欲もない、ペーパを読むだけでまともな答弁のできない「大臣」どもこそが、あの事態を産んでいる。今ここで読むべきペーパーを見つけることすらできない「大臣」がいる。まともな議論が成立しないから、揚げ足とりするしか無くなる。まともな答弁しているのは総務大臣だけ。この政治の体たらくの背景には、まともな批判ができないマスコミがおり、マスコミの偏った報道を鵜呑みにした人々がいる。中国に財布を握られたマスコミは、中国の嫌う報道はしない。あのときライブドアがフジテレビを掌握していれば、せめて1局くらいはまともな報道をしていたかもしれないのに・・・(2010/11/29)

国会中継やラジオを何年も聞いてきたが、柳田発言は過去の答弁で繰返された事実である。事実を言うことが国会軽視に何故すり替わるかのメカニズムが分からない。ここでもマスコミの報道でも国会軽視になるか説明していない。(2010/11/29)

法務大臣は真実を下手な冗談で喋ったので、言われた方は顔が引き攣ったのでしょう。本質問題としては、何故ど素人を大臣にするのか?ということだが、冗談抜きで、全日本国民は知っている。そろそろ大臣になれる年数になったが、適切なポストがない、が、無難にやっておれば任期はすぐ終わるよ。例えば、欧米でこの冗談は通じるのだろうか?昔、西ドイツのゲンシャー外相は10年以上も交代しなかった。日本人としては想像しがたい。もっとも、仙谷弁護士に法相をやらせたら、日本転覆もありうると思うので、ディベートしない/出来ない大臣のほうが平和的ではある。ところで総理大臣が、自分が自衛隊の最高指揮官であることを知らなかった、というのは冗談か、ど素人なのか、真実はなりたくないのか、それとも鋭意勉強中なのか???(2010/11/29)

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三品 和広 神戸大学教授