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「発想の転換なんかあり得ない」
本質を考えれば答えは見えてくる

第75回:日産自動車 GT-R【開発者編】その3

2011年1月20日(木)

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 みなさまごきげんよう。フェルディナント・ヤマグチでございます。
 今回はいよいよ日産自動車の「GT-R」開発責任者、水野和敏氏のロングインタビューの最終回です。
 眠い目を擦りながら、さて執筆にとりかかるべい、とテープ起こしされた原稿を見ると、例によって“どこを削りどこを載せるのか”に関して、おおいに悩まされるインタビューであります。まずは徹底的に長い。送られて来たWORDの文字数は5万を軽く上回ります。これは400字詰めの原稿用紙(段落代え、改行を一切無視しても)125枚にあたり、これだけでも本1冊が書けてしまうほどの莫大な量。いえ、昨今流行の「文字の大きな本」の体裁にして、写真やグラフ等をバンバンとブチ込めば、上下2巻の大作に仕立て上げることも可能なほどのボリュームです。
 そして、また例によって“書けないことが多い”。お話中に「あ、ここは書かないでね、マジでヤバいから」と水野御大が自ら仰る部分と、フェル自らがビビって自主規制する分がおよそ半々の割合で存在するのですが、その部分が特段に“オイシイ”のだから堪りません。美味なる部分をキッチリ聞いてしまっている自分としては、それを読者諸兄にお伝えできないことが非常に心苦しい。
 水野氏は先週「仕事は辛く、苦しいもの」と喝破されましたが、これはマジで辛い。苦しい。もう夜中に森に駆け掛け込んで、木の祠に向かい「王様の耳はロバの耳!」と叫びたい心境であります。
 とまれ、ここで皆様にグチっても仕方がない。今回もデッドボール寸前の、内角ギリギリ“超危ない所”を突いてお送りいたしましょう。

 ……とその前に、大切なことをお話するのを忘れていました。当「走りながら考える」が、なんと書籍となって発売されます。いえ、書籍と言って電子ブックなんですけどね。紙にするとお金も時間もかかって大変だし、コケた日にはただでさえ「書籍に弱い」ことでお馴染みの日経BP社の評判を益々おとしめることになるし、いろいろ”大人の事情”ってのがあるんです(編集I:うう、一言多いです)。
 今回の売り上げ状況を見て、「これはイケる!」と編集部が判断すれば本チャンのカミになるし、「やっぱダメか……」となれば、当欄はタダだからこそ読んで頂ける“永遠の箸休め”と相成る訳でございます。スティーブ・ジョブズ氏の健康状態が心配ですが、(電波が拾えれば)iPhoneでも読めますし、もちろんフツーのスマートフォン(編集I:対応できない機種もあります)やPCでもお楽しみ頂けます。
 駅のホームでニヤリ。電車の中でクスリ。読んで楽しく、見て面白い。クソの役くらいにはきっと立つ!!お値段たったの600円!!お買い得ですぜ奥さん!!

*   *   *

フェルディナント(以下、F):さて、そろそろインタビューも後半にさしかかってきました。このあたりで、ドカンとパンチのあるお言葉を読者の皆様に頂けませんでしょうか?

日産自動車 Infiniti製品開発部 第二プロジェクト統括グループ 車両開発主管 水野和敏氏

水野(以下、水):そうだね。僕は今の日本人に一番欠けているのは、“本質を知る”ということだと思う。

F:本質を知る、ですか。

水:うん。本質を知る。みんな本質が見えていない。だからモノ作りにおいても“作り替え”ばかりをやっているんだ。今まであったものの“煮直し”ばかりをしている。伝統を維持しつつ本質を踏まえるってのは、なかなか難しい。でも、そこを見極める勇気を持つことがすごく大事なんだ。
 例えば僕が前回言った、CA(カーライフアドバイザー、つまり販売店の営業担当者のこと)と設計者が一緒になって営業活動をやるというのは、伝統と習慣ばかりを重んじる人達から見れば、なんて無駄なことを……という話になっちゃう。でも設計者の“本質”に立ち帰ると、発表するステージがあることにより、日ごろの“開発”というトレーニングの意味も分かってくる訳です。
 本質を見ると、やることが変わってくる。本質を知ると、物事がすごくイージーに見えてくる。でも、みんな本質を見ようとしない。知ったかぶりばかりをする。

F:う~ん、知ったかぶりですか……。耳が痛いです……。

水:なぜ本質を見ようとしないのか、なぜ知ったかぶりばかりをするのか。それは自分が人と違うふうに見られるのが嫌だからです。自分が何か今までと違うこと、新しいことをやって間違ったら恥ずかしいと思っちゃう。要するに保身です。ほんのちょっとでも恥をかきたくない。そんな自己防衛と知ったかぶりによって、本質を見る目がどんどんなくなっちゃうんだ。バカにされても本質が見えた方が仕事は遥かに楽。結果は絶対についてくる。

F:でも、ほとんどの人は周囲にバカと思われるはイヤなのではないでしょうか。会社員であれば、バカと思われるのは致命的かもしれませんし。

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「「発想の転換なんかあり得ない」
本質を考えれば答えは見えてくる」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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