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地方やベンチャーでも“メッシュ的なビジネス”が起きる

『メッシュ』著者に聞く、新潮流の共有型ビジネス最前線(後編)

2011年2月28日(月)

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――コミュニティでの共有というと、とかく閉じられた狭いグループ内でのことに終始するのではないかと思われがちですが、メッシュ・コミュニティやメッシュ・ビジネスはスケイラブル(拡張可能)なものなのでしょうか。

リサ・ガンスキー氏(Lisa Gansky)
シリコンバレーの名物起業家。1990年代前半に米国で最初の商用ウェブサイトGNN(のちにAOLが買収)や写真共有サイトのOfoto(オフォト)といった複数の先駆的なインターネット関連ビジネスを立ち上げる。オフォトはイーストマン・コダックへの売却により4500万人以上の顧客を誇るサービス「コダックギャラリー」として発展した。商用インターネットの成長と発展を知り尽くした豊富な起業経験を生かし、現在は20以上ものインターネットサービス企業、モバイルサービス企業、ソーシャルベンチャーへの経営指導や投資活動にあたっている。カリフォルニア州ナパ在住。

ガンスキー カーシェアリングは20~30年前からあります。またヨーロッパでは、100年前からバイクシェアリングがありました。しかし、現在はテクノロジーのプラットホームを統合することで、それを拡張できるようになったのです。

 また、こうしたシェアビジネスは、フェイスブックのようなSNSを土台にして構築することもできます。その際、1000人友達がいるとして、そのうち自分の車を貸してもいい相手は100人、家を貸してもいいのは30人、子供の面倒を見てほしいのは5人、といった具合にフィルタリングをかけることになる。そういうふうにサービスを伸張自在に捉えることもできるでしょう。

 現在、いろいろな試行錯誤が行われていますが、その試行錯誤のコストも、既存のプラットホームを利用したりなど、安いものになっています。

3分の1の収入で充分にやっていけるし、その方がストレスもないいい生活

――『メッシュ』には、ビジネスと社会の両方をつなぐ糸があるように思われますが、この本にどの程度社会変革への思いを込められたのでしょうか。

メッシュ すべてのビジネスは<シェア>になる』リサ・ガンスキー著 実川元子訳 (徳間書店 1600円+税)

ガンスキー 私はいつも、ビジネスとは社会的(ソーシャル)なものだと捉えてきました。顧客、市場、コミュニティが結びついたところに成立し、いつも顧客を惹き付けておかなければならない。

 しかも現在の世界は、10年前とは違ったものになっています。人々が何に幸せを感じ、何に不安を感じるかがすっかり変わったのです。景気後退が人々を打撃し、もう大企業のブランドにも信頼感を持てなくなった。払うコスト分の価値があるのかを、人々が真剣に問い始めたのです。

 私の友人で、ニューヨークの金融業界に務めていた人が2人も解雇されました。いずれもいわゆるタイプA人間で、負けず嫌いで競争心が激しい。ところが、その後どうしているかと心配になって電話をしたら、1人はこう言うのです。よくよく計算したら、高級なスーツを身につけて毎日出勤するような生活をやめれば、3分の1の収入で充分にやっていけるし、その方がストレスもないいい生活だ、と。こうした時代の雰囲気に追い風をもらったのは確かです。

――景気後退がなくても、メッシュ的な世界は起こっていたと思いますか。

ガンスキー すでに起こりかけていたと思います。ジップカー(Zipcar)やネットフリックス(Netflix)、アマゾンのウェブサービスなどが始まったのは、いずれも10年ほど前です。それらはすべて、今や巨大なビジネスに成長しています。

ネットフリックスからフェイスブックに連携する画面。顧客は面白かったDVDのレビューやおすすめ情報をSNSで共有できる。

 また、現在はメッシュ的なビジネスが起こる機会がたくさんあります。その1つは、地域(ローカル)ビジネスの担い手や若いアントレプレナー(起業家)たちで、彼らは、これまでとは違った方法で商売をしたいと知恵を絞っています。

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「地方やベンチャーでも“メッシュ的なビジネス”が起きる」の著者

瀧口 範子

瀧口 範子(たきぐち・のりこ)

ジャーナリスト

シリコンバレー在住。テクノロジー、ビジネス、社会、文化、時事問題、建築、デザインなどを幅広く日本のメディアに寄稿。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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