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帰国子女は超キュート でも、日本でフツーに売られると…

第86回 トヨタ FJクルーザー【試乗編】

2011年4月7日(木)

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 みなさまごきげんよう。フェルディナント・ヤマグチでございます。

 いやはや、前回の屋上会議室で編集I氏が投げかけた“お題目”へのレスポンスには驚かされました。記事がupされたのが木曜日。翌金曜日の夜には頂いたコメントが実に37件にも及んでいたのです。
 この数字は、当「走りながら考える」今年最大のもの。編集部は基本的に土日がお休みですから、その間にご投稿頂いたものは数字に反映されません。当欄はその“ゆるーい”記事の内容からして、土日にご覧になる方も多い。月曜日に集計したらどんなことになっていたのでしょう……。
(編集担当I:4月4日、月曜日午前11時の段階で、41件です。こんなにブレークするとは!)。

 問題のお題目は、「二輪車に関心はありますか?」というものでした。

 当欄のタイトルは「走りながら考える」。走りさえすればクルマだってヨットだって自転車だって構わない。実際にコジツケでランの特集をしたことだってあるのです(しかもそれが結構ウケてmookにまでなったのですから世の中分からないものです)。
 いやもう物理的な“移動”の走るじゃなくて、ソフトウェアでも人生でも競馬でも“走る”とつけば何でもイイやとさえ思っています。ですから当然バイクも特集の対象になり得る。ところが今の今までバイクにフィーチャーしたことが一度もない。なぜか。
 これは単純な話で、私がバイクの免許を持っていないからです。編集I氏や藤野氏もこのあたりは首を傾げているようなのですが(若い頃、フツーに乗り回していたようなイメージがあるようで……)、現実問題、私は二輪の免許を持っていないのです。

 それには理由があります。実はちょっとしたトラウマがあるのです。

 私は1962年の生まれですから(ああ、もうすぐ49回目の誕生日。お恥ずかしい、馬齢を重ねております)、78年には、つまり中学を卒業する時点ですぐに教習所に免許を取りに行き始めることができた。
 バイクの国内販売台数は76年に底を打ち、88年のピークへ向けて飛躍的に伸びる、正に“爆発前夜”のタイミングです。ちょっと鼻っ柱の強い奴はみんなバイクに興味を持っていた。
 私の通っていた学校は、“おぼっちゃま学校”と言われるようなノンビリした雰囲気のところでしたから、世間とは多少のズレがあり、同級生で免許を取りに行く人間は少数派です。それでも子供の頃からツルんでいた学外の悪い仲間達は当たり前のように免許を取りに行っていた。当然「ヤマグチは取んないの?」という話になります。もちろん私も取りたい。
 しかし、私の母親は「バイクなんてトンデモナイ!」というママですから、計画は秘密裏に進めなければなりません。こうした“障害”もガキの頃には楽しいものです。春休みになったらコッソリと取りに行こう、そう決めていました。

 当時私はある運動部に所属していました。付属の学校ですから、当然高校進学と同時に同じクラブにそのまま入ることになります。ヨソの部に入るような“足抜け”は許されません。春休みに、そのクラブの合宿がありました。
 基本的に新2,3年生が大学生に胸を借りる目的の合宿で、入学式も済んでいない新1年生に参加資格はないのですが、「ヤマグチはまあ良いだろう」ということで、特別に参加を許して頂きました。短い期間ですが、まるっきりガキの中坊風情が大学生と一緒に合宿させてもらえるのですから、うんと大人になった気がして、とても誇らしく思ったものです。
 ところが実態は小間使いに呼ばれた訳でして、買出し、飯盛り、マッサージと、息つくヒマもありません。夕飯の後はムダに長時間正座をさせられた挙げ句、諸先輩方にやれ気合が入っていないの態度がデカいのと因縁をつけられて、テッテー的にヤキを入れられるのでした。

 その酷い先輩方の中に、1人だけヤキ入れに参加しない新3年生の先輩がいました。寝転がって雑誌か何かを読み、助けてはくれないのですが、その人が「そろそろいいんじゃない?」と言うと、凄惨なヤキがピタリと停止したものです。静かだけれども何となく凄みのある、不思議な雰囲気の人でした。その人はヤキ入れが済むとスっとそばに来て、コーラを差し出しながら、小声で「悪かったな。でももう少しの辛抱だ。みんな根は悪い奴じゃないから……」。なんて優しい言葉をかけてくれたりしました。私は悔しいのと嬉しいのがゴッチャになって、便所の中に隠れてシクシクと泣いたものでした。

 その先輩が突然死んでしまいました。

 合宿が開けた直後のことです。バイクの事故で死んでしまいました。
 昨日まで生きていた人が、私に優しくコーラを差し出してくれた人が何とも呆気く死んでしまったのです。

 実は、その先輩はウチの学校では珍しい暴走族の構成員で、地元の警察からも目をつけられていた結構な不良であることが明らかになりました。でも髪の毛はサラサラだし(当時、族の人達はリーゼントかアイパーと相場が決まっていました)服装はアイビーだし、学校でもそうと知る人は殆どいなかったのです。
 先輩の彼女は同じクラスの同級生で、2歳ほど上にサバを読んで(モデル業界で言う逆サバです)、当時月刊化されたばかりの「JJ」に出るような美しい人でした(ご存知かどうか。JJは女性自身の略で、当初は別冊女性自身のサブタイトルがつく隔月誌でした)。若い読者には想像もつかないでしょうが、当時女性がJJに出ることは、今より何倍も価値のあるエラいことだったのです。
 自分の彼女がJJに出ることは、男として最高のステイタス。後年私の彼女となる女性も……と、この話は置いておきましょう。

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「帰国子女は超キュート でも、日本でフツーに売られると…」の著者

フェル

フェル(ふぇるでぃなんと・やまぐち)

コラムニスト

堅気のリーマン稼業の傍ら、細々と物書きの真似事をしております。最近は講演やらテレビ・ラジオへの出演も増えてきました。いったい本業は何なのか自分でもよく分からなくなっています。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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