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自分を知るための『ストーリーメーカー』 ~誰にでも物語は作れる

  • 折野 冬葱

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2011年4月11日(月)

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ストーリーメーカー――創作のための物語論』大塚英志著、アスキー新書、790円

 帰宅ラッシュの電車の中で耳をすませていると、「あいつは何にもわかっちゃいない」とか「部長はちっともわかっちゃいない」なんて愚痴をよく耳にする。さらに聞き耳をたてると「あいつ」や「部長」が「わかっちゃいない」のは、愚痴を言ってる人自身のことらしい。「俺のことをわかっちゃいない」、ですね。

 この手の愚痴は、誰しもポロ、っとこぼしがちなもの。なぜか。それは自分のことを「わかってほしい」から……。

 では、自分は自分のことを完璧にわかっているだろうか?

 自分の長所、短所、なぜそういう性格、人格になったのか、プラスのあるいはマイナスの影響を受けた人は、事柄は…。すらすらと「自分とはどんな人間か」言い切れる人は少ないのではないだろうか?

 自分で自分を「わかっちゃいない」のに他人に「わかってほしい」と願うのは無理がある。この「わかっちゃいない」問題を、もしかすると解決できそうな本が『ストーリーメーカー 創作のための物語論』である。

質問に答えれば「物語」が作れる

 この本はタイトル通り、小説、アニメ、映画、演劇、ドラマなどの土台となるストーリーを作るための実践マニュアルだ。

 第1部と第2部に分かれ、第2部は作者の投げかける質問に答えていくことで、ストーリーを作っていく。

 質問はこんな感じ。

Q3 あなたがこれから書こうとする物語の主人公について思いつくまま記してください。

Q4 あなたの主人公が現在抱えている問題を「主人公は×××が欠けている状態にある」という形で表現してください。欠けているものをまず具体的に書き、そして、次にそれがなんの象徴であるかを一言で記入してください。

Q5 あなたの主人公の「現在」について設計して、一番イメージに合うものを以下のA-Dより選択してください。
A.まだ、自分の運命を自覚していない、ふつうの人としての状態(0)
B.何らかの社会的地位や成功の状態にある(+)
C.かつて成功したが、今はうまくいっていない(+→-)
D.全く成功していない(-)

 一見「大変だこりゃ」と手を出すのをためらいそうになるが、第2部ではこれらの質問の回答の仕方や、質問の意図について懇切丁寧に解説しているから大丈夫。たとえば、質問2の解説にこのような部分がある。

〈もし、この「ストーリーメーカー」を使って自分の経験を物語化しようとする人、つまり、「私小説」や「自伝」を書きたい方は、「私」の属性をキャラクターとして定義してください。本書では作例として引用しませんが、会社を定年退職して自分の人生を振り返ったサラリーマンや「子育てを終わってどうしていいかわからない主婦」の人に「自分の物語」を「ストーリーメーカー」でつくってもらうと、彼ら彼女らの本人が平凡だと信じ切っていた人生が、かなり波瀾万丈のものであったことがわかって面白かったという例がいくつもあります〉

 それはそうだ。人間、何十年も生きていれば、何かしらの物語があるはずだ。でも、何か(職業だったり子育てだったり)が終わってしまってからそれを振り返るのは、もったいなくないだろうか。まさにその渦中にある時に、自分や自分の周囲を舞台にして物語を描いてみてはどうだろう。

 物語化することによって「わかってほしい自分自身」に近づいてみよう、というわけだ。

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