――前回は「エピタフの扉」の元になっているイベントについて、植田さんにお伺いしました。今回は、「エピタフの扉」※の軸でもある“名言”についてお話をお伺いしようと思います。まず、大山さんが『名言力 人生を変えるためのすごい言葉』(ソフトバンク新書)を刊行されたのは、いつ頃だったのでしょうか?
大山くまお 2009年の6月ですね。ちょうど2年前の今頃は必死で執筆していました(笑)。
だったら、“弱い人間”が選ぶ名言集というのはどうだろう
――企画はどのような成り立ちだったのでしょうか?
大山 最初は、編集さんからの投げかけでした。「名言についての本を書いてみませんか?」と。ただ、それまでにも名言集というものはたくさん出版されていて、自分で名言を本にするならどんな名言を集めればいいんだろう? どんなことを書けばいいんだろう? ということを一生懸命考えました。
名言集にはいろいろなパターンがあるんです。たとえば、戦国武将や哲学者などの名言集、つまり名言の主の大枠が決まっているものですね。ほかにも、偉い評論家の先生などが名言をチョイスした名言集や、ひたすら名言を詰め込んだ名言集などがあります。
『名言力』の場合は、僕が名言を選ばなければならない。僕は仕事がほとんどないような、無名のフリーライターでしかなかった。この本を執筆しているとき、僕は世の中に対して“生きづらさ”をすごく感じていました。迷いを感じていたり、将来に不安を感じていたりしていましたし、怠け者だったり、遅刻したりもする人間だったわけです。
だったら、“弱い人間”が選ぶ名言集というのはどうだろう、と。弱い人間である自分を基準にして、自分に響くような言葉をひたすら集めてみたら、不況や結婚難などで同じように“生きづらさ”を感じている人に有用な名言集を作れるんじゃないだろうか。そういう人たちに寄り添った名言集を作れるんじゃないだろうか。それがこの本の大きなテーマであり、それまでの名言集との違いだと考えています。
――なるほど。名言はどのように選んでいったんでしょう?
大山 片端から見ていきました。既存の名言集も見ましたし、名言とは直接関係のない書籍や雑誌なども見て行って、自分に響く言葉を選んでいきました。古典的な、多くの人が認める名言だけでなく、僕が書籍や雑誌から切り出した名言も多く含まれているのが『名言力』という本の特徴でもあります。
もとがコミックスでも、歌の歌詞でも、自分に響けば、僭越ながら“大山くまお認定”で名言にしてしまったんです(笑)。
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