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堂々と有給休暇を取れますか?『ワーカーズ・ダイジェスト』 ~クソみたいな会社での働き方

2011年6月6日(月)

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ワーカーズ・ダイジェスト』津村記久子著、集英社、1260円

「こんなクソみたいな会社で働いているおれがクソに思えます」

 職場のトラブルで、主人公の「サカマキ」くんがそう言ってささくれだっていた時に、懐中電灯を夜空に向けながら、隣でタバコをふかしていたのが「オノウエさん」だったという。

 工場が並んだ埋立地で、目の前には暗い海が広がっていた。オノウエさんは、8の字を書くように、懐中電灯を海面に向けて照らし、こう返すのだ。

「食うために働くだけだ。おまえみたいに戦う必要なんてない。べつにあいつらに認められたいなんて思わないだろ。許されたいなんて」

 なんか、読みながら、今どき労働歌を歌っている「怒髪天」みたいじゃんと思ったら、すぐ後のところで、主人公もそんなことをつぶやいている。

先輩オノウエさんのピンチ

 津村記久子さんの短編小説「オノウエさんの不在」の一場面だ。『ワーカーズ・ダイジェスト』の中に収録されていて、表題作に対してちょっとB面っぽい感じなんだけど、これがけっこういいのだ。ガンバロウって気にさせられるというか。

 オノウエさんは、現在27歳のサカマキくんが新入社員だった頃に、仕事を教えてくれた先輩だ。大卒派閥が幅を利かせる会社で、下請けから引き抜かれた途中入社の技術屋さんだが、働きぶりが認められ、高卒ながらオノウエさんなくして会社はまわらない。少なくとも技術畑については。そういう存在になっていた。

 会社にとって功労者だったオノウエさんなのに、サカマキくんが突然耳にしたのは、不穏な情報だった。子供が生まれて、ひとが変ったかのようにオノウエさんは、有給休暇を頻繁にとるようになる。それが原因なのか、会社はオノウエさんをどうにかしようとしているらしい。オノウエさんが何週間も休日返上で会社に尽くしたことがあったのは、会社のだれもが知っていることなのに。

 一体どうなっているの?

 危惧しているのは、サカマキくんだけではなかった。同期の「シカタ」もその1人。そして、総務のジミすぎる女子社員の「しぎ野」も加わり、オノウエさんのために何かできないだろうかと会合を持ち始める、というのがおおまかなスジにあたる。

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