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『ニッポンの書評』は誰のため? ~書評のプロと仕事のプロとの共通点

  • 折野 冬葱

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2011年7月11日(月)

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ニッポンの書評』豊﨑由美著、光文社新書、777円

 『ニッポンの書評』の著者・豊﨑由美は、冒頭に作家・ヴァージニア・ウルフの言葉を引き、自らをガター&スタンプ屋と呼ぶ。

 ガターとは切り抜き、スタンプとは鑑定。つまり、本の内容を紹介し、読むべきかどうかを判定する人というほどの意味だ。書評家などと気どっても、所詮やってることはそれだけじゃないか、そのせいで小説の売り上げが落ちて作家がどんなに迷惑をこうむっているか……と、ヴァージニア・ウルフは書評家に皮肉を込めてそう呼んだのだが、著者は「そうですけど何か?」と開き直る。

 ガターとスタンプにもプロのワザがあるんですよ、書評を書くことですごい世界を紹介できる人がいるんですよ、でもプロにもいろいろいるんですよ……と、話は転がってゆく。

「ニッポンの書評」の暗黙のルール

 本書は、書評の現場で15年間もキッタハッタの真剣勝負を挑んでいる著者が我が身を削りながら書いた現場リポートである。日本の書評業界が抱える問題点を遠慮なく〈メッタ斬り〉していく。

〈今、書評欄を有している新聞や雑誌が書評家に与えるスペースは、一部文芸誌を除けば三〇〇字から一二〇〇字が中心です。取り上げていい本も新刊が中心ですから、速報性を重んじる新聞や雑誌の場合、締切まで間がありません〉

といった書評を依頼する側、書く側の事情が赤裸々に明かされる。巻末の大澤聡氏(メディア史の研究者)との対談では、

〈「新聞と雑誌は、例外もありますけど、基本的には褒め評でないとないと載せない。それが「書評なんか信じない」という読者を生む温床になっていると思うんです」〉

とまで言いきる。

 身も蓋もなくまとめると、私たちが新聞や雑誌で目にするニッポンの書評の多くは、

・新刊中心
・スペースが短い
・批判は歓迎されない

というバイアスがかかっている。それを踏まえて読まねばならない。

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