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子どもたちの内部被ばくが止まらない

測ってこそ、得られるもの、始まることがある

  • 藍原 寛子

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2011年9月14日(水)

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 子どもたちの内部被ばくが止まらない。

 子どもたちの内部被ばく防止に取り組む市民グループ「子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク」や「福島老朽原発を考える会」、「国際環境NGO FoE Japan」など、市民団体が5月下旬、フランスの検査機関「ACRO(アクロ)」に依頼して、震災直後に福島にいた子どもたち10人の尿を検査したところ、全員からセシウムが検出されたことは、拙文(『「原発別居」「原発離婚」が聞こえてきた』)で既にレポートした。

2回目の子どもの尿検査結果を発表する市民グループ(7日、福島市)

 これらの市民グループはフォローアップのため、7月にも同じ検査を実施し、9月7日、その結果を発表した。新たに加わった5人を含む15人の子ども全員から、再びセシウムが検出された。再調査の10人のうち、9人は数値が下がったが、1人は横ばいから微増。新たに加わった5人のうちの1人の数値は、1、2回を通して最も高い数値だった。

 原発事故から11日で半年を迎えた。今後、福島に留まる県民が、より長期的な生活を考えた場合に直面する大きな課題の1つに「内部被ばく予防」がある。

 農林水産省や厚生労働省、内閣府などは農畜産物や水のモニタリング調査を行い「暫定規制値以下のものしか、市場には出回っていない」と言うが、「子どもの内部被ばくをできる限り減らしたい」と考える親に対して、具体的な対処法などが十分に示されているとは言えない。

 県は高線量地域に住んでいた人を対象にしたホールボディカウンター検査や尿検査などの内部被ばく検査を始めたが、まだまだ対象者は広がっておらず、一部の県民に実施されているというのが現状だ。

 フランスのACROには、この市民グループだけでなく、首都圏で暮らす子どもたち3人からも依頼があり、検査を実施した。結果はいずれも検出限界値以下だったが、内部被ばくに対する不安を抱く人は、福島を超えて関東、首都圏にも広がっているのが現実だ。

2度目の数値減少「一時避難も成果」と推定

 では、検査結果の具体的な数値を見てみよう。

 2回目も検査を受けた子どもの前回と今回の数値をセシウム137でみると、

・9歳男子 1.22 → 0.70(単位はベクレル/リットル)
・9歳女子 0.93 → 0.46
・6歳男子 0.88 → 0.40
・7歳男子 1.30 → 0.40
・8歳女子 1.19 → 0.46

 など、9人の子どもが減少。初回検査で10人のうち最高値だった上記の8歳女子は、数値が6割ほど下がった。セシウム134の検査と合わせ、数値の減少率は2割から7割だった。

 一方で、数値が上がった1人は、

・16歳男子 0.78 → 0.87

 この男子はセシウム134については0.76 → 0.74と、マイナス0.02の微減だった。

 今回が初回で、両回を合わせて最高の数値となったのは

・17歳男子  セシウム134 → 1.82
 セシウム137 → 1.65

 調査結果を報告した「福島老朽原発を考える会」の青木一政さんは、特に数値が微増した16歳男子1人の結果について、「セシウムの生物学的半減期は40日から90日程度と言われているが、前回以降微増した子どもがいたことは、呼気や飲食物などからの内部被ばくが考えられる」と説明し、引き続き内部被ばくを防ぐ対策が必要であると訴えた。

 親からの聞き取りでは、検査を受けた子どもの家庭は、マスクを着けさせたり、食品に気を付けたりと、いずれも何らかの防護策を取っており、意識が高いと言っていい。では、事故以降、数値が下がった子どもと、微増した子どもに分かれた理由は何だろうか。

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