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Vol.32 うまくいかない時は、テーマをさくっと変えてみよう

「晩夏」と「蜩(ひぐらし)」の特選、秀逸句の発表

  • 千野 帽子,堀本 裕樹

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2011年9月16日(金)

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 電力使用制限令の解除で夜業(=残業、秋の季語)復活となった東京、東北電力両管内勤務のみなさまもいらっしゃることでしょう。 夜なべ、夜学、夜食と夜の似合う秋ですね。

 今週は、堀やん先生の選句物語と、兼題「晩夏」「蜩(ひぐらし)」の回の千堀選公開がありますよ!

連載管理人(A)(以下A) 今週はずっと暑かったですね~。

堀本裕樹(以下堀) そうですね、もう9月も半ばなんですけどね。

A:ひぐらしもまだまだ鳴いてますよね。今回は本連載の連動企画「投句教室575」で、兼題をイラストで描いていただいている今日マチ子さんから、ひぐらしの絵が届いています。

:「日経ビジネスアソシエ」巻末で、「かわずくん」の本館に当たる俳句教室をやっているんですよね。今回もそうですが、「対象をそのまま描かない」のに、その兼題が持つイメージがふくらむ、とても詩的、俳句的な絵を描いてくださっています。

A:この絵にひぐらしの鳴き声を浮かべて見ると、夏の終わりの夕暮れが気持ちに染みますね~。

:今日マチ子さん、いつもありがとうございます。

A:連載では、堀本さん、千野さんの句評やお手本になる俳句を掲載していますので、そちらもぜひお読み下さいね。巻末ですから捜しやすくて立ち読みも楽です。とか言ってみたり。

 さて、あと一息で“一次予選突破!”の句に堀やん先生がアドバイスするこの連載、今回の「蜩(ひぐらし)」にはこんな句が来ていました。

ひぐらしやマリアカラスの歌の冴え

TH

:ひぐらしの鳴き声とオペラ歌手のマリアカラスの声をぶつけた句ですね。戸外でひぐらしが鳴いていて、室内でマリアカラスのCDでも聴いているのでしょうか。

A:音が二種類あるんですね。

:一句のなかで音と音とをぶつけると、相殺してしまうというか、どちらの音も拡散してしまって、聴きどころを逃してしまいそうになるんです。

かなかなの本質は音にある。音をぶつけるより兼題をチェンジ!

A:集中力が散漫になってしまう。それが句のなかでも起こっているんですね。

:そうです。外で鳴いているひぐらしの声を室内で聴いていると、ますますあの「かなかな」という響きは弱くなってしまい、スピーカーから聴こえてくるマリアカラスのソプラノに圧倒されてしまうのではないでしょうか。たとえば、歌劇「カルメン」で歌われる「ハバネラ」の高音の部分なんかを歌い上げているときなどは、とてもひぐらしの声は太刀打ちできないでしょう。「歌の冴え」とまで表現しているのですから、なおさらですね。

A:カナカナカナカナ…という鳴き声に、ラァ~~ム~~~ルゥ~~~~、と重なるわけですね。ひぐらしの声ってけっこう大きいですから、夏の終わりのワンナイト・カーニバルって感じですね。

:(スルー)この句の場合、一句のなかに音は一つでいいと思います。マリアカラスを詠み込みたい場合は、季語「ひぐらし」を変えることをお勧めします。

A:えっ、兼題「ひぐらし」に投句していただいたのに、季語を変えてしまうんですか?

:そうです。以前にも選句物語に書きましたが、兼題に固執しないということですね。

A:さくっと。

:ええ、さくっと。

 兼題以外に自由題というかたちで投句を設けているわけですから、この面白さだと、兼題とぶつかってしまう、あるいはうまく当てはまらないな、と思った内容は、すみやかに俳句歳時記を引いて、別のぴったりする季語を探したほうが得策です。

 たとえば、「取り合わせ」の蜩の句を観てみましょうか。

蜩や几(つくえ)を圧す椎の影

正岡子規

かなかなや母よりのぼる灸の煙

飴山實

一句目は、蜩と、机の上に被さっている椎の木の影を「取り合わせ」ています。

A:取り合わせというと、天ぷらと西瓜とかですかね?

:そうそう、油で胃が疲れてるとこに冷たいもん食べたらあかんあかんって、おいっ! そら、食い合わせやろ! ぼくが言うてんのは「取り合わせ」やっちゅうねん。

 窓辺に机があるのでしょうか。夕方になって、椎の木の葉や枝の影が伸びてきて、机を圧迫するかのようですね。ぼくには、なかなか書けない原稿を急かせるような椎の木の影にも見えてくるのですが、これは自分に置き換えすぎでしょうか(笑)。

A:木の影は催促しませんて!

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