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速さは収入、スタミナは経費~マラソンで経営力を高める

ヤマトホールディングス 瀬戸 薫 会長

  • 酒井 耕一

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2011年9月29日(木)

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 株安や円高、首相交代など景気の先行きが見通せない中、経営者はどんな姿勢で臨んでいるのか。答えは、意外にもランニングブームに潜んでいた。マラソンで経営力を高める社長が続出している。マラソンを通して戦略のヒントをつかむなど相乗効果を生む秘訣を、著名企業の経営者に探る。

 ランニング歴25年を誇るヤマトホールディングス(ヤマト運輸の持ち株会社)の瀬戸薫会長は、「マラソンは経営に通じる」との持論を語る。

 フルマラソンで3時間54分の記録を持つほどのベテランランナー。長続きするのは、ランニングが楽しいという明快な理由があるが、それに加えて経営者として、「ランと経営」に自身の哲学を見いだした点も大きい。計画の策定や、意思決定、軌道修正など経営における様々な状況で、マラソンによって培われた思考法を役立てているからこそ、ランニングが常に身近にある。

マラソン式経営思考の3要素

 瀬戸会長のランニング式経営思考とは、3つの共通項からなる。「スピード=収入(売上高)」「スタミナ=コスト(経費)」「けが=不祥事」というものだ。スピードとスタミナは、ランニングに欠かせないもの。けがは最も気をつけなくてはいけない事柄だ。それらが経営の柱である売上高や経費、そして健全な組織を作るためにはあってはならない不祥事とつながってくる。ではヤマト運輸の宅急便などの事業と、どう関係するのか。一つひとつ見ていこう。

瀬戸 薫(せと・かおる)氏
1947年11月生まれ、63歳。70年中央大学法学部卒業後、大和運輸(現ヤマト運輸)入社。中国支社長や関西支社長、人事部長などを経て、2006年ヤマトホールディングス社長に就任。2011年同会長に就任。ランニング歴は25年に及ぶ。フルマラソンで3時間54分の記録を持つ。ランニング練習の年間計画を立てて、日々実践することで、フォームやスピードも進化している。(写真:的野 弘路)

 まず「スピード=収入(売上高)」。走りにおいてスピードは攻めになり、相手に勝つための絶対条件になる。

 長距離のマラソンでも同じこと。選手は同じペースで走っているわけではない。「ラストスパート」という言葉に代表されるように、チャンスと見るやライバルを突き放す。スピードがなくては周囲に差をつけられない。瀬戸会長はこれが企業経営にも通じるという。ヤマト運輸であれば、効率的な集配や拠点の増加、サービス内容の充実。「お客様が在宅している時間が少ない日でも、ドライバーが都合に合わせて届けるととても喜ばれる。これがスピードであり、収入につながることになる」。攻めの言動を続けることが、成長につながる要となるのだ。

 次に「スタミナ=コスト(経費)」。ランニングにおいては、普段の練習に加えて、健康管理が欠かせない。飲み過ぎ食べ過ぎを防ぐ、贅肉を減らして体重を調整する、暑さや寒さでも体調を崩しにくくする、風邪に気をつけるなど日常生活から「無理やムラ」を減らす。これがラン上達の秘訣となる。まさに日々の細かい注意と配慮から成立しているが、これが企業経営におけるコスト管理と同じという。

 瀬戸会長が例えるのが、営業所における集配と配達の経路の段取り、荷物をトラックに積み込むスペースの配分と順番。行き先の順番を想定して入れているか、スペースを最大活用しているかどうかで、実は大きな差が出る。

 配達の順番にしても同じこと。一人暮らしの多いアパートを昼間に回っても在宅率は低い。であれば家族での住まいが多い地区を優先することで配達率を高められる。1つの荷物、1つの配達先。これらを日々、丁寧にイメージすることが「コスト管理」というわけだ。これがうまくできれば、効率よく集配ができ「スタミナ」にあふれた仕事ができる。

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