「千堀の「投句教室575・別館」 飛び込め! かわずくん」

Vol.33 素早く上達するチャンスは、ズブの素人だけが持っている

「蜻蛉」「月」の句、一次予選突破句と二次予選突破句一挙掲載!

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2011年9月30日(金)

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 明日から10月ですね。すっかり涼しくなって、前回の兼題、秋の季語「月」がさらに美しく輝くようになりました。今回も特別に、日経ビジネスアソシエの連載から出張して今日マチ子さんがイラストを寄せてくださいました。

 秋の夜空が大地に降りてきたようですね!

 ちなみに、10月は「長月」といいます。秋彼岸を過ぎて夜が長くなるので、夜長月を縮めて長月なんだそうです。ってことは略語! 略される運命なんでしょうか、日本語って。

 さて、その10月の29日には…

東京マッハvol.2
「あさがや国内ファンタスティック俳句祭」

(リンクはこちら

が東京・阿佐ヶ谷で開催されます。前回の四人(長嶋有さん、米光一成さん、千堀のお二人)に加えて、千野さんのミューズ、俳人の池田澄子さんが参加してくださることになりました。

 今年6月に開催され、大好評満員札止めだった千野帽子司会の公開句会イベント「東京マッハ」。続編の要望がついに叶えられました。が、すでに残席は僅少のようです。お早めに!

マッハ14.マッハ式選句ゲームが思いこみを打破した。

 日直のボウシータです。

 現在発売中の《ユリイカ》2011年10月号特集『現代俳句の新しい波』に、川上弘美さんと千堀の鼎談「読むところから俳句ははじまる〈世界〉に惹かれるための技芸」が掲載されています。タイトルどおり、俳句では作者以上に読者の仕事が大きくて、作ることよりも読むことのほうが俳句を支えているのではないか、という話になっています。

 今回の「マッハ575」もそういう話をさせていただきます。

 「マッハ12」で書いた大学1年生向けワークショップ「京都マッハ」以前に、2009年には、3日間集中形式で大学生相手に俳句ワークショップをやったことがある。いずれも私は俳句をいきなり作らせなかった。作句に取りかかる前に、必ず最初にやってもらうことがあった。

 ワークショップ初日までに、子規・虚子以降2000年ごろまでの近現代俳句の多様な句を、私が前もって120句選んでおく。それをA4横長に縦打ち15行×2段組、つまり1枚30句ずつ、おおまかな編年体で並べて計4枚の紙A〜Dに印刷し、参加者全員に前もって配っておく。作者名は載せない。理由は後述。

 また句会に歳時記と国語辞典が必要だということも前もって告げておく。

 全員にAから特選1句、並選6句、逆選1句を選んでもらう。この連載で言えば並選は「2次予選通過句」に相当する。逆選とは「気に喰わない句」につけるポイントのこと。

 B、C、Dからも同じように選んでもらう。

 初日、参加者全員に選と、特選1句・逆選1句についてのコメントを発表してもらう。2011年のワークショップではこれで初日の持ち時間の半分を使った。

 前もって配っておくのが難しければ、選句はワークショップ初日におこなう。こうなると少し時間を取るけれど、短時間で自分の選を確定するための判断力トレーニングと考えれば、これはこれでいい訓練になる。もっとも、みんなが選句に頭を悩ましているあいだ、私はやることがなくてヒマだけれど。

 賢明な読者のかたはもうお気づきになったことだろう。「マッハ6」でご紹介した互選句会の形式とまったく同じ。その場に作者がだれひとりいないことだけが違う。清記(句一覧)の上にあるのは近代・現代俳句の名作が並んでいるばかりだ。

 見かたを変えると、句会ライヴ「東京マッハ」のフロアでお客さんがやってくれたことも、これと同じだ。あっちは近代俳句の名作ではなく、出来たてホヤホヤの現代俳句だった。

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著者プロフィール

千野 帽子(ちの ぼうし)

パリ第4大学博士課程修了。京都在住の勤め人・俳人。2004年より休日のみ文筆業。著書に、「東京新聞」連載をまとめた『文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。』『世界小娘文學全集 文藝ガーリッシュ舶来篇』(河出書房新社)、「野性時代」連載をまとめた『読まず嫌い。』(角川書店)、読書漫筆集『文學少女の友』(青土社)。「ミステリマガジン」「ジャーロ」にて連載、また「東京新聞」「讀賣新聞」「SPUR」「Figaro japon」「BRUTUS」「HanakoWEST」「yomyom」「週刊文春」「文藝」「文學界」「すばる」「ユリイカ」「真夜中」「小説トリッパー」「早稲田文学」「ダ・ヴィンチ」「週刊読書人」「別冊宝島」などに寄稿。

堀本 裕樹(ほりもと・ゆうき)

俳人。1974年、和歌山県生まれ。國學院大学卒。俳句結社「河」元編集長。河賞、角川春樹賞、北斗賞など受賞。俳人協会会員。実践女子学園生涯学習センター講師。現在、上野一孝代表の俳誌「梓」同人。月1回、定例句会「いるか句会」開催。詳しくは(公式ブログ)で。ツィッターはこちら



このコラムについて

千堀の「投句教室575・別館」 飛び込め! かわずくん

★自分の枠を越えて生まれるアイデア、唸る言い回し、盛り上がるブレスト、「発想」「表現」「伝達」を、5+7+5=17音で鍛える、それがビジネスパーソンにとっての俳句。★ただし、欠かせないことがある。自分とは違う経験、常識、センスを持つ「他人」だ。★限界以上に削り込まれた字数で「全てを伝えきれない」ことを前提に行われるコミュニケーションの面白さは、他人が自分の句を「自分が考えていた意味とは全く違う受け止め方」をしてくれることにある。★自分の中にあったけれど気がつかなかった意味を、他人が見つけてくれるのだ。★ということで、俳句は一人でやるよりみんなでやるのが一番楽しい。★俳句会の王道を進む若き俳人、堀本裕樹師、師匠を持たずストリートで我が道を歩む千野帽子師、両極端のお二人と一緒に、他人の17音に驚き、自分の17音で感動させましょう。コメント欄で待ってます!

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