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Vol.43 「型」と「写生」と「ライトノベル」の関係

俳句は一瞬を切り取らない

  • 千野 帽子,堀本 裕樹

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2011年12月9日(金)

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 12月はスチーム、ペーチカなど懐かしいものに始まって、セーター、マスク、コート、ポインセチア、クリスマスなどカタカナの季語が多いような気がします。あっ、ボーナスも季語ですよ。美味しいらしいですねぇ(注:連載管理人Aはフリーランス)。

 さて今回は、千野帽子「マッハ575」が近代俳句のキーワード「写生」に迫り、師走の俳句界を震撼させますよ! また、千野さんが企画した句会ライブ「東京マッハ Vol.1」を完全収録した電子書籍『ビジネスパーソンのための俳句入門』と、発売中の日経ビジネス アソシエ(12月20日号)特集「俳句即効講座」も併せてお読みくださいね!

マッハ19.俳句は「一瞬を切り取る」ものではありません。

 日直のチノボーシカです。

 この連載を読んでくださったり、東京マッハにご来場いただいたりして、俳句のおもしろさに目覚めたあなた。

 こないだご紹介した「スタンド句会」(現在発売中の《日経ビジネスアソシエ》12月20日号に〈バーチャル句会〉として実況を収録)で、選句・句評の要領もわかってきた、そんな感じ。

 いよいよ句会デビューでもしてみようか、という時期に差し掛かってきたころではないだろうか。

 12月2日付《日本経済新聞》朝刊文化欄に掲載された「東京マッハ」も句会だ。私が前の職場でやってたような少人数有志のものからウェブ句会、俳句同人誌の句会、そして俳句結社が開いている「先生のいる句会」まで、句会と言ってもいろいろある。

 俳句結社によっては「写生」「客観写生」という文言を団体のポリシーとして掲げているところもあると聞く。俳句に興味を持つみなさんも、写生という言葉を俳句や近代俳句史の文脈で聞いたことがある、という人が多いのではないだろうか。

 きょうはその写生という単語について書きます。

 小学校の図工の時間にスケッチブックを持って教室の外に出たことがあるよね。図工教育における写生という考えは西洋絵画におけるリアリズムからきている。

 写生という考えかたが近代以前の日本美術になかったわけではないらしい。でも、江戸時代末期から明治時代にかけて「洋画」(「日曜洋画劇場」の、「邦画」にたいする洋画ではなく、「日本画」にたいする西洋画)が日本の文化人に与えたインパクトは大きいものだった。このあたり詳しくは土方定一『日本の近代美術』(岩波文庫)や高階秀爾『日本近代美術史論』(ちくま学芸文庫)の最初のほうを読んでみるとおもしろい。

日本の近代美術』、土方定一 著、岩波文庫、756円(税込)

 ゴッホやトゥールーズ=ロートレックに見られるとおり、同じころ浮世絵がヨーロッパの画家に影響を与えていた。浮世絵や戯作本の挿画は当時の日本絵画におけるサブカル部門。いまで言えばライトノベルの挿画や表紙絵かもしれない。サブカルチャーだったという点だけでなく、さまざまな明示的な「型」の集合体として享受されていたところもライトノベルの挿画につうじる。

 明示的な「型」を取捨選択して、そこに創意工夫を付け加えてコンテンツができあがるというのは、歌舞伎や落語、TV時代劇、本格ミステリ小説、ヒップホップなどの特徴だ。というか逆にいうと、19世紀西洋の小説や絵画や演劇は「型」の役割を過小評価し、人によってはゼロから作っていると信じていた(か、そういうタテマエを採用していた)ということになる。

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