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なぜ、ケニア人はとてつもなく速いのか

高速ランナーを輩出する秘境のマラソン村

2011年12月28日(水)

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 2011年10月30日のドイツ・フランクフルト・マラソン。ケニア人のウィルソン・キプサングが圧倒的な強さでゴールした。タイムは2時間3分42秒。世界記録に4秒と迫る好成績に「まるで夢のようだ。すばらしいレースだった」とキプサング選手は振り返る。29歳、ケニアの新星だ。

 マラソン男子の世界記録は2時間3分38秒。1カ月前の9月25日に同じケニア人のパトリック・マカウ選手がベルリン・マラソンで樹立したばかり。「皇帝」と呼ばれたエチオピアのハイレ・ゲブレシラシエ選手の記録を破り、4年ぶりにケニアに世界記録を持ち帰り話題となった。

ケニア西部、リフトバレー地区にある小村、イテンで練習するケニア人選手たち

 1位のマカウ選手、2位のキプサング選手以下、男子マラソン世界歴代記録のベスト10にはケニア人の名前がずらりと並ぶ。唯一の例外は3位のゲブレシラシエ選手だけ。ほかの9人はすべてケニア人選手なのだ。

 マラソンだけではなく、800メートルや1500メートルなどの中距離走でも強さを見せるケニア勢。2011年8月から開催した世界陸上でも米国、ロシアに次ぐ17個のメダルを取った。

 そうしたケニア人のトップアスリートのほとんどが、大峡谷が連なるケニア西部、リフトバレー地区から輩出している。その中でも人口25万人の地方都市エルドレットとそれに隣接する人口わずか4000人のイテンの2カ所に集中している。

 なぜ、ケニア人はとてつもなく速いのか。なぜ、ほとんどの選手がリフトバレー地区の出身なのか。エルドレット、イテンを訪問してその秘密を探る。

毎日裸足で40キロメートル走る小学生

 ケニアの首都ナイロビから北西へ250キロメートル、車で6時間ほど走った場所にエルドレットはある。標高は2100メートル。さらに北へ20キロメートルほど行くとイテンに着く。大陸プレートの境目、「地球の割れ目」とも呼ばれる大峡谷、リフトバレーの上部に位置していて、標高は2400メートル。町の見晴らし台に行くと400メートルの断崖絶壁が足元に広がり、さらに遠くの谷底との落差は1400メートル。遠くに対岸の断崖が見え、峡谷の幅は50キロメートルにも及ぶ。ケニアには42の部族がいるがこの地区にはカレンジン族が多く住む。

イテンの見晴らし台からリフトバレーを望む。400メートルの断崖絶壁があり足元に農村がミニチュアのように広がる。さらに遠方には1400メートル低い谷底がある

 エルドレットに入ると車道の脇を走るランナー達をすぐに見かける。どのランナーもすらりと手足が長く、走り方もきれいだ。本格的にトレーニングをしている選手だと素人目にも分かる。

 そうした選手を指差して、案内人でマラソンコーチのジョセフ・チェロメイ氏は「彼は今年3月、メキシコのトレオンマラソンで優勝したヒラリー・キマイヨ選手、またあそこで走っているのは中距離走やハーフマラソンで活躍しているウィルフレッド・タラゴン選手だ」などと説明する。

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「なぜ、ケニア人はとてつもなく速いのか」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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