「千堀の「投句教室575・別館」 飛び込め! かわずくん」

Vol.47 人の作品を読まない人の作品が、みんな似ている理由

コンテンツの着想や言葉は自分の「中」にあるのか「外」にあるのか

バックナンバー

2012年1月20日(金)

1/4ページ

印刷ページ

 大寒のかわずくん、いかがお過ごしですか? 今日マチ子さんがイラストで描いた前回の兼題「おでん」を見て、せめて気持ちだけでも温まってくださいませ。

 さて今週は、千野帽子「マッハ575」ですよ! 今回のタイトルはとある小説から来ていますが、それは何でしょう? 続きはウェブで!

マッハ21.ダメな句は全部似ているが、いい句はそのよさが一句一句違っている。

 日直のチノボーシカです。今年もよろしくお願いいたします。

 去年は1月に《日経ビジネスアソシエ》の企画で句会をやるという形で9年ぶりに俳句を再開した。2月にその記事が同誌に掲載されるのと前後して、堀本裕樹との「千堀」の連載が《日経ビジネスアソシエ》《日経ビジネスオンライン》で連動して始まった。

 そしたらきゅうにチヤホヤされ始めた。雑誌に取材されたり公開句会をやれたり。自分で言い出しといてなんだけど、俳句でモテるというのはほんとうのことなのねー。ありがたいことです。

 きょうは一見俳句と関係なさそうな話からスタートしてみる。

 私は批評家ではないけれど、私の日曜文筆家としての仕事の大半は先述のとおり、小説や散文を読んでそれについて書くことだ。

 そういった経緯で、アートスクールのクリエイティヴライティングの学科の1年生を対象に、小説の構造にかんする授業をやっている(「マッハ12」「マッハ13」に書いた俳句ワークショップもここの1年生とやった)。

 受講者は10か月のあいだに、けっこうな量の小説を読んでディスカッションしたり、それについて課題をたくさん提出したりしなければならない。千本ノックみたいな授業のせいか、必修科目なのに単位取得率が異様に低い。

 低い理由はいろいろだから省くけれど、授業のとっかかりであるところの「本を読んで、それについて書く」をしたがらない学生がけっこうな率で存在している。

 クリエイティヴライティングと言っても小説家志望の学生がすべてではないのだが、おもしろいことに小説家志望(とかなにかの原作者志望)の学生のほうが「本を読んで、それについて書く」を忌避する傾向を持っている。編集やライター仕事に興味がある学生のほうがまともに課題を出してくる。

ここから先は「日経ビジネスオンライン」の会員の方(登録は無料)、「日経ビジネス購読者限定サービス」の会員の方のみ、ご利用いただけます。ご登録のうえ、「ログイン」状態にしてご利用ください。登録(無料)やログインの方法は次ページをご覧ください。


関連記事

Keyword(クリックするとそのキーワードで記事検索をします)

Feedback

  • コメントする
  • 皆様の評価を見る
内容は…
この記事は…
コメント3 件(コメントを読む)
トラックバック
著者プロフィール

千野 帽子(ちの ぼうし)

パリ第4大学博士課程修了。京都在住の勤め人・俳人。2004年より休日のみ文筆業。著書に、「東京新聞」連載をまとめた『文藝ガーリッシュ 素敵な本に選ばれたくて。』『世界小娘文學全集 文藝ガーリッシュ舶来篇』(河出書房新社)、「野性時代」連載をまとめた『読まず嫌い。』(角川書店)、読書漫筆集『文學少女の友』(青土社)。「ミステリマガジン」「ジャーロ」にて連載、また「東京新聞」「讀賣新聞」「SPUR」「Figaro japon」「BRUTUS」「HanakoWEST」「yomyom」「週刊文春」「文藝」「文學界」「すばる」「ユリイカ」「真夜中」「小説トリッパー」「早稲田文学」「ダ・ヴィンチ」「週刊読書人」「別冊宝島」などに寄稿。

堀本 裕樹(ほりもと・ゆうき)

俳人。1974年、和歌山県生まれ。國學院大学卒。俳句結社「河」元編集長。河賞、角川春樹賞、北斗賞など受賞。俳人協会会員。実践女子学園生涯学習センター講師。現在、上野一孝代表の俳誌「梓」同人。月1回、定例句会「いるか句会」開催。詳しくは(公式ブログ)で。ツィッターはこちら



このコラムについて

千堀の「投句教室575・別館」 飛び込め! かわずくん

★自分の枠を越えて生まれるアイデア、唸る言い回し、盛り上がるブレスト、「発想」「表現」「伝達」を、5+7+5=17音で鍛える、それがビジネスパーソンにとっての俳句。★ただし、欠かせないことがある。自分とは違う経験、常識、センスを持つ「他人」だ。★限界以上に削り込まれた字数で「全てを伝えきれない」ことを前提に行われるコミュニケーションの面白さは、他人が自分の句を「自分が考えていた意味とは全く違う受け止め方」をしてくれることにある。★自分の中にあったけれど気がつかなかった意味を、他人が見つけてくれるのだ。★ということで、俳句は一人でやるよりみんなでやるのが一番楽しい。★俳句会の王道を進む若き俳人、堀本裕樹師、師匠を持たずストリートで我が道を歩む千野帽子師、両極端のお二人と一緒に、他人の17音に驚き、自分の17音で感動させましょう。コメント欄で待ってます!

⇒ 記事一覧

記事を探す

読みましたか〜読者注目の記事

  • いま、歩き出す未来への道 復興ニッポン

日経ビジネスからのご案内