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Vol.48 西村賢太さんの小説から学ぶ、リフレインの効き目

何かを生かすなら、それ以外をじっくり吟味しよう。

  • 千野 帽子,堀本 裕樹

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2012年1月27日(金)

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 まさかの寒波到来、かわずくんたちは冬ごもってますか? この機会に、じっくり想を練って投句してみてはいかが? 今週は堀やん先生の選句物語ですよ!

堀本裕樹(以下堀本):寒中といった感じで底冷えの日が続きますね。

連載管理人A(以下A):今日も寒いですね~。

:例年通り、立春を迎えたあともまだまだ寒さが続きそうで、西に生まれた人間にはなおのこと堪えます。

A:堀やん先生、負けないで!

:最近、西村賢太さんの小説にハマっているのですが、西村さんがよく使われる言葉で、「はな」とか「ほきだす」とか「慊(あきたりな)い」とかがあるのですが、これって読み手にとっても、いいリズムになるというか、その言葉の意味だけでない、響きの心地よさみたいなものが癖になって、小説の魅力の一つになるんですね。それは西村さん自身が持つ内在律として文章のなかに表れる言葉だと思うのですが、読み手もそれを一種の快感のように感じて、文章を文字をどんどん追うことの加速へとつながるようなところがあります。

A:はな? ほきだす? あ…きたりな? どう使う言葉でしょうか?

:そうですね、引用してみましょう。

女は寄せ気味だった眉根をふっと緩めてほき出したが、私はその他人事みたいな言いかたには、内心少なからぬ慊さを感じた。
小銭をかぞえる』(文春文庫)


はな、私は当然この話をするときには、彼女の借金を手伝ってやろうとの考えでいたのである。
暗渠の宿』(新潮文庫)に収録「けがれなき酒のへど」

A:なるほどー。これらの言葉がよく登場するんですね。

:そうです。繰り返し使うのがポイントです。

 小説の文章と俳句とは違うということはもちろんぼくも承知したうえで、あえて西村さんの小説を枕にしましたが、俳句にも繰り返し、リフレインというのは使われます。

A:はいそこで投句です。

ぽいんぽいんポインセチアは響くなあ

摩衆

A:摩衆…マシューさんとお読みするのかな?

:「ポインセチア」は冬の季語で、よく見かけるのはクリスマスの頃ですね。花屋さんでその鮮やかな紅を見かけると、ああクリスマスが近づいてきたなという感じがします。

 さて、この句はポインセチアの「ポイン」を重ねるように、上五に「ぽいんぽいん」と置いて、三連続「ぽいん」を繰り返していますね。作者がそこを強調し、音で遊んでいるのはよくわかります。着想としては面白い。

A:短い575の中に「ぽいん」が3回……あやまんJAPANにインスパイアされたんでしょうかね?

:うーん、結局作者だけが遊んでいる句になってしまっているところがちょっと残念ですね。

 読み手にも、その遊び心が伝わるような一句にしてほしかったなと思います。下五の「響くなあ」が説明になっているのも惜しい。

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