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レーニンが書いた、おとなのための革命ガイド

『なにをなすべきか?』レーニン著

2012年2月22日(水)

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ロシア革命、ボリシェヴィキ、レーニン

まず1本。
少し間をおいて、2本、3本。
20世紀初めのロシアの大地に、革命の火柱が立ち上がる。

これにより、帝政ロシアは焼き尽くされて消滅した。
そして焼け跡には、ソヴィエト社会主義共和国連邦が芽を出したのだった。

1本目の炎……1905年の第一次革命(皇帝が国会開設を認めた)
2本目の炎……1917年の二月革命(皇帝が退位して、臨時政府ができた)
3本目の炎……1917年の十月革命(臨時政府を倒して、社会主義政権が樹立された)

3つ目の革命(十月革命)を主導したのがボリシェヴィキという組織(後のソヴィエト連邦共産党)であり、そのリーダーがウラジーミル・イリイチ・レーニン(1870-1924)だった。

「革命運動の手引き」のような本

動乱が始まる直前の1902年、亡命中のレーニンはシュトゥットガルトで一冊の本を刊行した。
『なにをなすべきか?』だ。
「革命を実現するには何をするべきか?」と問い、それに自らの答えを記した、いわば「革命運動の手引き」である。

もちろん「20世紀はじめの専制ロシアの活動家」に向けた本だから、異なった国や時代や状況にそのまま「適用」できるはずはない。しかしそれでも、ロシア革命以後何十年ものあいだ、多くの国の革命家たちによって、この本は見習うべき教科書のように扱われてきた。

たとえば高校生のぼくが関わりを持った1970年代中期の新左翼にしても、活動家たちが最も熱心に読んでいた本は、この『なにをなすべきか?』だったように思う。「○○派の××さんは『なにをなすべきか?』を繰り返し読んで、ついに本を壊してしまったそうだ」などと、まるで「韋編三絶」(孔子の熱心な読書を表す言葉)のような逸話まで耳に入ってきたほどだ。

いや、左翼にかぎらなかった。「留置場で同じ房にいた暴力団組長の愛読書は『なにをなすべきか?』だった」などという話を聞いたこともある。
するとこの本は、革命運動というより「秘密組織活動」の手引きのように受け取られていたのかもしれない。

「手引き」から「古典」へ

『なにをなすべきか?』がそんなにも重んじられていたのは、著者が「十月革命」の指導者だったからだ。

時代は変わった。今では「十月革命」の意義そのものに疑問符がつけられ、むしろ起こらないほうがよかったと言われたりもする。当然、この本の威光も消えてしまった。

しかしそれは『なにをなすべきか?』という一冊の本にとっては、むしろよかったのかもしれない、と思う。
政治的な議論から切り離されたおかげで、さまざまな角度からアプローチできるようになったし、学べることがあれば学べばいい、という柔軟な読み方も許されるようになった。つまりこの本は、「手引き」として読者に指図する本ではなく、読者いろいろな問題意識をガッチリ受けとめて示唆に富む答えを返してくれる「古典」となったのだから。

たとえばぼくがこの本から受ける印象も、時間の経過によって変わっている。
新左翼と関わりのあった高校時代には、この本の根底に何かしら暗いものが横たわっているような気がして、不気味に思っていた。そして、この暗い本から心理的に距離を置きたかったせいだろう、他人ごとのような読み方しかできずにいた。
しかしそれからずっと後、運動から離れて何年も過ぎてから、この本の政治的な意味や権威は忘れて読み直した。すると、今度はとてもおもしろく感じられ、この本から初めていろいろなものを得たように思ったのだった。

『なにをなすべきか?』の内容

「革命の手引き」と紹介はしたが、『なにをなすべきか?』に書かれているのは、そう物騒なことではない。

コメント1

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