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Vol.55 ピース又吉、登場! 「僕はおそらく、殺されるだろう」が生まれた瞬間

又吉×千堀 スペシャル鼎談(前編)

  • 千野 帽子,堀本 裕樹

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2012年3月23日(金)

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 昨年10月29日開催、千堀こと千野帽子・堀本裕樹が出演した、東京マッハVol.2「あさがや国内ファンタスティック俳句祭」。満員の会場には何と、ピース又吉氏こと又吉直樹さんの姿がありました(「東京マッハ」につきましては、本記事の最終ページをご覧ください。第3回が4月1日に開催されます)。

又吉直樹(またよし・なおき)
1980年大阪府生まれ。吉本興業所属のお笑いコンビ「ピース」として活動中。「キングオブコント2010」準優勝。テレビ番組「ピカルの定理」(フジテレビジョン)出演中。読書家として知られ、舞台の脚本も手がける。せきしろ氏と共著の自由律俳句集『カキフライが無いなら来なかった』『まさかジープで来るとは』(幻冬舎)がある。
(写真:大槻純一)


第2図書係補佐』(又吉直樹著、幻冬舎よしもと文庫、520円)

 「東京マッハ」での出会いをきっかけに、千堀とのつながりが生まれた又吉さん。彼は常に4冊以上の本を持ち歩くお笑い界随一の読書家として有名です。このほど又吉さんは、愛読書47冊を自らのエピソードを介して紹介したブックガイド『第2図書係補佐』(又吉直樹著、幻冬舎よしもと文庫、520円)を出版しました。この本、書評本としては異例の8万部の大ヒット中です。


 これ以外にも、自由律俳句集『カキフライが無いなら来なかった』(せきしろ と共著)の著書もある又吉さん。『第2図書係補佐』、そして「読書」「文学」について、千堀が又吉さんに訊いたインタビューは、発売中の『日経ビジネス アソシエ』4月号に掲載されています。

 そして「飛び込め!かわずくん」では又吉さんに聞いた、俳句とお笑いとビジネスの不思議な共通点の話を、前後編でがっつりお読みいただきます!

連載管理人Y:関西チームですか、もしかしてこの鼎談メンバー。

千野:そうですね。東京在住の関西人ふたり(又吉・堀本)と、関西在住の九州人(千野)です。

堀本:すみません、僕もちょっと関西弁になってしまいそうです。

千野:なってください、なってください。

Y:又吉さん、ものすごいタイトなスケジュールの中、無理矢理お時間をいただいて、しかもこんな殺風景な普通の会社の普通の会議室での収録で申し訳ございません。

:いえいえ。ありがとうございます。是非千野さん、堀本さんとはじっくりお話ししたかったんで。

左から堀本さん、又吉さん、千野さん(写真:大槻純一 以下同)

Y:じゃ、後はよろしくお願いいたします。

千野:ちょっとちょっと。

堀本:又吉さん目当てで初めてこのコラムを読まれる方に、もうすこし説明を。「どうして俳句の連載が日経ビジネスオンラインにあるのか」くらい、お話しておいたほうがいいんじゃないですか。

Y:じゃ、又吉さんにお話をお聞きする前に、なぜ「俳句」の連載を日経ビジネスオンラインと日経ビジネスアソシエで載せているのか、ちょっと前振りをしましょうか。又吉さん、入りやすいところから食い付いてきてくださいませ。

:わかりました。

Y:まず千野さん、初めての方向けに「俳句って何か」を手短に。

千野:又吉さんの出された『第2図書係補佐』の中で、「モノボケ」の話が出てきますよね(モノボケ=舞台上でなにかモノを渡されて、それを題材に面白いボケをかます)。以前、この連載の中で、俳句を一発ギャグにたとえたことがあったんですが、これを読ませて頂いて、「俳句はむしろモノボケだろうな」と改めて思ったんです。

Y:「俳句は一発ギャグ」と断じたあれですね。反響が大きかったです。

千野:なぜ一発ギャグと書いたかというと、句を作った本人も、作った瞬間には句の意味が分からないというところが俳句にはあって、作った本人、作者は作者であって最初の解読者でもあるんですよね。

堀本:ありますね。

千野:これに対して川柳は同じ五七五、17音を使うんですけど、「あるあるネタ」なんですよ。みんなが理解できなくちゃいけない。

 でも、俳句は「わかる人とわからない人」に分けちゃうんですね。それは一発ギャグに似ているかな、と、あれを書いたときは思ったんだけど、よりモノボケに近いのかなと。

堀本:俳句の表現には、ロジックで説明しにくいジャンプがあるんですよね。だからわかる人とわからない人が出てくる。

自分の枠を飛び越える発想法を俳句に学ぶ

Y:そのジャンプが、NBOとアソシエに俳句を載せたいと思った理由です。弊社に限らずビジネス関連の記事って、ある事業が成功したときにその関係者がやったことを後付けで整理して、「君もこうやっていいアイデアを出しなさい、実行しなさい」とロジック(風)に整理してみせるのが大好きなんですよね。

 そんな世界に染まっている私が、「俳句は面白い!」と思ったのは、これは「自分が思ってもいなかった発想に至る方法」じゃないかと思えたからなんです。しかもその方法というのが、「厳しい型にハマること」「予期せぬものとの出会い頭の衝突」というのが、すごく意外だった。

千野:俳句もモノボケもそうなんですね。最終的に人の目を引くような表現をしなければいけないとなったときに、モノボケだったら、舞台にあるモノのどれかを使わないといけない。俳句だったら季語を使わないといけないとか、その日見たものを入れましょうとか、あるいはこの字を入れてくださいというルールがありますよね。

 それは逆に言うと、そこさえ満たしていたら何をやってもいいし。むしろ制約があるからといって、これまで通りの、「それらしいこと」をやっちゃだめ、みたいな。

堀本:俳句でも即興で、「席題で作れ(その場でお題となる季語、もしくは季語以外の言葉を与えられて即興で作ること)」と言われて、ぐっと考えているときって、考えながら、いつの間にか頭の中が空洞になっているときがある。

 でも、ぱっとその空洞の時間にひらめくことがあるんですよ。その句が結構よかったりするんですね。「もうええわ、出してしまえ」と提出したら、結構点数入ったり「この句深いな~」なんて言われると、「いや別に……そんなことまで考えてないのに」って、たまにあります。

千野:読む側がね、どんどん深く考えてくれるから。

堀本:そうなんですよね。考えの入り口になればいい。

千野:だからこそ、句を考えるその瞬間だけ自分を空っぽにするという感じじゃないですか。余分な「考え」があると、読む人、聞く人の入り口が狭くなっちゃう。

:へえーっ、今のお話を聞いてちょっとびっくりしました。

 僕は俳句のことはよくわからへんから、俳句がそこまでモノボケに似ていると思わなかった(笑)。ものすごく緻密に計算されているんかな、というのがあったんで。

 僕らのモノボケで言うと、ほんまにめちゃめちゃウケるときというのは、もう本当、空っぽですね。考えて、これでこうやったらおもろいかも、とかではない。そういう状態に入れるまでに何年もかかりましたけど。余計なこと考えずに空っぽになろう、そうしようと心掛けてずっと、毎月そういうライブをやっていたんですよ。

千野:「これでボケろ」と何を舞台で渡されるのか、事前に知らないで出るんですね?

:本当、完全ガチ、全部アドリブで、大喜利のお題もギャグも漫才のお題も全部その場でだったんですよ。何がくるかも分わからへん。お客さんの前でモノ投げられて、それで何かやるという、めちゃめちゃ怖い。

日経ビジネス アソシエ 4月号」(3月10日発売、680円)

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