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原発事故と放射能問題が人権を侵害している

2つのグループが国連にレポートを提出

  • 藍原 寛子

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2012年5月9日(水)

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 原発事故による放射能のリスクから子どもたちを守るため、福島県内では、屋内に遊び場を作ったり、外遊びの時間を制限したりする幼稚園や保育所がある。県内外に転居したりして、学校や生活の環境が激変した子どももいる。

 放射能の影響への政府や行政の不十分な対応によって、子どもたちをはじめ、女性や高齢者、障害者など社会的弱者といわれる人々、被災した人々の人権が侵害されているとし、先月、国内外に拠点を置く複数のNGOや市民グループが、問題点を具体的に指摘するレポートを作成、国連の人権高等弁務官事務所(OHCHR)に提出した。いずれも、福島の被災者本人が議論に加わったり、被災者の聞き取り調査や実地視察調査をしたりしてまとめたものだ。国連に対して震災後の福島県民の人権の状況と、「福島の声」を直接伝える内容になった。

「20ミリシーベルト問題」を指摘

 今回、レポートを提出したのは、国際NGOセーブ・ザ・チルドレン・ジャパン子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク(略称:子ども福島)などを中心に、95団体が賛同・連携したグループ。そして国際人権NGOヒューマンライツ・ナウ の両グループだ。

 セーブ・ザ・チルドレンらのレポートでは、「20ミリシーベルト問題」を指摘した。国際放射線防護委員会(ICRP)のコメントに従って昨年4月、文科省が学校活動の暫定基準を年間20ミリシーベルトに引き上げた問題を取り上げ、「子どもと大人の放射能に対する感受性の違いという身体的差異を考慮しておらず、その意味で、国連子どもの権利条約が定める最善の利益(第3条)および子どもの生命・生存・発達の権利(第6条)を尊重していない」と厳しく批判した。

 2011年暮れにセーブ・ザ・チルドレンが実施したインタビューで、親や教師、地域の人たちが放射能問題を巡って混乱している現状から「(自分自身が)疲れすぎて、放射能とそのリスクについて考えることができない」と相当数の子どもが話していたことを挙げ、「放射能リスクに関する異なった意見と中央・地方政府の曖昧な政策よって、困惑し混乱しているように思われた」と説明。不安を話せば対立や差別が生まれることへの恐れから、不安を表すことが難しい現状を述べている。

 さらに、福島の子どもに影響を与える課題として以下の3つを挙げた。

(1)子どもの放射能被曝に関する日本の国家基準は、福島の子どもたちの最善の利益、子どもの生命・生存・発達の権利および健康への権利に基づいていない

(2)日本政府は、福島の子どもたちの生命・生存・発達の権利および健康への権利を保護するために必要な立法措置、行政措置、その他の措置を講じていない

(3)日本政府は、原子力発電所事故に関する防災情報を提供するうえで、子どもの最善の利益と健康に関する適切な情報を利用することができる権利を十分に考慮していない

コメント5件コメント/レビュー

コメント2件の内容とアンケート結果の乖離は何なのでしょうか。>平時の公衆の被曝基準である年間1ミリシーベルトをはるかに上回る20ミリシーベルト1mmが正しいのかどうかは知りませんが、国際線のパイロットもCAもオーバーしているはずです。宇宙飛行士の最長滞在期間は438日だそうで、その間、毎時45μ浴びていますから1日で1mm。年で365mm。その人、ワレリー・ポリャコフさんは70歳でご存命だそうです。疫学的に影響が確認できるのは100mmで、癌になる確率が0.5%高くなるだけですよね。20mmで「全く」人体に影響が無いとは言い切れないでしょうが、さっき持った旅行鞄の重さが数年後の腰痛に「全く」影響ないと言い切れない程度のことかと。大騒ぎして子供を不安にさせることの方が悪影響になると思います。車が危険だからと車が無い所に引っ越す人が居ないのが不思議。車の排ガスを吸って心配しないのも不思議。当然、放射線で大騒ぎしている大人に喫煙者も酒飲みも居ないのでしょうね。間違っても子供に副流煙を吸わせてはいませんよね。感電もガス爆発も可能性がありますが、何か対策はされていますか?(2012/05/28)

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コメント2件の内容とアンケート結果の乖離は何なのでしょうか。>平時の公衆の被曝基準である年間1ミリシーベルトをはるかに上回る20ミリシーベルト1mmが正しいのかどうかは知りませんが、国際線のパイロットもCAもオーバーしているはずです。宇宙飛行士の最長滞在期間は438日だそうで、その間、毎時45μ浴びていますから1日で1mm。年で365mm。その人、ワレリー・ポリャコフさんは70歳でご存命だそうです。疫学的に影響が確認できるのは100mmで、癌になる確率が0.5%高くなるだけですよね。20mmで「全く」人体に影響が無いとは言い切れないでしょうが、さっき持った旅行鞄の重さが数年後の腰痛に「全く」影響ないと言い切れない程度のことかと。大騒ぎして子供を不安にさせることの方が悪影響になると思います。車が危険だからと車が無い所に引っ越す人が居ないのが不思議。車の排ガスを吸って心配しないのも不思議。当然、放射線で大騒ぎしている大人に喫煙者も酒飲みも居ないのでしょうね。間違っても子供に副流煙を吸わせてはいませんよね。感電もガス爆発も可能性がありますが、何か対策はされていますか?(2012/05/28)

福島に愛着がある人には申し訳ないですが、福島の一部はもう人間の住めるところではない。住民は強制的に集団移転させて、その地域はがれきや放射性物質を集積して各種処理設備を作るのが最も安く安全で効率が良いと思います。住民の方もすぐに立ち退くので金をくれ。そうゆうふうに主張する方がましだと思います。あと「安全キャンペーン」を広めたのはマスコミですよ。マスコミに検証能力があればそのようないかがわしい内容は報道しないのではないですか。(2012/05/28)

 長期被曝を含めた 100mSv 以下の低線量の被曝は、どこまで安全かというのはわからない、というのが正しいです。これは、議論の余地がありません。これと異なる意見があるなら UNSCEAR や ICRP の報告に触れるべきです。 ICRP は緊急時には 20-100mSv、事故後の復旧時には 1-20mSv の線量限度としています(ICRP Publ 103)。文部省が暫定基準を年間 20mSv にしても、子供を尊重していない、とは言い切れないと思います。 ここで重要なのは、1)時間経過で線量限度が変更される(しかも幅がある)点、2)医療被曝は除外されている点です。つまり、非常時には変更されうる、どこまでが絶対安全、絶対危険といえない基準であるということ、病気の有無に比べると影響は非常小さいことを反映していると思います。(2012/05/26)

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