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「おおむね安心」という評価の裏で芽生える不安

判定結果が分かりにくい県民健康調査

  • 藍原 寛子

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2012年6月6日(水)

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 「5歳の孫が甲状腺の超音波検査で『A2』と診断された。この診断だけでは、孫の甲状腺がいったいどんな状態なのか、全く分からない。『のう胞』があるのか、それとも『しこり』があるのか。それは将来的に大きくなったり、あるいは、なくなる可能性もあるのか。再検査は2年半後ぐらいになるというが、本当にそんなに後でいいのか。とにかく分からないことを聞きに来た」

「とにかく孫のことを聞くために来た」

県民健康管理調査への質問が殺到した講演会(6月3日、福島市)

 JR福島駅西口にある複合ビル「コラッセふくしま」で3日、広島や長崎の被爆者や原発労働者の健康診断や実態調査、労災認定などに長年取り組んできた大阪府の内科医で阪南中央病院副院長、村田三郎医師による講演会「内部被ばくと健康管理 被ばくを避け健康被害を防ぐために」(福島老朽原発を考える会、FoE Japan主催)が開かれた。

 客席前方に陣取った川俣町の無職男性(63)は「今日はとにかく孫のことを聞くために来た」と熱心にメモを取り、村田医師に質問を投げかけた。

 福島県は全県民を対象とした「県民健康管理調査」を昨年から進めている。

 この日講演した村田医師は、県民健康管理調査に直接たずさわってはいないのにもかかわらず、会場を訪れた市民から、個別に受け取った調査結果の内容や、甲状腺検査に関する質問が次々に出た。

 それには理由がある。県は18歳以下の子どもを対象に甲状腺の超音波検査を実施しているが、県の事務局や調査に当たった専門医らが検査を受けた県民に対して、個別・具体的な説明ができていないからだ。

村田医師は「しこりや嚢胞の大きさだけで判断してはいけない」と指摘

 説明できる医師やスタッフの不足など体制の不備が理由に挙げられているが、検査結果の数値や内容に関する具体的な説明がないために、子どもの健康に不安を抱いていている人、より理解を深めたいと考えている人など、特に被曝問題に関心の高い人たちが不安や疑問を抱いている。原発事故以降続く「慢性的な情報不足への不満」が、ここでも表出していると見ることができるかもしれない。

 この日は、子どもたちの両親や祖父母ら、関心の高い人たちが「具体的な情報を得たい」と会場に駆け付けた。

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